1ナンバー車は大型の車種につけられるナンバーで、自動車税などの維持費が3ナンバー車に比べてリーズナブルともいわれています。1ナンバーの条件や税金、維持費の違い、メリット・デメリットをご説明します。
1ナンバーはおもに荷物を載せるために利用される自動車です。一般的に大型トラックなど貨物用の普通車(普通貨物自動車)が該当しますが、大型SUVなどでも1ナンバーがつけられている場合があります。
車のナンバープレートの右上には3桁の数字があります。これを分類番号といい、自動車の車種、用途により区分するための数字です。よく「1ナンバー車」や「3ナンバー車」などといいますが、分類番号の最初の数字で自動車の種別や用途が判断できるようになっています。
1ナンバー | 100番台 | 大型トラックなど普通貨物自動車 |
2ナンバー | 200番台 | バスなどの普通乗合自動車 |
3ナンバー | 300番台 | 普通乗用自動車 |
4ナンバー | 400番台 | 軽トラックなど小型貨物自動車 |
5ナンバー | 500番台 | 小型乗用自動車および小型乗合自動車 |
6ナンバー | 600番台 | 小型貨物自動車。4ナンバーが埋まるまで使用されない |
7ナンバー | 700番台 | 小型乗用自動車および小型乗合自動車。5ナンバーが埋まるまで使用されない |
8ナンバー | 800番台 | パトカー、消防車、救急車などの特殊用途自動車 |
9ナンバー | 900番台 | 大型の特殊自動車(建設機械を除く) |
0ナンバー | 000番台 | クレーン車など建設機械である大型特殊自動車 |
1ナンバーに分類される「大型トラックなどの普通貨物自動車」とは、どのような条件の車のことなのでしょうか。
1ナンバー車は普通自動車と貨物自動車の条件を兼ね備えた普通貨物自動車に分類されるナンバーなので、同じ1ナンバー車でも車両総重量や最大積載量、乗車定員などによっては、準中型自動車免許、中型自動車免許、大型自動車免許を取得していなければ運転できません。
では普通自動車免許で1ナンバー車は運転できるのでしょうか。
普通自動車免許で運転できる自動車の条件を確認しましょう。
次の表の条件をすべて満たした1ナンバー車であれば、普通自動車免許で運転することができます。
車両総重量 | 最大積載量 | 乗員定員 |
---|---|---|
3.5t未満 | 2.0t未満 | 10名以下 |
車両総重量 | 最大積載量 | 乗員定員 |
---|---|---|
5.0t未満 | 3.0t未満 | 10名以下 |
上の表でわかる通り、2017年3月の免許制度の改正により免許を取得した時期により普通自動車免許で運転できる車の範囲が異なることに注意してください。
1ナンバーは3ナンバーよりも自動車税や自動車重量税が軽減されるため、維持費が安くなるというメリットがあるといえます。
まずは自動車税について見ていきましょう。1ナンバーの自家用トラックと3ナンバーの自家用乗用車の自動車税を比較してみましょう。
普通貨物自動車に分類される1ナンバー車の自動車税は最大積載量によって決まります。
最大積載量 | 自動車税(自家用) |
---|---|
1t以下 | 8,000円 |
1t超2t以下 | 11,500円 |
2t超3t以下 | 16,000円 |
3t超4t以下 | 20,500円 |
4t超5t以下 | 25,500円 |
5t超6t以下 | 30,000円 |
6t超7t以下 | 35,000円 |
7t超8t以下 | 40,500円 |
※8t超は1tごとに6,300円が加算されます。
対して3ナンバー車や5ナンバー車など普通乗用車の自動車税は総排気量によって決まります。
総排気量 | 自動車税 (2019年9月30日以前に登録した車) |
---|---|
1L以下 | 25,000円 (29,500円) |
1L超1.5L以下 | 30,500円 (34,500円) |
1.5L超2L以下 | 36,000円 (39,500円) |
2L超2.5L以下 | 43,500円 (45,000円) |
2.5L超3L以下 | 50,000円 (51,000円) |
