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幹線道路とは。意味や定義。幹線道路沿いの問題

私たちが生活するうえで欠かせない道路ですが、さまざまな種類があることをご存じでしょうか。

道路には、国道や県道など私たちが普段利用する、主要道路があります。幹線道路の意味や定義、国道や県道との関係性、幹線道路沿いの問題をご説明します。

幹線道路とは

はじめに、幹線道路の意味や定義をご説明します。

幹線道路の意味や定義

幹線道路とは、全国的や地方的、あるいは都市内において骨格的な道路網を形成する道路と定義されています。

なお道路法においては、道路の種類を以下のように定めています。

  • 高速自動車国道(一般的に高速道路と呼ばれる道路)
  • 一般国道(国土交通大臣が管理者の直轄国道と都府県(政令市)が管理者である補助国道がある)
  • 都道府県道
  • 市町村道

以上のなかで高速自動車国道、一般国道、都道府県道が幹線道路網を構成しています。
これらの3つの道路は、幹線道路と考えてもよいでしょう。

また全国的、地方的な幹線道路網を構成する道路は、以下の通りです。

  • 全国的な幹線道路網を構成 高速自動車国道、一般国道
  • 地方的な幹線道路網を構成 都道府県道

また、高速自動車国道と一般国道自動車専用道路は道路法で「高規格幹線道路」に分類されています。

その他、「広域幹線道路網」がありますが、こちらは高規格幹線道路や一般国道、主要地方道で構成される延長約12万km(将来構想18万km)の道路ネットワークです。

幹線道路沿いの状況について

次に、幹線道路沿いの渋滞や環境問題をみていきましょう。

渋滞

国土交通省が2017年3月に発表した、道路交通アセスメント検討会の内容では「我が国の道路の移動時間の約4割が渋滞で損失している」と記されています。

それに加え人口減少を迎えるなかで、生産性を向上させるために渋滞対策が必要であることも報告されました。

具体的な渋滞ポイントとして、大規模小売店舗などの商業施設の沿道における渋滞が全国の主要渋滞ポイントの約1割以上を占めています。

また幹線道路沿い大規模小売店舗数が、2010年から2014年の5年間で約5割増となっています。今後の渋滞への影響もでてくるでしょう。

さらに、大規模小売店の沿道は渋滞だけではなく、事故も増加傾向です。

施設立地の前後において、事故件数が倍増となった場所もあります。

環境問題

幹線道路は交通量も多いため、自動車の排出ガスなどによる大気汚染や騒音問題が深刻化しています。国土交通省では、以下のような対策を行っています。

具体的には、以下のような環境に配慮した整備を行っています。

環境問題 対策 効果
騒音 低騒音舗装(排水性舗装)の敷設 舗装面に工夫を施し、タイヤの走行音を小さくする
騒音 遮音壁の設置 道路と沿道の間に壁を設置することで、騒音を抑える
大気汚染、騒音・振動 環境施設帯の整備 道路と沿道との間の距離をとり、排気ガスの拡散を防ぎ、騒音を減らす
大気汚染、ヒートアイランド、地球温暖化 街路樹の植樹 樹木を植栽することで排気ガスを浄化し、二酸化炭素を吸収させる
樹林化
国土交通省「道の相談室」を参考に作成

まとめ

幹線道路とは地方的、あるいは都市内において骨格的な道路網を形成する道路です。

高速自動車国道、一般国道、都道府県道が幹線道路にあたります。
全国各地に幹線道路が走っていることになりますが、整備状況が100%に達していないものがほとんどです。

また、幹線道路の沿線では渋滞や事故、環境問題などが発生しており、今後も対策が求められていくでしょう。

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