更新日:2024年11月19日
公開日:2021年6月27日
損害保険とは、偶然の事故や災害などで発生する損害を補償する保険です。
主な個人向け損害保険としては、自動車保険(任意保険)や火災保険などが挙げられます。補償される内容がそれぞれ異なるため、自分に必要な補償を選択することが大切です。
損害保険とはどのような保険か、損害保険の種類、損害保険を選ぶときの確認ポイントなど、簡単にご説明します。
損害保険とは、偶然の事故や災害などで発生する損害を補償する保険です。さまざまなリスクに対応できるよう商品の種類も幅広く、交通事故、台風、火事、地震、盗難などの予期せぬ出来事による物的損害や、第三者への賠償責任などをカバーできる商品があります。
保険契約者が保険会社に保険料を支払い、損害が発生すると保険会社から保険契約者や被害を受けた方に保険金が支払われるしくみです。
損害保険は、実際の損害額に応じて保険金額が支払われる商品(実損払い)が中心となります。一方、生命保険は、人の生死や健康に係るリスクに対する保険で、あらかじめ決められた保険金額が支払われる商品(定額払い)が中心です。
保険の種類は、以下の図のように「第一分野」「第二分野」「第三分野」の3つに分類されています。
第二分野の損害保険は、一定の偶然な事故によって生じた損害額に応じて保険金を支払う保険のことで、損害保険会社のみが引受けることができます。
医療保険や傷害保険などは、生命保険と損害保険のどちらにもあてはまらない第三分野に分類されます。損害保険には含まれないものの、損害保険会社でも取り扱うことが可能です。
損害保険には、さまざまなリスクに対応できるように複数の商品があります。
どのようなリスクに備えるかによって必要な保険の種類は変わるため、保険の種類と補償範囲を理解しておくことが大切です。
損害保険には個人向けと法人向けの保険がありますが、まずは個人向けの損害保険として代表的なものをご説明します。
自動車の保険 | 自賠責保険 |
---|---|
任意保険 | |
住まいの保険 | 火災保険 |
地震保険 | |
からだの保険(第三分野) | 傷害保険 |
医療保険 | |
国内旅行傷害保険 海外旅行保険 |
|
その他の保険 | 個人賠償責任保険 |
所得補償保険 | |
ゴルファー保険 |
自動車の保険(自動車保険)には「自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)」と「任意保険」の2つがあります。
自賠責保険は公道を運行するすべての車両に加入が義務付けられている強制保険であり、任意保険は加入するか否かを自ら選択できます。
自賠責保険は、交通事故による被害者の保護を目的とした自動車保険です。
交通事故などで、他人を死亡させたりケガをさせたりした場合に、相手への損害賠償に対して、支払限度額を上限に保険金が支払われます。
自賠責保険の保険料は、用途や車種、保険期間、地域によって決まります。契約者によって補償内容や保険料が異なるわけではありません。
※チューリッヒでは自賠責保険の取扱いはありません。
任意保険は、自賠責保険では賄いきれない部分をカバーするための自動車保険です。
任意保険に加入することで、事故の相手に対する補償だけでなく、自分自身のケガや車、事故により破損させてしまったモノなどに対する補償も受けられます。
任意保険の保険料は、被保険者の年齢や補償内容など、さまざまな条件によって変わります。
住まいの保険には「火災保険」と「地震保険」があります。
地震保険は、火災保険とセットでないと加入できません(単体での契約はできません)。
火災保険は、火災により住居や家財が被害にあった際の損害を補償する保険です。
火災に限らず、風水災などの自然災害や盗難による損害も補償されます。ただし、地震、噴火、またはこれらによる津波を原因とする損害(火災・損壊・埋没・流失)については、地震保険に加入していない場合は対象外です。
契約の仕方によっては、建物だけでなく、家具や家電、日用品などの家財も対象になりますが、それぞれ加入する必要があります。補償範囲や保険金額、保険料は保険会社や契約プランによってさまざまです。
チューリッヒでも火災保険をご提供しています。チューリッヒの火災保険は見積りから申込みまでインターネットで完結でき、スムーズに補償を開始いただけることが特長です。
地震保険は、地震、噴火、またはこれらによる津波を原因とする、火災・損壊・埋没・流失による建物や家財の損害を補償する保険です。
