更新日:2023年10月12日
公開日:2020年8月9日
ETCは、ETC車載器とETCゲートを制御する車線サーバが、アンテナを介して通信し、料金の計算と決済を行うことにより、料金所で停車することなくスムーズに高速道路などの有料道路を走行できるシステムです。
ETCを利用すると料金所での渋滞を避けることができ、さらにさまざまな割引を受けることができるというメリットがあります。
ETCゲートを通過する際には料金が表示されたり音声で知らせてくれたりしますが領収書はなく、通過中は運転にも注意を払うので、金額を把握しにくいという面もあります。
ETCを利用して高速道路を走行する際には、事前に高速料金を検索したり、ETC利用照会サービスによる利用後の料金明細を確認したりすることも可能です。
高速料金の確認方法やETCの利用明細の確認方法についてご説明します。
ETCとは、高速道路などの有料道路の自動料金支払いシステムのことです。
車に設置したETC車載器にETCカードを挿入し、料金所のETC専用レーンを走行すると、ETC車載器とETCゲートを制御する車線サーバがアンテナを介して通信することで、有料道路の通行料金支払いに必要な情報の更新を行います。
ETCを利用するとキャッシュレス決済によって自動的に料金が支払われるため、料金所で停車することなく通行料金を支払うことができます。
ETCはカード決済になるため、後日、通行料金を支払うことになります。
そのため、料金を気にせずに高速道路を利用しすぎてしまい、思わぬ金額が請求されることも少なくないでしょう。
こうしたことを避けるためにも、高速道路を走る際は事前に高速料金を調べておくと安心です。
ETC料金の検索方法をご紹介します。
北海道、東北、関東、新潟などの高速道路や有料道路を利用するなら、NEXCO東日本が運営する「ドラぷら」がおすすめです。
IC名、地図、道路名、住所からルートとETCの高速料金、通常料金の検索ができます。
NEXCO東日本「ドラぷら」
東海・信越・北陸地方で高速道路や有料道路を利用するならNEXCO中日本の「ドライブコンパス」がおすすめです。
IC名や道路名でルートやETCの高速料金、通常料金の検索ができます。
NEXCO中日本「ドライブコンパス」
関西、中国、四国、九州、沖縄エリアで高速道路や有料道路を利用するならNEXCO西日本のウェブサイトにある「高速料金・ルート検索」のページがおすすめです。
IC名、地図、道路名、都道府県などから高速料金とルートが検索できます。
NEXCO西日本「高速料金・ルート検索」
高速道路を走る前でも、上記に紹介したサイトでETCを使用して走行した場合の高速料金を確認できます。
一方で、高速道路を利用した後に利用料金の明細を確認したいケースもあるでしょう。
高速道路の利用料金明細は、ETC利用照会サービスで確認することができます。
ETC利用サービスを利用するためには、まずサイトへの登録が必要になります。
登録時には次のものが必要となります。
登録完了後、登録時に指定したユーザーIDとパスワードでログインすると利用明細の確認ができます。
ETC利用照会サービスでは、過去15ヵ月間(ETCコーポレートカードは過去62日間)の利用証明書・利用明細を確認でき、必要に応じて利用明細の出力や利用証明書の発行も可能です。
ETC利用照会サービスの他にも、高速道路のサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)などに設置されているETC利用履歴発行プリンターを利用することで、ETC利用の明細を知ることもできます。これはETCカードを差し込んで選択するだけでプリントしてくれるので手軽です。またETC利用照会サービスは、登録後450日間ログインがないと、ユーザーIDの登録が自動的に解約となります。年に1回はログインすることを忘れないようにしましょう。
ETCの利用者を対象に、高速料金が安くなるさまざまな割引が実施されています。
上手に利用して高速道路を快適に活用しましょう。
主なETC割引
他にも、次世代のETCであるETC2.0搭載車が圏央道などを走る際に受けられるETC2.0だけの割引や、地域限定割引、期間限定割引などさまざまな割引制度が設けられています。
※対象外となる地域、期間があります。
参照:NEXCO中日本ドライバーズサイト、NEXCO東日本「ドラぷら」
