道路は、「高速道路」と「一般道」に区分されます。
「高速道路」は自動車が高速で安全に走行できる自動車専用道路ですが、では「一般道」とは具体的にどのような道路のことをいうのでしょうか。
本記事では、一般道の定義から制限速度やシートベルトに関する規制などについて確認する他、一般道での渋滞や通行止めなどの情報の確認方法などご説明します。
一般道は日常的によく使用される用語ですが、実は法律上は一般道に関する定義はありません。
通常は、高速自動車国道や都市高速道路などの自動車専用道路以外の道路で、車両(自動車、原付自転車などの軽車両)と歩行者が混合して利用できる道路のことを、総称して一般道と呼んでいます。
一般道の法定速度は普通乗用車などが時速60kmで、原付は30kmです。
道路標識などで最高速度が指定されていない道路では、法定最高速度に従い、道路標識などがある区間では指定された最高速度に従いましょう。
法定速度 | ||
---|---|---|
一般道 | 高速道本線 (対面通行区間を除く) |
|
大型乗用自動車 | 60km/h | 100km/h |
普通乗用自動車 | ||
軽自動車 | ||
大型自動二輪車 | ||
普通自動二輪車 | ||
大型貨物自動車 | 60km/h | 80km/h |
大型特殊自動車 | ||
トレーラー | ||
普通自動二輪車(125cc以下) | 60km/h | 通行禁止 |
原付 | 30km/h | 通行禁止 |
緊急自動車 | 80km/h | 100km/h |
道路交通法では、円滑な走行を守るために最低速度制限も設けています。
一般道の最低速度は、道路交通法第23条により「道路標識等で最低速度の指定があれば、その区間は道路標識の定める最低速度以上の速度で走行すること」と定められています。
つまり一般道では、法定最低速度はなく、道路標識などで最低速度が示されている区間は指示された最低速度制限に従わなくてはいけません。
一方、高速道は、道路交通法施行令第27条の3により、普通自動車の法定最低速度が時速50kmと定められています。
なお、最低速度に関する標識は、写真のように青文字で書かれた速度の下に青線が引かれたものです。
一般道でこの標識のある区間では、必ず最低速度を守って運転しましょう。
一般道での最高速度違反の違反点数は、超過速度によって加算されます。
時速30km以上のスピード違反を犯した場合は30日の免停処分に、時速50km以上のスピード違反を犯した場合は90日の免停処分になります。
超過速度 | 一般道 |
---|---|
15km/h未満 | 1点 |
15km/h以上20km/h未満 | 1点 |
20km/h以上25km/h未満 | 2点 |
25km/h以上30km/h未満 | 3点 |
30km/h以上35km/h未満 | 6点 |
35km/h以上40km/h未満 | 6点 |
40km/h以上50km/h未満 | 6点 |
50km/h以上 | 12点 |
一般道での最高速度違反の反則金は、超過速度と車種によって反則金が決まります。
超過速度(単位 km/h) | 大型車 | 普通車 | 二輪車 | 小型特殊車 | 原付車 | |
---|---|---|---|---|---|---|
速度超過 | 25km/h以上30km/h未満 | 25,000円 | 18,000円 | 15,000円 | 12,000円 | 12,000円 |
20km/h以上25km/h未満 | 20,000円 | 15,000円 | 12,000円 | 10,000円 | 10,000円 | |
15km/h以上20km/h未満 | 15,000円 | 12,000円 | 9,000円 | 7,000円 | 7,000円 | |
15km/h未満 | 12,000円 | 9,000円 | 7,000円 | 6,000円 | 6,000円 |
※2020年5月執筆現在
道路交通法第118条では、最高速度違反は「六月以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する」と定められています。
一般道で最低速度違反を犯した場合の罰則は、違反した速度に限らず以下になります。
違反点数:1点
車種 | 大型車 | 普通車 | 二輪車 | 小型特殊車 | 原付 |
---|---|---|---|---|---|
最低速度違反 | 7,000円 | 6,000円 | 6,000円 | 5,000円 | 無し |
※2020年5月執筆現在
一般道や高速道にかかわらず、助手席や後部座席も含めてシートベルト着用は義務です。
病気などやむを得ない場合を除き、違反した場合は「座席ベルト装着義務違反」に問われます。
シートベルトを着用しなかった場合は、違反点数が付され反則金はありません。
しかし、一般道では、後部座席の非装着の場合は行政処分の対象外となっています。
違反点数 | 反則金 | ||
---|---|---|---|
一般道路 | 高速道路 | ||
運転席・助手席 | 1点 | 1点 | なし |
後部座席 | なし | 1点 | なし |
警視庁によると、令和元年までの10年間で一般道における事故の死亡率は、シートベルトを装着しているよりも装着していない場合のほうが3.3倍も多いといいます。
一般道でも必ず後部座席のシートベルトを装着するようにしましょう。
自動車は道路交通法第20条により、道路の左側に沿って走ることと定められています。
同一の方向に2つの車両通行帯があるときは、左側の車両通行帯を走行し、車両通行帯が3つ以上の場合は、最も右側の通行帯は追い越しのために空け、速度の遅い車が最も左の通行帯を、速度の速い車が真ん中の通行帯を走行します。
一般道においても追い越しをする場合は、最も右側の車線を通行します。
特に「追い越し専用」等の標識がある場合は、追い越し専用道路を走行し続けていると、通行帯違反となり、罰則が科せられることを今一度確認しましょう。
違反点数:1点
大型車 | 普通車 | 二輪車 | 小型特殊車 | 原付 | |
---|---|---|---|---|---|
通行帯違反 | 7,000円 | 6,000円 | 6,000円 | 5,000円 | 5,000円 |
※2020年5月執筆現在
一般道でドライブする前は、渋滞情報や事故や工事などによる通行止め区間の情報をあらかじめ調べ、快適で安全なドライブを楽しみたいものです。
一般道での渋滞や通行止めなどの交通情報を入手したい場合は、以下のウェブサイトなどで調べることができます。
「道路交通情報Now!!」は、日本道路交通情報サービスが運営するサイトです。
日本全国の一般道、高速道のリアルタイムな道路交通情報を発信しています。
通行止め、渋滞、混雑、事故などの区間が地図上で表示されるなど交通情報が簡単に確認できます。
渋滞予測もサイト内やJARTIC該当センターに電話で問い合わせできます。
また、スマホ用アプリもあり便利です。
公益財団法人日本道路交通情報センター(JARTIC)「道路交通情報NOW!!」
Yahoo!カーナビなど、スマホに無料でインストールできる本格的なカーナビアプリもあります。
地図情報はつねに自動更新されるので安心して利用できます。
ルート選択では一般道を優先したルートも確認でき、交通規制や渋滞などを考慮し最適なルートを検索でき、何時着かなどの所要時間も提示してくれます。
一般道とは高速道など自動車専用道路以外の道路のことで車両と歩行者が混合して利用できる道路の総称です。
法定最高速度は普通乗用自動車などで時速60km、原付が時速30kmです。シートベルトの着用は後部座席含めて義務で、右側車線は追い越し車線専用です。
こうした一般道での運転ルールについて、改めて確認し安全運転に努めましょう。
最後に、車を所有されている方は、チューリッヒの自動車保険をご検討ください。
万が一の車の事故・故障・トラブルに備えておくと安心です。
※記載の情報は、2020年5月時点の内容です。
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