更新日:2023年9月12日
公開日:2018年10月11日
免許証の色には、グリーン(緑色)・ブルー(青色)・ゴールド(金色)の3種類があります。免許証の色が変わると免許更新時の講習手数料や講習時間が異なる他、自動車保険料も変わります。
5年以上無事故無違反の方は、ゴールド免許の対象者です。ゴールド免許になると「自動車保険料の割引が適用される」「免許更新時の講習手数料が安くなる」といったメリットを受けられます。
本記事では、免許の色の違いやゴールド免許を取得するメリットをご説明します。ゴールド・ブルーで自動車保険料に差はあるのか、自分がいつゴールド免許を取得できるのかなど、免許の色について知りたい方は参考にしてください。
免許証の色とは、有効期限が書かれた帯の色のことです。免許証の色には、グリーン・ブルー・ゴールドの3種類があります。
免許証の色は、これまでの運転経歴や違反歴をもとに決まります。
色だけですべてを把握できるわけではありませんが、免許証の色を見ると「その人が免許をとってどれくらい経過しているのか」「事故や違反をした人なのか」といった大まかな情報を把握することが可能です。
免許証の色が変わると、免許更新時の講習手数料や講習時間などが異なります。免許証の色における違いは以下の通りです。
講習手数料 | 講習時間 | 有効期限 | ||
---|---|---|---|---|
グリーン | 3,850円 | 2時間 | 3年 | |
ブルー | 一般運転者 | 3,300円 | 1時間 | 5年 |
違反運転者 | 3,850円 | 2時間 | 3年 | |
ゴールド | 3,000円 | 30分 | 5年 |
※警視庁「更新手続き一覧」
執筆年月日:2023年4月
グリーンの免許証は、初めて自動車免許を取得した方の色です。有効期限は3年で、グリーン免許からブルー免許になったあとはグリーン免許に戻れません。
ブルーの免許証は、初回の更新手続き後に交付されます。初めて免許を取得した次の更新手続きのタイミングで渡されるのがブルー免許です。
ブルーの免許は、以下の3つに分けられます。
上記3パターンはすべて同じブルーの免許であるため、免許証の色だけでこの3パターンを見分けることはできません。初回更新者・一般運転者・違反運転者の違いはそれぞれ以下のとおりです。
初回更新者は、初めて免許を更新する方をさします。
具体的には、「継続して免許を受けている期間が5年未満、有効期間が満了する年の直前の誕生日の40日前の日前(41日前を起算日として)の過去5年間に、無違反もしくは軽微な違反が1回のみの人」が対象です。
違反や事故の有無が「違反運転者」に該当しない方は、グリーン免許から初めて更新手続きをするタイミングでブルー免許の「初回更新者」となります。初回の免許更新は3年目の誕生日で、ブルー免許の有効期間は3年間です。
一般運転者は、免許を5年以上持ち、3点以下の軽微な違反が1回の方をさします。具体的には、「継続して免許を受けている期間が5年以上、有効期間が満了する年の直前の誕生日の40日前の日前(41日前を起算日として)の過去5年間に、かつ3点以下の軽微な違反が1回のみの人」が対象です。
一般運転者のなかでも、70歳を境に有効期限の違いがあります。更新時(有効期間が満了する日)の年齢で、免許証の有効期間が以下のようになります。
年齢 | 有効期間 |
---|---|
70歳以下 | 5年間 |
71歳 | 4年間 |
72歳以上 | 3年間 |
違反運転者と一般運転者の違いは、違反の有無だけではなく、違反の内容も含まれます。違反の内容が3点以下の軽微な違反1回のみであれば、一般運転者となります。
なお、危険運転致死傷罪、重大違反のそそのかし行為や道路外致死傷行為などを犯した方は、点数の累積の有無にかかわらず、優良運転者、一般運転者の区分には該当しません。
違反運転者は、違反が複数回ある、またはケガのある事故を起こしてしまった方をさします。具体的には、「有効期間が満了する年の直前の誕生日の40日前の日前(41日前を起算日として)の5年間に、軽微違反行為をし、交通事故を起こしたもしくは2回以上の違反行為、もしくは4点以上の違反行為をした方」が対象です。
3点以下の軽微な違反で累積点数が6点(交通事故の場合は、1件で6点を含む)となった方は、違反運転者講習を受けなければなりません。違反運転者講習の対象となった場合は、運転免許課から「違反者講習通知書」が送られてきます。
違反運転者の免許の有効期間は3年間です。グリーン免許保有者のときに事故や違反をした場合、「初回更新者」ではなくブルー免許の「違反運転者」となります。また、ゴールド免許の方が事故や反則点数のつく違反をした場合はブルーの免許になります。
ゴールド免許は、「免許継続期間が5年以上で、有効期間が満了する年の直前の誕生日の40日前の日前(41日前を起算日として)から5年間無事故無違反、かつ違反やケガのある事故を起こしていない方」が対象です。上記の条件を満たせばよいため、ペーパードライバーでもゴールド免許を持つことができます。