3L超3.5L以下 | 57,000円 (58,000円) |
3.5L超4L以下 | 65,500円 (66,500円) |
4.L超4.5L以下 | 75,500円 (76,500円) |
4.5L超6L以下 | 87,000円 (88,000円) |
6L超 | 110,000円(111,000円) |
出典:東京都 自動車税種別割
2024年3月現在
1ナンバーの自家用トラックと3ナンバーの自家用乗用車では自動車税の基準が違うので単純比較はできませんが、一見して1ナンバー車のほうが税負担が軽いことがわかります。
では自動車重量税ではどうでしょうか。1ナンバーの自家用トラックと3ナンバーの自家用乗用車の重量税を比較してみましょう。
車両総重量 | 車齢13年未満 |
---|---|
1t以下 | 3,300円/年 |
〜2t | 6,600円/年 |
〜2.5t | 9,900円/年 |
〜3t | 12,300円/年 |
〜4t | 16,400円/年 |
〜5t | 20,500円/年 |
〜6t | 24,600円/年 |
〜7t | 28,700円/年 |
〜8t | 32,800円/年 |
車両重量 | 車齢13年未満 |
---|---|
0.5t以下 | 4,100/年 |
〜1t | 8,200円/年 |
〜1.5t | 12,300円/年 |
〜2t | 16,400円/年 |
〜2.5t | 20,500円/年 |
〜3t | 24,600円/年 |
1ナンバーの自家用トラックと3ナンバーの自家用乗用車の重量税を単純に比較すると
1ナンバー自家用トラック1t以下 3,300円/年
3ナンバー自家用乗用車0.5t超1t以下 8,200円/年
となり、重量税の面でも1ナンバーの自家用トラックのほうが安くなります。
車検費用
まず1ナンバー車の車検の大きな特徴としては、「車検が1年に1回」という点があげられます。新車購入時から3年後、以後継続車検が2年ごとの3ナンバー車などに比べ、年に1回の車検が義務である1ナンバー車の負担は大きいといえます。
では自賠責保険はどうでしょうか。
1ナンバー車と普通乗用車の自賠責保険料は以下になります。
車種 | 自賠責保険料 |
---|---|
1ナンバー車(最大積載量2t以下) | 16,900円/12ヵ月 |
1ナンバー車(最大積載量2t超) | 18,230円/12ヵ月 |
3ナンバーの普通乗用車 | 11,500円/12ヵ月 |
※令和5年4月1日以降に保険の有効期間を開始した保険契約に適用されます。
※沖縄県、離島などの一部地域については、上記保険料例と異なります。
損害保険料率算出機構「自賠責保険基準料率表」をもとに表作成
※2024年3月更新
このように車検ごとに支払う自賠責保険料に関しては1ナンバー車のほうが割高になっています。
1ナンバー車の任意保険は通販型(ダイレクト型)の場合、引受けていない保険会社もあります。引受けている場合でも「最大積載量が0.5t以下または0.5t超2t以下のものにかぎる」などの条件があることがあります。
チューリッヒの場合、1ナンバー車、最大積載量2t以下はインターネットでお見積り、契約することが可能です。
1ナンバーは普通貨物自動車に分類されるナンバーです。1ナンバー車は3ナンバー車よりも自動車税、自動車重量税が安くなります。
しかし1ナンバー車は毎年車検が必要で車検に出す手間や出費も重なります。また1ナンバーは高速道路料金が3ナンバーよりも割高で、休日割引の対象外となっています。
同じ車種でも3ナンバー車を1ナンバーに変更することで、自動車税や自動車重量税を安くすることができますが、車両の構造変更が必要になり、メリットだけではありません。
ナンバー変更の際は、ドライバー自身のカーライフ全体を振り返り、よく考慮するようにしましょう。
最後に、車を所有されている方は、チューリッヒの自動車保険をご検討ください。
万が一の車の事故・故障・トラブルに備えておくと安心です。
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