更新日:2025年3月31日
公開日:2017年11月3日
車を購入するときは、車体費用だけでなく年間にかかる維持費の目安を押さえておくことが大切です。すでに車を所有していて維持費に負担を感じている場合は、排気量の少ない車に乗り換えるか、任意保険を見直すことで、維持費を抑えられる可能性があります。
1年間にかかる車の維持費の目安や、維持費を抑える方法などを詳しく説明します。
1年間に必要となる車の維持費は、車の種類や利用状況により異なります。「普通自動車(1.5L)」「普通自動車(2.5L)」「軽自動車」それぞれの維持費の目安を表で見てみましょう。
支払金額 (年間) |
必須 | 支払頻度 | |
---|---|---|---|
自動車税 | 30,500円 | ◯ | 毎年 |
車検費用 | 約58,000円 | ◯ | 2年 (新車は3年) |
自賠責保険料 | 約10,000円 | ◯ | 2年 (新車は3年) |
任意保険料 | 約58,000円 | 毎月 (契約更新は 毎年の場合が多い) |
|
メンテナンス費用 | 約10,000円 | 都度 | |
ガソリン代 | 約75,000円 | 都度 | |
駐車料金 | 約10,000円 | 都度 | |
年間合計 | 約251,500円 | ||
月平均 | 約21,000円 |
支払金額 (年間) |
必須 | 支払頻度 | |
---|---|---|---|
自動車税 | 43,500円 | ◯ | 毎年 |
車検費用 | 約68,000円 | ◯ | 2年 (新車は3年) |
自賠責保険料 | 約10,000円 | ◯ | 2年 (新車は3年) |
任意保険料 | 約74,000円 | 毎月 (契約更新は 毎年の場合が多い) |
|
メンテナンス費用 | 約10,000円 | 都度 | |
ガソリン代 | 約125,000円 | 都度 | |
駐車料金 | 約10,000円 | 都度 | |
年間合計 | 約340,500円 | ||
月平均 | 約28,000円 |
支払金額 (年間) |
必須 | 支払頻度 | |
---|---|---|---|
自動車税 | 10,800円 | ◯ | 毎年 |
車検費用 | 約30,000円 | ◯ | 2年 (新車は3年) |
自賠責保険料 | 約10,000円 | ◯ | 2年 (新車は3年) |
任意保険料 | 約51,000円 | 毎月 | |
メンテナンス費用 | 約10,000円 | 都度 | |
ガソリン代 | 約50,000円 | 都度 | |
駐車料金 | 約10,000円 | 都度 | |
年間合計 | 171,800円 | ||
月平均 | 14,300円 |
※2023年1月18日届出 損害保険料率算機構
※自動車税は2019年10月1日以降に初回登録した車に適用される金額です。
※自賠責保険料は本州在住の場合の保険金額です。
※車検費用は自賠責保険料を除いた金額です。
※ガソリン代はレギュラー(150円/L)を年間5,000km走行した場合の金額です。
上表を見ると、1.5Lの普通車の場合、年間の維持費は約251,500円、月平均で約21,000円かかります。ガソリン代や駐車料金など、利用状況によって変わるものもありますが、おおよその目安として認識しておきましょう。
次の章では、維持費に含まれる各項目について詳しく説明します。
自動車税は、車の排気量に応じて課税される地方税の一種です。毎年「4月1日時点での所有者」に支払いの義務が発生します。税額は排気量によって異なる他、車の種類や購入時期、経過年数など条件によっても変動します。
排気量ごとの税額は以下のとおりです。
総排気量 | 自家用 | 営業用 |
---|---|---|
1L以下 | 25,000円 | 7,500円 |
1L超〜1.5L以下 | 30,500円 | 8,500円 |
1.5L超〜2L以下 | 36,000円 | 9,500円 |
2L超〜2.5L以下 | 43,500円 | 13,800円 |
2.5L超〜3L以下 | 50,000円 | 15,700円 |
排気量が大きくなるほど、税額が上がることがわかります。また、自動車税は新車登録から13年、18年経過のタイミングで税率が重くなります。
車検にかかる費用には「法定費用」と「整備費用」があります。整備費用は、ディーラーや整備工場など、車検を受ける場所によって金額は変わります。一方、法定費用には「重量税」「印紙税」「自賠責保険料」があり、車検を受ける場所による費用の違いはありません。自賠責保険料については、次の章で詳しく説明します。
自賠責保険料はすべての車に加入が義務付けられている「強制保険」です。車検を受けるときに、次の車検までの期間分の自賠責保険料を支払う必要があります。
