
アパートやマンションなど賃貸住宅を借りていると、通常2年ごとに契約更新の時期がきます。
契約更新時には家賃の値上げや、更新料を請求されることがあるなど、家計の大きな負担になります。
本記事では、「賃貸更新料とは何か」「賃貸更新料って払わないといけないの?」「更新料なしの賃貸物件ってある?」など、賃貸住宅の契約更新についてご説明します。
建物の賃貸借契約には、「普通賃貸借契約」と「定期賃貸借契約」の2つの形態があります。
アパートやマンションなどの賃貸物件に入居する場合は、「普通賃貸借契約」となります。借主が継続して住むことを希望する場合、契約期間終了前に更新が可能な契約です。
賃貸借契約の期間は、基本的に貸主と借主の間で決めることができますが(民法604条における上限あり)、実務上は2年契約としているものが多いです。そして、契約期間の満了に際し、家主と借主双方が契約の継続(更新)に合意することにより、更新手続きが行われます。
なお、1年未満の期間で契約した場合には、安定した住まいの確保という借り主保護の観点から借地借家法29条により期間の定めがない建物の賃貸借契約とみなされます。
賃貸借契約の更新手続きについても確認しましょう。更新とは、期間満了を迎える賃貸借契約を、その後も引き続き存続させるための手続きです。
更新しない場合は、すぐに電話で連絡したり、その旨を返信するようにしましょう。
期間満了による借主の退去については、賃貸借契約書に「退去〇〇日前に通知すること」と定められていますので、契約書の内容に従いましょう。
賃貸借契約の更新で最も負担に感じるのは更新料の支払いではないでしょうか。
国土交通省住宅局による、平成29年度住宅市場動向調査報告書によれば更新手数料があるという世帯は38.2%、更新手数料は家賃の1ヵ月分が77.4%となっています。
賃貸住宅の更新料は、家賃の1ヵ月分が相場といえるでしょう。
更新料は、民法や借地借家法など法令上の義務ではありませんが、慣行として存在する地域があるのが現状です。
しかし、更新料について契約書で規定している場合は、契約書の条項が優先されるため、原則有効なものとして扱われます。
少し古い調査ですが、平成19年6月に国土交通省が行った「民間賃貸住宅に係る実態調査」では、更新料の徴収率は関東エリアが高めで、大阪や兵庫などの西日本エリアは比較的低く、更新料なしの県もあります。
| 賃借人から更新料を徴収する割合 | |||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 北海道 | 宮城県 | 東京都 | 神奈川県 | 愛知県 | 大阪府 | 兵庫県 | 福岡県 |
| 28.5% | 0.2% | 65.0% | 90.1% | 40.6% | 0.0% | 0.0% | 23.3% |
更新料は法的に定められたものではなく、あくまでも古くからの慣習なのでこのように地域差が出るものと思われます。
では、更新料の支払いを拒否して賃貸契約の更新をすることはできるのでしょうか。
更新料については、最高裁の判断も示されています。
平成23年7月15日 最高裁判例(概要)
賃貸借契約書に一義的かつ具体的に記載された更新料条項は、更新料の額が賃料の額、賃貸借契約が更新される期間等に照らし高額に過ぎるなどの特段の事情がない限り、消費者契約法第10条により無効ということはできないとされる。
賃貸借契約書に更新料支払いに関する条項があり、更新料の額が賃料や、賃貸借契約の期間などに照らし、高額過ぎるなどの特段の事情がなければ、更新料を支払わなければならないと考えられます。
契約更新時に、税負担の増加、土地建物の価格上昇、近隣の同様の建物の賃借に比べて不相当になったなどの場合、家賃値上げを求められるケースがあります。
このような場合、借り手は家賃の値上げを拒否することはできるのでしょうか。
家賃の値上げについては、借地借家法第32条でも明記されています。
土地の価格が上昇または低下した場合や、周囲の物件に比べ家賃が不相応な場合は家賃を増減することは法律的にも認められており、貸し手側が家賃の値上げを求めることも、借り手側が家賃の値下げを求めることもできるのです。
もし値上げが不当と思われる場合は大家さんに交渉してみましょう。
お互いの協議によって合意することが理想的ですが、合意が得られない場合は借地借家法、民事調停法に定められているとおり、調停を申し立てる必要があります。
それでもまとまらなければ、裁判によって新賃料が決定することになります。
火災保険(家財保険)については、賃貸物件に入居する際、不動産会社から勧められた火災保険(家財保険)に同時に加入している方が多いでしょう。
火災保険(家財保険)に未加入の状態は、貸主である大家さんにとっても、借主にとってもリスクが高いからです。貸主にしてみれば、借主が万が一火事を起こしたときに、貸主に対して損害賠償を補償してくれる「借家人賠償責任保険」が非常に重要です。
そのため、賃貸借契約時には「借家人賠償責任保険」を含む火災保険(家財保険)への加入の必要があるのです。
この火災保険(家財保険)も補償内容を見直したり、他の保険会社に変更したりすることで、火災保険料を抑えることができる場合があります。
更新料や家賃の値下げ交渉は、相手もあり難しい部分もありますが、火災保険(家財保険)の見直し、変更は自分で調べることができます。
特にダイレクト型の保険会社は、リーズナブルな保険料で火災保険(家財保険)を提供している場合があります。
たとえばチューリッヒ少額短期保険では、賃貸入居者向けの火災保険「ミニケア賃貸保険(賃貸家財総合保険)」をご用意しています。
「ミニケア賃貸保険(賃貸家財総合保険)」は、リーズナブルな保険料で賃貸生活に必要な以下の補償を備えて賃貸生活を幅広くサポートしています。
現在加入している火災保険(家財保険)の内容を確認して、必要以上の補償内容になっていないか、不要な特約がないか、など火災保険(家財保険)の内容を見直してみてはいかがでしょうか。
チューリッヒ少額短期保険の「ミニケア賃貸保険(賃貸家財総合保険)」のお見積りはこちらから
このように賃貸契約更新のタイミングは、コスト見直しのタイミングでもあります。
更新料の支払いについては、前述したとおり、賃貸借契約書に更新料支払いに関する条項があれば支払う必要があるため、最初の契約書の内容によります。
更新料を支払うのが負担という方は、最初から更新料がない物件を探すということになります。
不動産会社のウェブサイトで「更新料なし」の条件選択をすれば、更新料なしの物件を見つけることができます。
賃貸契約更新の時期が来たら、今の賃貸物件の更新手続きをして継続して住むのがいいのか、引越ししたほうがいいのか比較検討してみましょう。
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