更新日:2022年12月8日
公開日:2020年3月25日
運転免許を取得してから3年目の誕生日が近づくと、免許更新案内のハガキが届きます。ただし免許取得時期と誕生日によって更新のタイミングが異なるので、必ずしも「免許取得日から3年後」とは限りません。たとえば、免許取得日の次の月に誕生日を迎えた方は、2年2ヵ月ほどで初回更新を迎えることになります。
初回の免許更新時期の考え方や、更新手続きの流れ、講習時間や費用などを詳しくご説明します。
運転免許を取得してから初めて免許更新を行う時期は、免許取得日から3回目の誕生日の前後1ヵ月です。誕生日の30〜45日前に、免許証に記載されている住所に更新案内のハガキが届きます。
新規で運転免許証を取得した方の免許有効期間満了日は、運転免許証を取得した日から3回目の誕生日の1ヵ月後です。免許有効期間満了日までの期間は免許取得時期と誕生日によって異なります。以下の表を例に見てみましょう。
誕生日 | 9月1日 | 9月1日 |
---|---|---|
免許取得日 | 2022年10月1日 | 2022年8月1日 |
1回目の誕生日 | 2023年9月1日 | 2022年9月1日 |
2回目の誕生日 | 2024年9月1日 | 2023年9月1日 |
3回目の誕生日 | 2025年9月1日 | 2024年9月1日 |
免許有効期間満了日 | 2025年10月1日 | 2024年10月1日 |
免許取得から免許有効期間満了日までの期間 | 3年 | 2年2ヵ月 |
上表の右側のように、誕生日の少し前に免許を取得した場合、運転免許取得から2年2ヵ月で免許更新を迎えることもあります。自分の免許有効期間満了日がいつになるのか確認しておきましょう。
運転免許証の有効期間は、運転免許証の区分によって決まります。運転免許証の色が同じであっても、区分によって運転免許証の有効期間が変わります。
区分ごとの運転免許証の有効期間 | ||
---|---|---|
区分 | 運転免許証の色 | 運転免許証の有効期間 |
優良運転者 | ゴールド | 5年 |
一般運転者 | ブルー | 5年 |
違反運転者 | ブルー | 3年 |
初回更新者 | ブルー | 3年 |
新規取得者 | グリーン | 免許取得から3回目の誕生日の1ヵ月後 |
上表でわかるように、運転免許証の色が「ブルー」の場合、免許証の有効期間は「一般運転者は5年」「違反運転者・初回更新者は3年」となるため、区分により更新頻度が異なります。
初回の免許更新後は有効期間が3年なので、更新後の3年間に違反や人身事故などがなければ、ゴールド免許に変わります。
免許更新の手続きは以下の流れで行われます。
それぞれ詳しくご説明します。
まずは免許更新で必要となるものを準備しておきましょう。免許更新の際は、運転免許証など誰もが必要なものの他、メガネや補聴器など人によって必要になるものがあります。
すべての人が必要
場合によって必要
免許更新と同時に住所や名前などの免許証の記載情報を変更する場合は、住民票や健康保険証などが必要となります。また、証明用写真は免許更新会場でも撮影してもらえます。
運転免許更新時には、「視力(深視力)」「聴力」「運動能力」の3つの項目で適正試験を行います。判断能力などが一定の水準を満たしているかを調べる試験で、合格基準は免許の種類によって異なります。
普段の生活でメガネや補聴器をつけている方や、視力・聴力に不安がある方は、つけた状態で適正試験に臨みましょう。
新しい免許証用の写真は免許更新会場で撮影してもらえますが、持参した写真を使用できるケースもあります。持参した写真を使用する際は以下のような規定があるので、条件に合うものを準備しましょう。
証明用写真を持参する場合の注意事項
帽子や大きな髪飾りは使用できない規定となっていますが、宗教上あるいは医療上の理由で、帽子や布の使用が認められるケースもあります。詳しくは免許センターや警察署で確認してみましょう。
免許更新の際は、運転者講習を受講する必要があります。講習時間は講習区分によって異なり、30分〜2時間です。主に「道路交通法の改正」や「安全運転のための知識」などをテーマとした講習が行われます。
最後に、新しい免許証を受け取ります。ただし、持参した写真を使用する場合や、更新手続きを行う場所によっては、後日交付となるケースもあります。