自賠責保険料は地域によって保険料金が変わります。乗用車と軽自動車それぞれの自賠責保険料を表で見てみましょう。
※北海道・本州・四国・九州(離島地域を除く)
地域 | 保険期間 | 自賠責保険料 |
---|---|---|
北海道・本州・四国・九州 (離島地域を除く) |
1年 | 11,500円 |
2年 | 17,650円 | |
3年 | 23,690円 |
地域 | 保険期間 | 自賠責保険料 |
---|---|---|
北海道・本州・四国・九州 (離島地域を除く) |
1年 | 11,440円 |
2年 | 17,540円 | |
3年 | 23,520円 |
※2023年1月18日届出 損害保険料率算機構
自賠責保険料は、どの保険会社で契約しても一律になります。地域によって違いはありますが、上表程度の保険金額がかかることは心得ておきましょう。
車のワイパー・エンジンオイルなどは消耗品であるため、一定の期間で交換が必要です。その他、故障時の修理費用や部品代がかかるケースもあります。
また、車を所有している場合は車検以外にも「法定点検」を受ける必要があります。法定点検は法律で定められた点検で、決められた期間ごとに国土交通省が決めた項目について、車を点検するものです。ディーラーや指定整備工場、認証整備工場、ガソリンスタンドなどで点検でき、依頼する業者によって費用が異なります。
法定点検について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
車の維持費は、車体の大きさや燃費によって変わります。また、任意保険は加入する保険会社によって補償内容や保険料が変わります。どのような車に乗り換えるとよいかなどを具体的に説明します。
自動車税が排気量によって決められているように、排気量が小さい車は維持費を抑えられる傾向があります。また、排気量が大きい車に比べて、購入費用を抑えられる可能性もあります。車を所有するうえでのトータルコストを抑えたい場合は、排気量が小さい車を検討してみましょう。
燃費性能に優れた車を選ぶとガソリン代が節約できます。環境に配慮した車や電気自動車の場合、自動車税が軽減されたり、任意保険のエコカー割引で保険料を抑えられたりする可能性もあります。
任意保険を見直すことで毎月の保険料を抑えられる可能性があります。加入している自動車保険の補償内容を見直し、不要な特約やオプションの解約を検討する他、受けられる割引がないかを確認してみましょう。
また、保険料を一括払いにすると、月々支払う場合よりも支払総額が抑えられるケースがあります。保険会社によっては、一括払いにすると支払方法の選択肢が増えることもメリットです。
他には、保険会社を変えることによって保険料を抑えられるケースもあります。自動車保険には「代理店型」と「通販型(ダイレクト型)」があります。通販型は店舗経費や固定費を軽減しているため、代理店型よりも保険料がリーズナブルであることが多いです。保険会社を見直す場合は、通販型の自動車保険を検討してみましょう。
車のメンテナンスを怠ると、大きな故障や事故に繋がり、費用がかさんでしまうかもしれません。定期的な点検やメンテナンスを実施し、安全に運転を行いましょう。
また、ワイパー交換などの簡単なメンテナンスは、業者に頼まずに自分で行うことによって整備費用を抑えられます。自分でできるメンテナンスがないか、調べてみることもおすすめです。
車の維持費を抑えるためには、任意保険の見直しが効果的です。補償内容の再確認はもちろん、保険会社の見直しによって保険料が大きく変わることがあります。パソコンやスマートフォンで見積りを取れるので、いくつかの保険会社で保険料をシミュレーションし、比較してみましょう。
チューリッヒでは、公式サイトから申込みをすると最大21,000円の割引を受けられます。インターネットからまずはお見積りで保険料と補償内容をご確認のうえ、ご希望が合えばぜひお申し込みください。
カー用品の購入費用や、自動車保険料、自動車税などクレジットカードで支払うとポイントが貯まることがあります。私はカードポイントが使えるカー用品店で車検を受けて、車検費用の一部にカードのポイントを充当していますよ。
資格:CFP
東証一部上場企業で10年間サラリーマンを勤めるなか、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
車の乗り換えが難しい場合は、任意保険を見直したり、メンテナンスによって故障を未然に防いだりすることで、維持費を抑えられます。
車の種類にもよりますが、自動車税の負担が増え、メンテナンス費用もかさむ傾向があります。
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