2023年7月31日現在
ETC料金の支払い方法には、次の3種類のETCカードを利用する方法があります。
最も一般的なETCカードです。
有料道路事業者と契約を結んだクレジットカード会社から発行されています。
クレジットカード会社が発行するETCカードなので、年会費用やカードの種類などはクレジットカード会社ごとに違いがあります。
有料道路の走行データと通行料金は、NEXCO各社など高速道路会社からクレジットカード会社に送付されます。
支払いは後日クレジットカード会社から請求書が発行され、引き落とし日までに指定の銀行口座から引き落とされます。
ETCパーソナルカードはNEXCO東日本、NEXCO中日本、NEXCO西日本、首都高速道路株式会社、阪神高速道路株式会社、本州四国連絡高速道路株式会社が共同で発行するETCカードです。
ETCクレジットカードはクレジットカード会社が与信審査を行いますが、ETCパーソナルカードは与信審査を行わないため、一定のデポジット(保証金)を預ける必要があります。
有料道路の利用限度額はデポジット額までとなります。
デポジット額を超過した場合、一時的に利用ができなくなるため注意が必要です。
頻繁に有料道路を利用する場合は、デポジット額は平均利用月額の4ヵ月を目安として計算するようにしましょう。
引き落とし日は毎月27日(金融機関が休業の場合は翌日)で、前月の利用料金が指定の銀行口座から引き落とされます。
会員専用サイト「My Pasoca」では最新の走行明細や請求予定額の確認、請求書のダウンロードなどができます。
参照:ETCパーソナルカードWebサービス
2023年7月31日現在
ETCコーポレートカードはNEXCO東日本、NEXCO中日本、NEXCO西日本の3社が定められた要件を満たした利用者に発行・貸与するETCカードです。
ETCコーポレートカードでは、大口・多頻度割引制度が利用できます。
ETCコーポレートカードは取扱手数料が必要で、カード1枚につき629円/年(税込)です。(2023年5月現在)
利用の翌月に請求書が届きます。請求書に記載された支払期限までに指定銀行口座に振込みをします。
通常、ETCを利用するにはETC車載器を車に搭載し、ETC車載器にETCカードを差し込む必要があります。
しかしETC車載器がなくてもETCカードで通行料金を支払うことは可能です。
その場合は係員のいる一般レーンでETCカードによる精算ができます。ただし ETC時間帯割引などの割引は、ETC無線走行が条件ですので、ETC車載器がない場合は、割引は適用されません。
ETC車載器を搭載していなければ高速道路の料金割引は適用されませんが、車載器の故障などでETCレーンを利用できない場合は、ETC/一般レーンを利用して係員に申告することにより割引を受けられることがあります。「ETCレーンを利用できないから割引はなし」と決め付けず、車載器が故障したと伝えてみてください。
ETCは料金所で通行証を受け取ったりお金を支払ったりする必要がないために、高速道路などの有料道路がスムーズに利用できるとても便利なシステムです。
また、ETC料金が割引になるさまざまな割引制度もあります。
そんな魅力の多いETCですが、ETC料金はカードで決済しているため、高速料金がどれだけかかったのか、金額を把握しにくくなるという側面もあります。
ETC料金は、ETC利用照会サービスのサイトから確認することができます。定期的にETC料金の利用明細を確認し、利用額を把握するようにしましょう。
※記載の情報は、2023年7月31日時点の内容です。
1965年生まれ。芝浦工業大学工学部機械工学科卒。トヨタ直営販社の営業マン、輸入車専門誌の編集者を経て自動車ジャーナリストとして独立。さまざまな自動車雑誌の他、エンジニア向けのウェブメディアなどに寄稿している。
近著に『電気自動車用パワーユニットの必須知識』(日刊工業新聞社)、『エコカー技術の最前線』(SBクリエイティブ)、『図解カーメカニズム基礎講座パワートレーン編』(日経BP社)がある。
日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員
※本記事の内容は特段の記載がない限り、チューリッヒの保険商品ではなく、一般的な保険商品の説明です。
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