公開日:2022年10月25日
ペット保険の加入を初めて検討する場合、何を基準に選べばよいかわからない方も多いでしょう。この記事では、ペット保険を選ぶ際に押さえておきたい7つのポイントについて解説します。
ペット保険に加入する際には気を付けるべきポイントがあります。一つ一つ確認していきましょう。
ペット保険に加入しても、「申込日や保険開始日(契約開始日)」 から補償が始まるとは限りません。補償の開始時期でトラブルにならないように、補償開始日 (責任開始日)を確認しましょう。また、 待機期間(※1)が設定されている場合もあります。合わせて確認しましょう。
※1 待機期間(免責期間)
保険開始日(契約開始日)から補償開始日(責任開始日) までの期間のこと。契約前に感染した病気が発症するまで時間がかかる場合があるため、ペット保険によっては待機期間を設定している場合があります。待機期間は免責期間とも呼ばれています。
ペット保険によって補償の対象となる治療内容(入院・通院・手術)や病気の種類(ガン、ヘルニアなど)が異なります。補償してもらいたい治療内容や病気の種類が何か 、加入前に確認しましょう。
ペット保険によって補償割合(※2)が異なり、治療費 が全額補償されるとは限りません。一般的に、補償割合が高いほど保険料も高くなります。
※2 補償割合
保険の対象となる治療費 のうち、保険金として支払われる割合のことを指します。補償割合が70%であれば、保険の対象となる治療費 のうち70%が保険金として支払われ、残りの30%は自己負担となります。
例えば、補償割合70%、保険の対象となる治療費 30,000円で、補償割合をかけた額が保険金として支払われる場合、支払われる保険金は30,000円×70%=21,000円となります。自己負担金額は、治療費 30,000円−支払われる保険金21,000円=9,000円です。
ペット保険によって補償限度額(※3)が異なります。補償限度額やその条件などについて確認しましょう。
※3 補償限度額
保険会社から被保険者に対して支払われる保険金の限度額 のこと。ペット保険では、1年間の支払保険金の限度額を定めているものや、入院・通院に対して1日当たりの限度額、手術に対して1回あたりの限度額を定めているものがあります。また、入院・通院について限度日数、手術に対して回数の限度を定めているものがあります。
例えば、補償割合70%、保険の対象となる1日の治療費 (入院)が70,000円で、1日当たりの補償限度額(支払限度額)が30,000円の場合について見てみます。 負担された治療費に対する補償割合では70,000円×70%=49,000円となりますが、1日当たりの補償限度額(支払限度額)が30,000円となっているため、実際に支払われる 保険金は限度額の30,000円となります。
ペット保険によって免責金額(※4)が設定されている場合があります。一般的に、免責金額が少ないほど保険料は高くなります。免責金額が0円に設定されているケースもあるため、保険料なども考慮して確認しましょう。
※4 免責金額
ペット保険の被保険者 が自己負担する金額のこと。
例えば、補償割合70%、免責金額5,000円、保険の対象となる治療費 (手術)10,000円のケースについて見てみましょう。治療費 から免責金額を差し引き、補償割合をかけた額が保険金として支払われる場合、支払われる保険金は(10,000円−5,000円)×70% =3,500円となります。自己負担金額は、治療 費10,000円−支払われる保険金3,500円=6,500円です。
ペット保険によって保険金の請求方法は異なります。加入前に確認しましょう。主な保険金の請求方法については、以下の通りです。
動物病院の窓口に、ペットの保険証などを提示することで自己負担分のみ(保険の補償分を除く)を支払う精算方法。自己負担分のみの支払いとなるため、一時的な出費が軽減できることや、保険金の請求手続きが不要になるといったメリットがあります。
動物病院に治療費を全額支払った後、保険会社に書面による保険金の請求手続きをします。後日、保険金を受け取る精算方法です。
補償の対象範囲や保険金額が大きいほど、保険料は高くなる傾向にあります。また、補償割合や補償限度額、免責金額などによっても保険料は変わってくるため、補償内容と家計のバランスを考慮して検討しましょう
保険会社や保険の種類・商品によって保険料や特徴が異なります。今回ご紹介した7つのポイントを押さえたうえで、ペット保険に加入する目的を明確にすることが大切です。どのような補償が必要なのかを確認し、自分のライフスタイルや経済状況に合ったペット保険を選びましょう。
給与明細は「手取り額しか見ない」普通のサラリーマンでしたが、お金の知識のなさに漠然とした不安を感じたことから、CFP®資格を取得。
現在、生活に身近なお金・終活・高齢期の生活資金の準備や使い方のテーマを中心に、個別相談、セミナー講師、執筆などで活動中。
中田FP事務所 代表
CFP®認定者
終活アドバイザー
NPO法人ら・し・さ 正会員
株式会社ユーキャン ファイナンシャルプランナー(FP)講座 講師
日本FP協会 くらしとお金のFP相談室 相談員(2020年)
日本学生支援機構認定 スカラシップ・アドバイザー(平成29年10月認定)
元システムエンジニア・プログラマー