免許更新の際に受ける運転者講習の所要時間と手数料は、ハガキに記載されている更新時講習区分によって異なります。更新時講習区分は、更新年の誕生日の40日前から5年間の違反によって決定されます。
区分別の講習時間と手数料は以下のとおりです。
区分 | 講習時間 | 手数料(更新手数料2,500円含む) |
---|---|---|
優良運転者 | 30分 | 3,000円 |
一般運転者 | 1時間 | 3,300円 |
違反運転者講習 | 2時間 | 3,850円 |
初回更新者講習 | 2時間 | 3,850円 |
それぞれの区分の決まり方と講習内容について、ご説明します。
優良運転者講習は、運転免許証の区分が優良運転者(ゴールド運転免許証)の方が受講します。講習の内容は、おもに「道路交通法の改正について」が中心です。
一般運転者講習は、運転免許証を所有する期間が継続して5年以上、さらに違反点数3点以下の軽微な違反が1回のみの方が受講します。内容は「道路交通法の改正について」「運転者としての資質向上や安全運転のための知識」などが中心です。
違反運転者講習は、5年間に違反が2回以上または違反点数4点以上、または人身事故などを起こしてしまった方が受講します。また、初回更新者講習は運転免許証を所有する期間が継続して5年未満、さらに違反点数3点以下の軽微な違反が1回のみなど、事故経歴が違反運転者に該当しない方が受講します。
初回更新者講習は違反運転者講習と同じ内容で「道路交通法の改正について」「運転者としての資質向上や安全運転のための知識」などが中心です。
70歳以上の方は、更新期間満了までに「高齢者講習」の受講が必要です。高齢者講習は、住んでいる都道府県の教習所などで受講できますが、「特定任意高齢者講習」を開催している都道府県であれば、他の都道府県でも受講可能です。更新期間満了日の約190日前にお知らせのハガキが届くので、内容を確認し、高齢者講習の予約を進めましょう。また、75歳以上の方は、高齢者講習に加えて「認知機能検査」「運転技能検査」も必要になります。
一部の警察署では講習区分が限定されており、初回の免許更新ができないケースがあります。初回の免許更新に対応している場所は更新案内のハガキに記載されているので確認しておきましょう。
持参した写真を使用する場合の他、更新手続きを行う場所や講習区分によっては、運転免許証が即日交付されないケースもあります。即日交付を希望する場合は、手続きを行う免許センターや警察署のウェブサイトで、即日交付に対応しているか確認しておきましょう。
免許更新のハガキは、免許証に登録している住所に届くしくみになっています。そのため、免許証の住所変更を行っていないと、ハガキが届かずに更新を忘れてしまう可能性も考えられるでしょう。
ハガキがなくても更新手続きは可能ですが、免許区分などを調べる必要があるので、通常よりも時間がかかってしまいます。
道路交通法において住所変更の明確な期限は定められていませんが、引越しなどをした際は、早めに最寄りの警察署で手続きを行いましょう。
初回の免許更新は、運転免許を取得した日から3回目の誕生日です。誕生日の1ヵ月後には免許有効期間満了日を迎えるので、忘れずに更新手続きを行いましょう。免許取得時期によって免許更新の日程が異なるので、事前に自分の更新時期を把握しておくと安心です。
また、次の免許更新がある3年後まで違反や人身事故などがなければ、ゴールド免許を取得できます。ゴールド免許を取得すると、免許更新の手数料が安くなったり、自動車保険の割引を受けられたりするメリットがあります。ゴールド免許取得を目指して、日頃から安全運転を心がけていきましょう。
保険始期日が運転免許証の更新手続期間内であり、なおかつ免許更新前または更新後のいずれかがゴールド免許なら、ゴールド免許割引が適用されます。保険始期日近辺で、免許の色が変わる方は、保険会社に相談してみましょう。
資格:CFP
東証一部上場企業で10年間サラリーマンとして勤めるなか、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
免許更新の手続きを行う日程によって次回の更新時期が変わることはありません。
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