車の足回りで重要な役割を担い、安定した走行をサポートしているのが、ドライブシャフト、ドライブシャフトブーツです。
ドライブシャフトの働きや構造といった基礎知識にはじまり、異音など不具合が生じた際のドライブシャフトブーツの交換などについてご説明します。
まずドライブシャフトおよび、ドライブシャフトブーツの働きや構造についてご説明します。
車を走らせるためには、エンジンで生まれた駆動力をいくつかの装置を介してタイヤ(駆動輪)に伝えなければなりません。
これら駆動系に関わる部品は総称して「ドライブトレイン」と呼ばれます。
ドライブシャフトは、このドライブトレインの一部として、エンジンからトランスミッション、ディファレンシャルへと伝わってきた動力をタイヤに伝達する役割を持っています。
走行中は常に回転しており、路面の状況に合わせて上下左右に動きながら、駆動力をタイヤに伝達しています。
エンジン側の「インナージョイント」とタイヤ側の「アウタージョイント」をドライブトレインに連結している棒が「ドライブシャフト」です。
ドライブシャフトブーツは、このジョイント部を保護するためのゴム製品です。
ドライブシャフトのジョイント部には、「ハブベアリング」と呼ばれるベアリングが組み付けられ、タイヤの回転を円滑にするためのボールやころがいくつも入っています。
そして、ベアリングの潤滑を目的として内部にはグリスが充填されています。
ドライブシャフトブーツは、このグリスが施されたジョイント部を柔軟な動きで包み込んでグリスの飛散を防ぎ、外部から進入するホコリ、石、水といった異物から守る役割をしています。
走行中に足回りから異音がする場合、ドライブシャフトブーツの劣化がひとつの原因として考えられます。
ドライブシャフトブーツに不具合が生じる理由と、交換の目安についてご説明します。
ドライブシャフトブーツはゴム製で、ハンドルを切るたびに伸縮を繰り返しています。
また常に道路からの異物や水などにさらされるため劣化が進み、ひび割れ・破れを起こす可能性があります。
そのまま運転していると、亀裂からグリスが漏れ出し、外部からの異物がジョイント部に入り込んでベアリングを傷つけてしまいます。
こうした摩耗・損傷が進むと、ジョイント部にガタが生じ、異音を発生させる一因となるのです。
一般的には走行年数5年、走行距離5万km程度がドライブシャフトブーツの交換時期の目安です。
ただし前述の通り、足回りで異音がし始めたらドライブシャフトブーツが劣化し、ひび割れや破れを起こしている可能性があります。
交換時期の目安にかかわらず、定期的な点検でひび割れやグリス漏れをチェックすることが大切です。
ドライブシャフトブーツからグリス漏れがある場合は、早めに対処する必要があります。
ここでは、ドライブシャフトブーツの取り替え手順などについてご説明します。
前述の通り、ドライブシャフトブーツにひび割れや破れが生じた状態で乗り続けていると、潤滑の役割を担うグリスが内部から漏れ出して、やがてベアリングを傷つける原因となってしまいます。
ベアリングを分解・整備したり、ドライブシャフトごと交換したりする事態にもなりかねません。
多大な出費を避けるためにも、ドライブシャフトブーツのひび割れ、グリス漏れを発見した場合はすぐに対策を打つことが重要です。
ドライブシャフトブーツを適時交換することにより、最低限の出費でドライブシャフトまわりのトラブルを防ぐことができます。
ドライブシャフトブーツの交換は、以下のような手順で行われます。
ドライブシャフトブーツをしっかりと軸に固定するために「ドライブシャフトブーツバンド」と呼ばれる金具が使用されることもあります。
この場合、バンドを締めるための専用の工具が必要になります。
ドライブシャフトの基本的なしくみから、ドライブシャフトブーツの交換までをご説明しました。
ドライブシャフトは駆動力が直接加わる部分であり、ここに不具合が生じると別のパーツまで損傷してしまう危険性もあります。
取り返しのつかない事故を未然に防ぐためにも定期的な点検に加え、違和感がある場合はすぐに修理を行いましょう。
ドライブシャフトブーツの交換・メンテナンスについては独断で作業をせず、プロのショップに依頼するなど万全の対策を取り、安全なカーライフを心がけてください。
最後に、車を所有されている方は、チューリッヒの自動車保険をぜひご検討ください。
万が一の車の事故・故障・トラブルに備えておくと安心です。
※記載の情報は、2024年2月時点の内容です。
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