地震保険は火災保険に付帯して加入するものであり、単独で加入することはできません。さらに、火災保険と同様、建物と家財の両方の補償を受けるには、建物の地震保険と家財の地震保険の両方に加入する必要があります。
地震保険の保険料は、建物の構造や都道府県によって異なり、保険会社による違いはありません。
チューリッヒの火災保険でも地震保険をご提供しています。火災保険と同様に、見積りから申込みまでインターネットで完結できます。
人や身体に関する保険は、主に以下の2つが挙げられ、いずれも第三分野の保険に分類されます。
傷害保険とは、「急激・偶然・外来の事故」によりケガをした結果、入院や通院、死亡に至った場合などに保険金が支払われる保険です。
ケガによって生じる、さまざまな損害に備えられます。
傷害保険にはいくつかの種類があります。ここでは、代表的なものをご説明します。
普通傷害保険 | 日本国内外を問わず、家庭内、職場内、通勤中、旅行中などで起こる急激・偶然・外来の事故によるケガ(死亡、後遺障害、入院・通院)を補償 |
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家族傷害保険 |
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交通事故傷害保険 | 交通事故(乗物に搭乗中の事故、乗物との接触・衝突などの交通事故、駅の改札口内での事故などを含む)により被ったケガを補償 |
ファミリー交通傷害保険 |
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チューリッヒでも傷害保険をご提供しています。クレジットカード会社や銀行など、さまざまな提携企業(団体)を通じて、フリーケア・プログラムなどの名称で傷害保険をご案内しています。
医療保険とは、病気やケガで入院したり手術を受けたりした場合に、医療費を補償する保険です。治療費の一部や、入院・手術に伴う費用などが補償されます。
補償内容や保険料、保険金額は、保険会社や保険商品によって異なり、保険によっては、保険適用外の先進医療を受けたときの技術料なども補償されます。
医療保険に加入しておくことで、公的な健康保険だけではカバーしきれない費用に備えられます。
ここまで説明した保険以外にも、日常生活やスポーツのリスクに備える損害保険があります。
個人賠償責任保険は、日常生活で被保険者や家族が他人にケガをさせたり他人のものを壊したりして、法律上の損害賠償責任を負った場合に補償する保険です。事故によって発生した治療費や修理費などの賠償にかかる費用が補償されます。
個人賠償責任保険は、被保険者本人だけでなく、配偶者・同居の親族・別居の未婚の子も補償の対象です。
たとえば、一人暮らしをしている大学生など、別居の子どもが事故を起こした場合も補償されます。設定できる保険金額は、3,000万円や1億円など、契約内容によって異なります。
チューリッヒの自動車保険では、個人賠償責任補償特約をご提供しています。補償金額は最高1億円です。全国の自治体では、自転車保険への加入を義務付ける条例の施行が進んでおり、チューリッヒの個人賠償責任補償特約は自転車保険の加入義務化にも対応しています。
所得補償保険とは、病気やケガで働けなくなった場合に、一定期間の所得を補償する保険です。入院した場合や、医師の指示により自宅安静療養が必要となり、働けない状態となったときに補償を受けられます。
主に会社員や自営業者など、働いて収入を得ている方を対象とした保険ですが、専業主婦(主夫)が契約できる商品を取り扱っている保険会社もあります。
所得補償保険に加入することで、収入が途絶えた際の生活費やローン返済などを補填でき、経済的な負担を軽減できます。
ゴルファー保険とは、ゴルフのプレー中に発生した事故やケガに備える保険です。
ゴルフの練習中に打ったボールが他のプレイヤーに当たってケガをさせてしまったときや、自宅で練習をしていて隣の家の窓ガラスを割ってしまったときなどに補償を受けられます。
損害保険には法人向けの商品も多くあります。以下のような法人向けの損害保険では、事業活動で起こり得るリスクに備えられます。
※上記の法人向け保険はチューリッヒ保険会社での取扱いはありません。
たとえば、生産物賠償責任保険(PL保険)では、製造・販売した生産物や、工事事業者などが行った仕事の結果により、他人にケガをさせたり、財物の損壊を発生させたりして、法律上の損害賠償責任を負った場合に保険金が支払われます。
損害保険の保険料率は、保険料を決めるための基礎数値で、将来の保険金に充てられる「純保険料率」と、保険会社の経費などの「付加保険料率」の2つから成り立っています。
