ウィンカー(方向指示器)は、車の進行する方向などを後続車や周囲に伝える重要な安全装置です。
ウィンカーの出し方を間違えたり、故障して点滅しなくなったりすると事故の原因にもなってしまいます。
事故を未然に防ぐためにもウィンカーは正しく使用しなければいけません。
ウィンカーの正しい使い方や、ウィンカーを正しく出さない場合の違反罰則、点滅しない(つかない)など故障した場合の対処法をご説明します。
まずはウィンカー(方向指示器)とは何か、ウィンカーの基本的なことを確認しましょう。
ウィンカーとは車がこれからどの方向に進もうとしているのか、どのような動きをしようとしているのかを周囲に事前に知らせるための方向指示器のことをいいます。
道路運送車両法第41条の規定により、自動車(2輪車、原付含む)にはウィンカーの装備が義務付けられています。灯火の色(橙色)、明るさや取付位置や取付方法なども、道路運送車両の保安基準第41条で定められています。
ウィンカーは車の四隅にあるランプで灯火は橙色と定められています。ウィンカーレバーの操作で右を点滅させたり、左を点滅させたりします。
一方、ハザードランプはウィンカーと同じランプを使用していますが、ハザードスイッチを押すことにより、四隅のランプすべてが点滅します。
ウィンカー(方向指示器)は車の次の進路や動き方などを周囲に知らせるために使用します。必要なときにウィンカーを出さないと事故の原因になります。
さらに、不必要なときにウィンカーを出してしまうと逆に周囲に間違った情報を伝えることになり、大きな事故の原因にもなります。
事故を防ぐためにもウィンカーは正しく使用しましょう。そこで法律で定められたウィンカーの使い方について確認しましょう。
ウィンカーの使用方法は、道路交通法第53条および道路交通法施行令第21条で規定されており、ウィンカーは法律に従って正しく使用することが義務とされています。
道路交通法で定められた使用方法は以下になります。
右左折するとき
交差点などで右左折しようとするときは、右左折する地点の30m手前からウィンカーを点滅させ、右左折が終わるまでウィンカーを点滅させます。
転回するとき
転回する地点の30m手前からウィンカーを点滅させ、転回が終わるまでウィンカーを点滅させます。
車線変更(進路変更)をするとき
同一方向に進行しながら車線変更をする際は、車線変更(進路変更)をする3秒前にウィンカーを点滅させ、車線変更(進路変更)が終わるまでウィンカーを点滅させます。
環状交差点を出るとき・徐行、停止するとき
環状交差点を出るときは、環状交差点を出ようとする地点の直前の出口の側方を通過したときにウィンカーで合図を出します。
また、環状交差点において徐行し、または停止するときや後退するときは、周りの安全を確かめてからウィンカーで合図を出します。
左折、右折、転回、徐行、停止、後退、または同一方向に進行しながら進路を変える場合は、いずれも行為が終了するまでウィンカーを点滅させます。
なおウィンカーを出すタイミングが早くても遅くても周囲を混乱させるので十分注意するようにしましょう。
もしウィンカーを正しく使わなかった場合は、合図不履行違反として罰則に問われます。
その際の罰則内容は以下の通りです。
違反点数:1点
反則金:大型車7,000円、普通車6,000円、二輪車6,000円、原付5,000円
もしくは
罰金:5万円以下
の罰則に問われることになります。
出典:警視庁ウェブサイト 交通違反の点数一覧表
警視庁ウェブサイト 反則行為の種別及び反則金一覧表
道路交通法第120条第1項
ウィンカー(方向指示器)は車の進路を正しく周囲に伝える安全装置ですが、故障などで正常に点滅しなくなることもあります。
ウィンカーのトラブルのときの対処をご説明します。
電球切れやバッテリー切れなどの電源の劣化などが考えられます。
ヒューズ切れや、ウィンカーを一定間隔で点滅させる役割を持つウィンカーリレーの故障などの可能性もあります。
またハザードが正常なのにウィンカーだけつかない場合は、ウィンカーレバーの故障なども考えられます。専門業者に点検してもらうことをおすすめします。
道路運送車両の保安基準では、ウィンカーの点滅回数は毎分60回以上120回以下と定められています。従ってウィンカーはこの回数内で点滅するよう作られています。
ウィンカーが点滅していても、点滅のスピードが速すぎたり遅すぎたりする場合は、何らかのトラブルがあると考えるべきでしょう。
点滅のスピードがおかしいときは、ウィンカーリレーの故障なども考えられます。
点滅スピードが異常に速い場合はハイフラ(ハイフラッシャー)という現象が起きている可能性もあります。
ハイフラは左右の電球のどちらかが切れかかった場合に起こる現象です。ハイフラになった場合は速やかに電球の状態を確認しましょう。
なお、ウィンカーをLEDバルブに交換するとハイフラを起こすこともあるので注意が必要です。
ウィンカーが点滅せずに点灯した状態になる場合は、ウィンカーリレーの電磁石の接点が固着したままになっている可能性があります。
その場合は専門業者に点検してもらい、ウィンカーリレーごと交換することをおすすめします。
ウィンカートラブルの原因が、電球やバッテリーの劣化などであれば自分で修理することは可能です。インターネット通販やカー用品店で購入することができます。
ただし取付方法は車種ごとで違うので、初心者であったり、機械いじりが苦手な方は、専門業者に依頼するのが望ましいです。
ウィンカーのトラブルを放置しておくと運転するうえで危険なのはもちろん、車検に通らないこともあります。
道路運送車両の保安基準により、ウィンカーは橙色であることや、点滅回数は毎分60回以上120回以下などが定められており、この基準を満たさない場合、車検は通りません。
ひび割れなどの破損状態はもちろん、ウィンカーに異常や異変があった場合は速やかに修理しましょう。
ウィンカー(方向指示器)は、車が左折、右折、転回、徐行、停止、後退、または車線変更する際に、事前に周囲に車の進行方向や動き方を知らせる安全装置です。
ウィンカーの使用は、点滅速度なども安全基準で規定されています。
違反している場合は罰則にも科されます。
ウィンカーが点滅しなくなったり、点滅スピードが速くなったりした場合は、早急に対処しましょう。
2024年9月時点の内容です。
インターネットから申し込むと、
初年度最大21,000円割引
A-220225-23