ゴールド免許の有効期間は5年間です。ゴールド免許所有者が反則点数のつく違反や事故を起こした場合は、次回の免許更新でブルー免許になります。
また、繰り返しとなりますが、危険運転致死傷罪や重大違反のそそのかし行為などを犯した方は、点数の累積の有無にかかわらず、優良運転者、一般運転者の区分には該当しないため注意してください。
ゴールド免許保有者には、自動車保険の割引が適用されます。免許証の色は、保険料を算出する際の判断基準のひとつです。多くの保険会社では、ゴールド免許保有者向けに保険料の割引を行っています。
チューリッヒの場合、保険契約締結時点の記名被保険者の運転免許証の色がゴールドの場合、保険料が割引となる「ゴールド免許割引」があります。
契約期間中にゴールド免許になった場合は、次回契約時からの適用となるため、契約継続時に新しい免許証の色で申請しましょう。契約期間中の登録免許証の変更手続きは必要ありません。
ゴールド免許の割引率は保険会社によって異なります。ゴールド免許割引の有無や条件を知りたい方は、保険会社のウェブサイトなどで確認してみるとよいでしょう。
ゴールド免許は無事故・無違反の証であるだけでなく、保有することで以下のようなメリットを受けられます。
優良運転者(ゴールド免許)の講習時間は30分となっており、他の色の免許保有者より時間が短いという特長があります。
グリーン免許やブルー免許(違反運転者)の場合は講習時間が2時間と長めです。予定がある方などにとっては、講習時間の短さがメリットに感じることもあるでしょう。
一部の地域において、ゴールド免許の方はオンラインで運転者講習を受けられます。2023年4月現在、北海道・京都府・千葉県・山口県の4道府県において、モデル事業として「優良運転者オンライン更新時講習」を実施しています。
オンラインで実施できるのは「優良運転者講習」の受講であり、免許証の更新がオンラインでできるわけではありません。免許証の更新は従来通り、運転免許センターや警察署で手続きを行います。
オンライン講習の流れは以下の通りです。
オンライン講習を実施する道府県であっても、通常通り運転免許センターや警察署で講習を受けることも可能です。
ゴールド免許保有者は、他の色の免許保有者と比べて講習手数料が安くなります。初回更新者講習(グリーン)や違反運転者講習(ブルー)は1,350円ですが、優良運転者講習(ゴールド)は500円です。
安全運転を続けることで、運転免許の更新にかかる諸費用を抑えられます。
SDカードとは「Safe・Driverカード」のことで、無事故無違反の証となるカードです。SDカードの特典として、ガソリン代や食事代・宿泊代などの割引を適用したり、マイカーローンの金利を優遇したりする店舗があります。
無事故・無違反証明書や運転記録証明書を申し込んだ方で証明日以前に1年以上事故・違反などの記録がない場合、SDカードを受け取れます。
※画像引用元:自動車運転安全センター ウェブサイト
SDカードを使う場合は、優遇店でSDカードを提示します。SDカードを有効活用するためには、SDカードを持ち歩き、優遇を受けられる店舗を把握しておくのがおすすめです。
ゴールド免許保有者は、居住地以外で更新手続きを受けられます。居住地以外で免許を更新できるようになると、長期間の出張や単身赴任、帰省中といったタイミングでも免許更新が可能になります。
長期出張や単身赴任で居住地以外に住んでいる場合、免許更新のために免許センターや運転免許試験場、警察署へ行く手間を軽減できて便利です。
ゴールド免許にはさまざまなメリットがあるため、「早くゴールド免許保有者になりたい」と思う方もいるかもしれません。
最短でゴールド免許を取得できる年数は、免許取得後約5年または6年となり、年齢が21歳のときです。ゴールド免許を取得するためには、前提として無事故無違反であることが必須です。
16歳で免許を取得した場合を例に見てみましょう。16歳で原付免許を取得し、3年後の最初の免許更新でブルー免許になります。
その後5年以上経過したタイミングで普通自動車免許や自動二輪免許を取得するとゴールド免許となります。
原付免許を取得後、他の免許を取得しない場合は免許取得の3年後に初回の免許更新を迎え、次の免許更新時(3年後)にゴールド免許になります。ゴールド免許になるのは、無事故無違反だけではなく「免許を継続して5年以上持つこと」も必要です。
また、更新前に上位免許を取得すると、通常よりも早く免許を獲得できます。道路交通法では、「第一種免許を受けると、それに該当する他の自動車も運転できる」と定められています。
たとえば普通免許を保有していれば、原付の免許を保有していなくても原付の運転が可能です。この場合、普通免許が上位免許で、原付が下位免許となります。
免許証の色の部分に、その免許証の有効期限が記載されています。有効期限が切れる前に更新手続きを行うようにしましょう。免許を更新するときの流れは以下の通りです。
