電動アシスト自転車(電動自転車)は、小さいお子さんのいる方やご高齢の方にも、利用しやすい乗り物です。
一般的な自転車に比べると高額な電動アシスト自転車ですが、雨の日にも乗ることができるのでしょうか。
また、免許がなくても、乗ることができるのでしょうか。
本記事では、電動アシスト自転車の免許や雨の日の運転、事故や盗難にあった場合の対策についてご説明します。
人がペダルをこいで運転し、公道を走ることができるのが自転車です。
電動アシスト自転車は人がペダルを踏む際に、電動モーターが補助(アシスト)します。そのため電動自転車は、「電動アシスト自転車」とも呼ばれています。
電動アシスト自転車(電動自転車)は、原動機付き自転車(バイク)とは、どのように異なるのでしょうか。
道路交通法施行規則第1条の3では、電動アシスト自転車を以下のように定義しています。
これらの条件を満たした自転車を、電動アシスト自転車と呼んでいます。
アシスト比率の上限は定められており、メーカーはこの範囲内で製造しています。
アシストの比率の大小や、駆動方法や走行速度の制御などは、電動アシスト自転車によって異なります。
アシストではなく、原動機によって走る原動機付き自転車(バイク)とは、これらの点で異なります。
電動モーターがアシストする電動アシスト自動車に乗る場合は、免許は不要です。
人力のみで走らせる自転車と同じです。
雨の場合であっても、電動アシスト自転車に乗ることができます。
バッテリーがついていますが、雨に濡れても感電することはありません。
電動アシスト自転車のバッテリーを外して乗った場合、バッテリーボックスの端子が雨に濡れることもあるかもしれません。
そんな場合も電動アシスト自転車本体には影響がなく、安心して乗ることができます。
タイヤに異常があると、走行に影響をもたらします。
転倒する可能性もあるため、まずは乗る前にタイヤの空気圧を確認しましょう。
たとえば、YAMAHAの「PAS CITY-C」の適正空気圧と接地面の長さは、以下の通りです。
適正空気圧 | 接地面の長さ |
---|---|
前輪:300kPa(3.0kgf/平方センチメートル、3.0bar) 後輪:300kPa(3.0kgf/平方センチメートル、3.0bar) |
前輪:約75mm 後輪:約95mm |
タイヤが磨耗していたり、深い傷があったりする場合は、販売店で修理をしましょう。
電動アシスト自転車(電動自転車)は用途や場所、年齢によっても、選ぶことができます。ここでは、通勤で利用する場合や坂道の多い場所、高齢者が使う場合についてご説明します。
出勤の準備をしている間の30分で、約20%〜30%の短時間充電が可能です。
※バッテリー残量がほぼない状態からの充電状況を指します。環境や条件によって充電時間が異なる場合があります。
場合によっては子どもを後ろに乗せて長距離坂道を登る場合や、買い物袋を載せて勾配30%以上の坂を登らなくてはならないこともあるかもしれません。
電動アシスト自転車の機種によっては、こうしたハードな条件下でも登りきることが可能な製品があります。
高齢者に合った電動自転車もあります。
たとえばサドルの高さを低めにした製品や、膝や足首の関節角度を緩やかにした製品を選ぶとよいでしょう。
地面にしっかり足が届くことで安全に乗れ、また関節の痛みもなく乗ることができます。
電動アシスト自転車(電動自転車)での事故が相次いでいます。
公益財団法人交通事故総合分析センターの調べによると、電動アシスト自転車の事故での致死率は自転車の約6倍となっています。
自転車 | 電動自転車 | 原付 | |
---|---|---|---|
保有台数当たり死傷者数(人/万台) | 23.4 | 4.1 | 99.2 |
保有台数当たり死者数(人/万台) | 0.10 | 0.10 | 0.54 |
致死率(%) | 0.43 | 2.56 | 0.54 |
こうした電動アシスト自転車の事故や盗難への対策は、どのような方法があるかご説明します。
まずは、電動アシスト自転車の運転に注意することです。直進をする場合は、左右の人や車をしっかりと確認してから、発進しましょう。
常に歩行者優先で走行し、自転車専用道路では歩行者信号でしっかりと停止しましょう。
なお、自転車運転中の携帯電話使用等に起因する交通事故が増加傾向であることから、2024年11月1日の道路交通法の改正により、スマートフォンなどを手で保持して、自転車に乗りながら通話する行為、画面を注視する行為が新たに禁止され、罰則の対象となりました。
スマートフォンを見ながらの運転は危険ですので、絶対にやめましょう。そしてスピードを出しすぎず、常に安全運転を心がけることです。
※出典:警視庁公式サイト「自転車に関する道路交通法の改正について」
※2024年10月執筆現在
電動アシスト自転車の万が一の事故に備えて、保険に入っておくのも一つの方法です。
たとえばチューリッヒの自動車保険には、「個人賠償責任補償特約」があります。
電動アシスト自転車に乗っているときに他人にケガをさせた場合にも、損害賠償金を補償します。
電動アシスト自転車は一般的な自転車に比べ、盗難にあいにくいといわれています。
チャイルドシートがついていたり、一般的な自転車に比べるとやや重量感もあったりすることが理由だといわれています。それでも盗難被害にあうことがありますので、まずは施錠をしっかりと行いましょう。
また「盗難補償制度」のある電動アシスト自転車のメーカーがあります。補償期間内のうちに万が一盗難にあうことがあれば、適用されます。
メーカーによっては、新車価格の一部と新車組み立て料で、同じタイプの電動自転車を購入することもできます。
電動アシスト自転車(電動自転車)は電動モーターを用いて、自転車の運転をアシストしています。通勤はもちろん、坂の多い場所や高齢者にとっても、使いやすい乗り物です。
その一方で、事故や盗難にあうこともあります。電動アシスト自転車を購入する際には保険や盗難対策アプリに加入し、しっかりと対策をしておきましょう。
※記載の情報は、2024年10月時点の内容です。
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