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バッテリー液とは。液の補充や入れ方。入れすぎて漏れたり、空になるとどうなる?

自動車のバッテリーは、運転の際に必要な電力を供給する役割があります。

具体的には、エンジンの始動やヘッドライト、カーナビ、パワーウィンドウなどの多くの箇所に電力を供給しています。

そのため、バッテリーあがりが起こると車が動かなくなる場合があります。

本記事では、バッテリー液の役割、バッテリー液の補充の仕方、入れすぎて漏れた場合や、空になってしまうとどうなるかなどをご説明します。

バッテリーのしくみと役割

はじめにバッテリーのしくみや役割をご説明します。

バッテリーが減るしくみ

バッテリーは、充電しないで走っていると、パワーが減っていきます。
しかし、車のエンジンを始動して走行しているうちは、発電機によりバッテリーも充電されます。

ただし、充電を行う際に内部のバッテリー液が減っていき、徐々に寿命に近づいていきます。

バッテリー液の役割

バッテリー液は、バッテリー内部に入っている液体です。
車の運転中、バッテリー液が化学反応を起こし、放電と充電が繰り返しできるしくみです。

バッテリー液の成分

バッテリー液は、無色透明の硫酸です。
車の走行などで充電されると、硫酸濃度が37%となります。

硫酸は腐食性が強く、金属の酸化を起こします。
また、皮膚に付着した場合は、炎症も引き起こしますので、バッテリーの取り扱いには十分な注意が必要です。

バッテリー液の補充

バッテリーの液面点検で、最高液面線(UPPER LEVEL)と最低液面線(LOWER LEVEL)間の半分以下になっていたら、バッテリー液の補充が必要です。

以下の内容を参考にバッテリー液を補充してください。

バッテリー液の補充に必要なもの

バッテリー液を自分で補充するときは、カー用品店などでバッテリー用の精製水か蒸留水を購入します。

バッテリー液自体は、硫酸と精製水(蒸留水)を合わせた液体です。

液が減るのは、充電中に電解質である水が蒸発しているからです。このとき硫酸は蒸発しません。バッテリー液が減る、または「空っぽ」になる状態とは、電解液中の水分がなくなることです。従って、精製水か蒸留水の補充が必要となります。

なお、自宅の水道水で代用しようと考える方もいますが、水道水はナトリウムやカルシウムが入っていますので使用しないでください。

液漏れなどや作業をするうえでの注意点

バッテリー補充液を入れるときは、最高液面線を超えないように入れてください。

「そのうち減るから多めに入れよう」と、必要以上に補充すると液体が漏れ出てしまいます。

液体の漏れは車体を腐食してしまうことがあるので、注意が必要です。

また、バッテリー液は硫酸のため、金属を腐食する特徴があります。
液体が外に漏れることのないよう、バッテリー補充液は入れすぎないようにしましょう。

バッテリーの寿命

バッテリー内部が劣化すると蓄電量が少なくなり、電気容量の低下からバッテリーあがりが起こります。
バッテリーの寿命が短くなるのは、次の使用状況が考えられます。

  • 雨天時しか走行しない
  • たまにしか車に乗らず、走行距離も短い
  • 消費電力の大きな電装品を装備している
  • 高温時に運転することが多い
  • シビアコンディションでの使用

バッテリーの劣化を防ぐには、定期的に車を運転したり充電したりすることが必要です。

それでもバッテリーが回復しないときは、バッテリー交換が必要です。

バッテリーの交換

バッテリーの寿命は、2〜3年です。

ただし、使用環境により大きく異なります。

バッテリー交換のサインとして、次のことを目安にするとよいでしょう。

  • エンジンの回転でライトの明るさが違う
  • パワーウィンドウの開閉が遅い
  • エンジンのかかりが悪い
  • バッテリー液の減りがはやい
  • 3年以上バッテリーを交換していない

以上の項目に該当するようであれば、バッテリー交換を検討してみましょう。

バッテリーあがりはなぜ起こるのか

バッテリーがあがって車が動かないということがあります。
なぜバッテリーあがりが起こるのか、ご説明します。

バッテリーの放電状態

バッテリーの放電状態とは、電気の使用量が充電量を上回っている状態です。

バッテリートラブルでは、この放電状態によるものが多くなります。
放電状態を引き起こす原因は以下の点などが挙げられます。

  • 長時間の車の運転をしていない(普段あまり車を使用しない)
  • 単純放電(ライトを点灯に気づかず放置 など)
  • 夜間走行で渋滞の多い道を走行した
  • カーアクセサリーなどをエンジン停止中に使用した
  • シビアコンディションでの使用

以上のような状態で車を使用すると、バッテリーの放電状態が起こりやすくなります。

なお、シビアコンディションとは、一般的に次のような状態で車を使用した場合になります。

  • 年間2万km以上の走行(走行距離が長い)
  • 1回の走行距離が短い(水温の低い状態での走行が多い)
  • 走行距離の30%以上が時速30km以下に該当する(低走行やアイドリング状態が多い)

このように、過走行だけではなく、極端に走行距離が短い場合もバッテリーあがりの原因になります。

しかし、放電状態でバッテリーあがりが起こった場合は、充電することで再び使用が可能となります。

充電器で充電を行うか、ブースターケーブルを使って他の車から救援してもらうなどの方法で対処しましょう。

バッテリーの正しい取扱い

バッテリーあがりなどのトラブルを防ぐには、バッテリーについて正しい取り扱いを理解する必要があります。

バッテリーの定期点検

バッテリーの定期点検は、次の3つに着目して行いましょう。

  • 液量点検(月に1回、液面が最高液面線と最低液面線の間にあることを確認)
  • 外観点検(バッテリー本体にヒビや割れ、液漏れなど異変がないかを確認)
  • 取付金具やターミナル部の緩みを点検

定期的な点検はバッテリー上がりを防止しますので、1ヵ月に1度は点検しましょう。自分で点検するのが不安であれば、カーディーラーや整備工場などに相談しましょう。

最後に、車を所有されている方は、チューリッヒの自動車保険をご検討ください。
万が一の車の事故・故障・トラブルに備えておくと安心です。

まとめ

バッテリーはエンジンの始動や電装品に電力を供給するものです。

そのため、車を動かすには重要なパーツになります。またバッテリーあがりなどのトラブルの原因を把握することで、日頃の運転に活かせます。

定期的な点検を心がけ、必要に応じてバッテリー補充液を入れるなど、日々のメンテナンスを行いましょう。

最後に、車を所有されている方は、チューリッヒの自動車保険をご検討ください。
万が一の車の事故・故障・トラブルに備えておくと安心です。

※記載の情報は、2020年4月時点の内容です。

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