純保険料率は、過去の保険データをもとに、事故の発生頻度や損害額を予測して算出されるものです。事故が発生したときに保険会社が支払う保険金に充てられる部分となります。
これに対して、付加保険料率は保険会社が保険事業を行うために必要な経費などに充てられる部分となります。保険会社の運営費用や利益をカバーするためのもので、代理店手数料なども含まれています。
保険料率の設定には「合理的かつ妥当なものでなければならず、また、不当に差別的なものであってはならない」という原則があり、保険会社は保険料率に基づいて保険料を決定しています。
損害保険の種類や保険会社によって、補償範囲や保険金額、保険料などは異なります。ここからは、損害保険を選ぶ際に注目したいポイントをご説明します。
まずは、自分や家族がどのようなリスクに備えたいかを考え、そのリスクに備えられる保険を選ぶことが大切です。
損害保険にはさまざまな種類があり、保険会社によって補償内容が異なる場合があります。
たとえば自動車保険でいうと、用意されている特約の名称や補償内容、設定できる保険金額などです。
複数の保険会社の補償内容を確認し、自分に合った自動車保険を選びましょう。
損害保険に加入する前に、すでに契約している他の保険の補償内容と重複がないか確認することも重要です。
たとえば、自転車の事故に備えるには「自転車保険」の他、自動車保険の自転車特約、個人賠償責任保険、クレジットカードの付帯サービスなどがあります。
同じ内容の保険が重複していた場合、保険料を必要以上に支払うことになります。さらに、重複して契約していても、保険金を請求できるのは、どちらか一方の保険会社のみとなる場合があります。
重複がないか、自分が加入している保険と補償内容を定期的に確認しましょう。
損害保険を選ぶ際には、保険料が自分の予算に合っているかを確認することも重要です。保険料は、補償内容や免責金額、特約の有無などによって異なります。
できる限り保険料を抑えたいと考える方もいるかもしれませんが、必要な補償が備わっていないと、いざというときに補償を受けられません。
万が一に備えつつ、補償内容と保険料のバランスを比較検討することが大事です。上手に比較検討するには、複数の保険会社から見積りを取るとよいでしょう。
損害保険に加入する方法には、代理店を通じて申し込む方法と、電話やインターネットで申し込む方法があります。申込み後、保険料の払込みを行うと、保険証券を受け取ることができ、補償が開始されます。
任意の自動車保険は「代理店型」と「通販型(ダイレクト型)」の2種類で、通販型であればインターネット上で加入手続きを行えます。
通販型の自動車保険に加入する場合、専用ページで必要事項を入力し、自分に合う保険プランの見積りをしてから契約するのが一般的です。
通販型は、自分の都合に合わせていつでも申し込めるだけでなく、代理店に比べて保険料が抑えられるメリットもあります。
自動車事故や病気・ケガ、火災や自然災害による住居の損害など、身の回りにはたくさんのリスクが潜んでいます。自身の身の回りで想定できるリスクを洗い出し、どこまで損害保険でカバーできているか確認してみましょう。
資格:CFP
東証一部上場企業で10年間サラリーマンとして勤めるなか、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
個人向けの損害保険には、さまざまなリスクに対応できるように複数の保険商品があります。
自動車の保険(自賠責保険・任意保険)、住まいの保険(火災保険・地震保険)、からだの保険(傷害保険・医療保険・国内旅行傷害保険/海外旅行保険)、その他の保険(個人賠償責任保険・所得補償保険・ゴルファー保険)などが挙げられます。
法人や個人事業主が損害保険料を支払った場合、事業に関係する保険料であれば経費にできます。
ただし、事業に関係のない私的な損害保険料の支払いは経費にできません。
損害保険は偶然の事故や災害などで発生する損害を補償する保険です。一方、生命保険は人の生死や健康に係るリスクに対する保険です。
※本記事の内容は特段の記載がない限り、チューリッヒの保険商品ではなく、一般的な保険商品の説明です。
※チューリッヒの自動車保険に関する内容について
本記事内で紹介しているチューリッヒの自動車保険に関する内容につきましては、ご契約の保険始期および契約条件によって、ご契約のお客さまに適用されない場合がございます。
必ずお客さまの保険証券、約款、重要事項説明書の記載などをご確認ください。
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