これまでの安全運転の履歴を公的に証明する際に使える、「運転記録証明書」。
運転記録証明書は、バスやタクシーなどのドライバーとして就職するときや、優良運転者の表彰などにも利用されます。
また、1年以上無事故・無違反の方はガソリン代割引などの特典を受けられるSD(セーフドライバー)カードが交付されます。
ここでは、運転記録証明書や無事故・無違反証明書の役割や、発行方法などをご説明します。
運転記録証明書は、「交通違反や交通事故、運転免許の行政処分の記録」などを証明する書類です。過去5年、3年または1年の期間の交通違反、交通事故、運転免許の行政処分の記録が記載されています。
「すべての人にとって安全で快適な交通社会の実現」を目指している自動車安全運転センターが発行しています。自動車安全運転センターは「自動車安全運転センター法」に基づいて設立を認可された法人です。
自動車安全運転センターによると、運転記録証明書を取得し活用することは、企業内の「安全運転意識の向上」「事故・違反の抑止効果」に加え、社会全体の交通安全意識への影響にも貢献すると報告されています。
社会全体の交通安全意識の向上の観点もあって、職業としてタクシーやバス、トラックなどを運転する場合、雇用主から運転記録証明書の提出を求められることがあります。
また、企業によっては、全運転者に定期的な運転記録証明書の取得を求めているケースもあります。
この他、SDカードの取得、個人タクシー免許の申請、就職活動、優秀安全運転事業所表彰といった場面で、運転記録証明書を活用することができます。
運転記録証明書に記載されている主な事項は、次のとおりです。
なお、SD(セーフドライバー)カードとは、運転記録証明書や無事故・無違反証明書の申請者で1年以上事故・違反などの記録がない方に「安全運転者」であることの証明として渡されるものです。
SDカードは無事故・無違反の期間により5種類あり、20年以上の方には「スーパーゴールドカード」が交付されます。
SDカードを持っていると、ガソリン代・食事代・宿泊代などの割引、マイカーローンの金利優遇などを受けることができます。
SDカード優遇店は、自動車安全運転センターウェブサイトで確認できます。
「優秀安全運転事業所表彰」は、運転記録証明書を活用して一定の成果を上げた事業所を、成果により銅賞、銀賞、金賞、プラチナ賞のランクに分けてセンターと警察との連名で表彰するものです。
また、企業内の優良ドライバーを表彰する際に、運転記録証明書が活用されることもあります。
運転記録証明書を申請する際の申込書は、警察署、交番、駐在所、および自動車安全運転センターの事務所(所在地は自動車安全運転センターのウェブサイトでご確認ください)に備え付けてあります。
申込書を受け取ったら、証明書申込用紙の見本の記載例に従い、必要事項を記入しましょう。
申込書の記入が終わったら、1通につき670円の証明書の交付手数料を添えて、最寄りのゆうちょ銀行・郵便局から申込むか、センター事務所の窓口へ直接出かけて申込みます。
なお、ゆうちょ銀行・郵便局から払い込む場合は、別途、払込料金が必要となりますので、注意しましょう。
運転記録証明書は、郵送またはセンター事務所での受け取りが可能です。
ただし、センター事務所の窓口へ行っても即時交付は行っていないため、発行は後日になります。郵便の場合は、申請日から発行までに1〜2週間程度かかります。
証明書は、原則として本人の申請に基づいて発行します。また、申請者本人から委任を受けた方は、代理申請ができます。
この場合には、代理人が委任を受けたことを明らかにする書面(委任状など)が必要です。企業や事業所などが一括申請する場合も、申込者が代理人に申請、受領などを委任することを記載した書類(委任状など)が必要です。
自動車安全運転センターで取得可能な運転経歴に関する証明書は、ご説明してきた「運転記録証明書」の他に3種類あり、以下のとおりそれぞれ掲載項目が違うため、用途に応じて必要なものを取り寄せるようにしましょう。
無事故・無違反で経過した期間を証明するものです。1969(昭和44)年10月1日(沖縄県交付は1972(昭和47)年5月15日)以降の期間であれば証明が可能です。
安全運転の励行と管理、優良運転者の表彰、SDカードの取得などに利用されます。
交通違反や交通事故の点数が、現在何点になっているかを証明するものです。
累積点数等証明書は、安全運転の励行、現在の違反点数の確認などに利用されます。
運転免許証の内容を証明するものです。
過去に失効した免許や取り消された免許、現在持っている免許の種類、取得年月日などを証明する書類です。
普通免許取得後に大型免許を取得した場合など、2種類以上の免許がある場合は、最初に取得した免許以外の取得年月日を証明できない場合もあります。詳細は自動車安全運転センターに確認してください。
運転免許経歴証明書は、大型免許、あるいは第二種免許の受験、免許経歴の確認などに利用されます。
運転記録証明書をはじめとする、運転経歴に係る証明書4種はどれも、安全運転を励行するために発行されています。ご自身の運転を振り返る意味でも、一度、取り寄せて確認してみてはいかがでしょうか。
最後に、車を所有されている方は、チューリッヒの自動車保険をご検討ください。
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