誕生日の30〜40日前になると、免許証の更新対象者宛てに「運転免許更新のご案内」などと書かれたハガキ(更新連絡書)が自宅へ届きます。ハガキには、以下の情報が記載されています。
ハガキに運転免許センターの受付日時が記載されているため、その時間内に行き、更新手続きをしましょう。
ハガキを紛失してしまった場合でも、免許の更新はできます。ただし、手続きに時間がかかる可能性があります。更新自体はできるため、有効期限が切れる前に運転免許センターの窓口で手続きを行いましょう。
免許証の更新対象者であるにも関わらずハガキが届いていないときは、都道府県警に電話して問い合わせてみてください。
免許の更新手続きは、運転免許センターもしくは警察署で行います。実施日時や詳しい場所は免許更新の通知ハガキに記載されています。
すべての警察署で更新手続きを実施しているわけではないため、手続きを行う場所をハガキで確認しましょう。もしくは、警察のウェブサイトで確認するのがおすすめです。
免許証を更新するためには、以下を準備しておく必要があります。
申請用写真は、免許センターであればセンター内で撮影しそれを利用することもできます(有料)。もしくは事前に撮影した写真を持参することも可能です。
上記以外の持ち物として、視力や聴力に不安のある方はメガネや補聴器、高齢者講習などを受けた方は講習修了証明書、外国人の方は在留資格が証明できる書類が必要です。
有効期限内に運転免許の更新をしていない場合は、「失効」の扱いとなります。免許の更新を忘れた際は失効手続きを行わなければなりません。
失効手続きは、やむを得ない理由があるかどうか、失効後の期間の2つによって異なります。やむを得ない理由には、以下のようなものが挙げられます。
たとえば東京都(警視庁)の場合、以下の4パターンに分けられます。
やむを得ない理由で免許を更新できない場合、その理由を証明できるものを用意しましょう。たとえばパスポートや入院証明、診断書や在監証明書などです。
なお失効手続きは「都道府県の一部の免許センターのみで行っている」など、通常の更新よりも場所が限定されていることがあります。失効手続きを行う場合は、手続きを行える場所を確認しておきましょう。
ゴールド免許のメリットを受けるために「早くゴールドになりたい」と思う方もいるかもしれません。免許証の色にこだわるのもよいですが、まずは無事故無違反で安全な運転を心がけることが大切です。
事故や違反をせず、ゴールド免許を目指しましょう。
自動車保険のゴールド免許割引は、記名被保険者、つまりもっとも良く乗る人がゴールド免許のときに適用されます。保険期間中に親から子など、記名被保険者が変わるケースもあるため更改時に必ず確認しましょう。
資格:CFP
東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
免許の更新期間が変わります。グリーン免許や違反運転者(ブルー免許)は有効期限が3年ですが、一般運転者(ブルー免許)やゴールド免許の有効期限は5年です。
ブルー免許からゴールド免許に変わると、以下のようなメリットを受けられます。
・講習時間が短くなる
・オンライン講習を受けられる
・講習手数料が安くなる
・自動車保険の割引が適用される
・SDカードで特典を受けられる
・居住地以外で免許証の更新手続きができる
グリーン免許の有効期限は3年です。グリーン免許の有効期限を迎える際に免許を更新するとブルーになります。
最短でゴールド免許を取得できるのは、免許取得後約5年または6年、年齢に置き換えると21歳のときです。ゴールド免許を取得するためには、無事故無違反であることが必須です。
一般運転者と違反運転者はいずれもブルー免許ですが、免許証の有効期間が異なります。一般運転者は有効期間が5年であるのに対し、違反運転者は3年です。有効期間が異なるため、次回免許を更新するタイミングは、一般のほうが2年長くなります。
なお、違反の内容が「3点以下の軽微な違反が1回のみ」であれば一般運転者となります。
ゴールド免許(優良運転者)を保有するには、5年以上無事故無違反であることが条件となります。
免許を更新するタイミングによりますが、現在の免許証の色がブルーで「違反運転者」なら有効期限は3年となるため、次の免許更新時にはブルーのままです。
※本記事の内容は特段の記載がない限り、チューリッヒの保険商品ではなく、一般的な保険商品の説明です。
※チューリッヒの自動車保険に関する内容について
本記事内で紹介しているチューリッヒの自動車保険に関する内容につきましては、ご契約の保険始期および契約条件によって、ご契約のお客さまに適用されない場合がございます。
必ずお客さまの保険証券、約款、重要事項説明書の記載などをご確認ください。
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