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ライプニッツ係数とは。民法改正で変わる損害賠償金額

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交通事故の損害賠償金額を決定するときに使われる、ライプニッツ係数をご存じでしょうか。

交通事故にあってしまい、後遺症などが残ってしまうと、その後の人生において得られるはずだった収入が問題になることがあります。

その際にライプニッツ係数は、損害賠償金額を計算するうえで重要な数字となります。
本記事では、ライプニッツ係数についてご説明します。

ライプニッツ係数とは

交通事故で被害者に後遺症が残る場合、その後の人生で得られるはずであった利益があります。
ライプニッツ係数とは、将来得られる利益を現在価値になおす計算の際に使用する係数です。

損害賠償金の計算に使われるライプニッツ係数

たとえば、交通事故により後遺症が残れば働くことができなくなり、収入が得られなくなる場合があります。
そのときに加害者に対して損害賠償金を求める際に、ライプニッツ係数を用います。

年金の計算にも使われるライプニッツ係数

ライプニッツ係数は、交通事故の損害賠償金を算出するだけではなく、将来受け取りたい年金から必要な元本を計算するために使うこともあります。

具体的には「これから10年間、毎年100万円の年金を受け取りたい」などと金額を決め、運用利率とライプニッツ係数から元本(必要なお金)の金額を算出します。

このように、ライプニッツ係数は、将来毎年(あるいは毎月)、一定額の収入がある場合に、その将来収入を現在価値に引き直すために使われる係数で、金額が変動する場合は、ライプニッツ係数は使えません。

損害賠償とライプニッツ係数

交通事故の際の損害賠償金を計算する場合のライプニッツ係数の計算式や、その方法を具体的にご説明します。

交通事故の逸失利益

交通事故の損賠賠償のひとつに「逸失利益」があります。
交通事故の被害者となれば、加害者にケガの治療費や慰謝料を損害賠償金として請求できます。

さらに、交通事故の被害にあい、死亡事故となった場合や被害者に後遺症が残った場合は、将来的な収入が途絶えてしまいます。

このように、生命を侵害するような事故にあった場合に、将来的な収入についても加害者に請求することができ、この損失額を逸失利益といいます。

逸失利益の具体例とライプニッツ係数の役割

たとえば、Aさんが30歳で交通事故にあい、後遺症が残って働けなくなった場合、67歳まで働くとすれば、残り37年間は収入がなくなります。
これを逸失利益といいます。

37年分の収入を加害者から逸失利益としてもらう場合に、一時払いが原則のため、将来37年間かけて受け取るはずの収入を、一度に即時受けとることになります。

しかし、受け取った金額を運用して利息が発生した場合、将来的に受け取る金額の総額は増える可能性があります。
したがって、その利息分(中間利息)を引き直す作業が必要となります。

たとえば、Aさんが毎月30万円の収入があるとすれば、30万円の37年分(444カ月分)となり、1億3,320万円の合計金額となります。

このときに、今後35年間かけて1億3,320万円を受け取ったのと同じになるよう、37年間で増やせるであろう利息の引き直しをします。

毎年、360万円を受け取る権利を現在の価値に割り戻すには以下のような計算をすることになります。

現在価値=360万円/1.03+360万/(1.03)2+360万円/(1.03)3……+360万円/(1.03)37
計算を単純化するために、月毎ではなく年毎に現在価値を計算し、その総和を求めます。

これを一つ一つ計算するのは大変な作業になるため、係数として数字化したのがライプニッツ係数です。
実務では、労働喪失期間に対応するライプニッツ係数の早見表を活用することが多いようです。

このようにライプニッツ係数は、本来収入を得られるはずだった期間の中間に発生する利息控除に活用されるので、中間利息控除係数とも呼ばれます。

ライプニッツ係数で逸失利益を計算する方法

逸失利益は、後遺障害が残った場合と死亡事故となった場合では、生存に必要な生活費を控除するかどうかという点で、計算方法が違います。

後遺障害が残った場合の逸失利益の計算

後遺障害が残った場合の逸失利益を計算するときは、以下の計算式を使います。

年間収入額×労働能力喪失率(等級ごとに5%〜100%)×就労可能年数のライプニッツ係数

年間の基礎収入に労働能力喪失率を掛け、さらに就労可能年数のライプニッツ係数をもとめて掛け算します。
ライプニッツ係数は、交通事故の被害者の就労可能年齢をもとに決まります。

就労可能年数とは

就労可能年数は、症状固定日を基準にして、67歳から症状固定時の年齢を引いて求めます。
仮に30歳の時点で症状固定となれば、37年が就労可能年数です。

症状固定時に満18歳以下であると、症状固定時の年齢から67歳までの期間に応じたライプニッツ係数から18歳までの期間のライプニッツ係数を差し引きます。

死亡事故の場合の逸失利益の計算

被害者が死亡した際は、以下の計算式により逸失利益を計算します。
年間収入額×生活費控除(おおむね35%〜50%程度)×就労可能年数のライプニッツ係数

被害者が死亡した場合、その後の生活費は不要となるため、生活費控除率を差し引く計算式です。

民法改正で変わるライプニッツ係数

2020年4月1日に施行された改正民法により、法定利率が5%から3%に引き下げられています。

それにともなってライプニッツ係数も変更されました。
なお、民法の法定利率は3年毎に見直されることになっており、2023年4月1日以降は、法定利率が変動する可能性があります。

法定利率引き下げで変わる損害賠償金額

逸失利益を計算する際は、法定利率により中間利息控除を行うため、法改正により法定利率が引き下げられると、中間利息控除で差し引かれる利息も少なくなります。

つまり、方改正前に比べて、被害者が受け取れる損害賠償金が増加することになります。

まとめ

ライプニッツ係数とは、生命を侵害するような事故にあった場合に、損失額の期限が到来前の無利息債権の現在価値を算出するための係数です。

交通事故の損害賠償金を算出する際などに使われ、具体的には、逸失利益を計算するために使用されます。

2020年4月1日より改正民法の施行で法定利率が引き下げられ、ライプニッツ係数にも影響がありましたが、損害保険に加入する際などは、改定された法定利率にともなうライプニッツ係数についても理解しておくことをおすすめします。

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※記載の情報は、2020年10月時点の内容です。

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