公開日:2025年8月19日
住宅ローンを申し込む際、金融機関から火災保険の加入を求められることがあります。火災保険の加入が必須となっている場合は、加入しなければ申し込むことができません。
その火災保険は、住宅ローン借入者が任意で選べます。金融機関によっては住宅ローン借入者専用の火災保険を取り扱っているところがありますが、必ずしも金融機関を通じて契約する必要はありません。
火災保険の補償内容や保険料は、保険会社によって異なります。複数の火災保険を比較して自分にあった保険を選ぶことが大切です。
火災保険とは、火災や風水災などの自然災害によって建物や家財に生じた損害を補償する保険です。住宅ローンを申し込む際に加入を求められることがあります。
加入が必須となっている場合は、加入しなければ住宅ローンを組むことができません。銀行などで住宅ローンを契約する際に、火災保険の申込み手続きを行います。
住宅ローンの申込み時に加入が求められる主な理由は、金融機関など貸し手側と借り手側の双方のリスクを軽減するためです。
住宅ローンを取り扱う金融機関では、住宅ローン借入者にお金を貸す際、一般的に「抵当権」という形で住宅を担保として設定しています。抵当権とは、住宅ローンを契約するとき、金融機関が家や土地に設定する権利です。
しかし、住宅が火災や自然災害で損害を受けた場合、担保としての価値が失われます。金融機関としては貸したお金を回収しにくくなり、住宅ローン借入者は住宅を失ったうえでローンの返済が続くため大きな負担になるでしょう。
住宅ローン借入者が火災保険に加入していれば災害時に保険金を受け取り、修繕や再建、ローンの返済に充てることができます。金融機関も貸付金の回収がスムーズに進みやすくなります。
住宅ローンを取り扱う金融機関によっては、住宅ローン借入者専用の火災保険を取り扱っている場合があります。しかし、住宅ローン借入者は必ずしもその保険に加入する必要はありません。火災保険の補償内容や保険料は保険会社によって異なります。複数の火災保険を比較検討し、自分にあった保険を選ぶことが大切です。
住宅ローン契約時の火災保険は、住宅の引き渡し日から補償を開始できるように準備しましょう。引越しして実際に住み始める日ではありませんので、引き渡し日に注意して補償開始日を設定する必要があります。
火災保険に加入していない状態で火災や自然災害などの損害を受けた場合は、所有者が修繕費用などを負担しなければなりません。住宅の引き渡し日から補償が適用されるよう、1〜2ヵ月前から比較・検討を始め、火災保険の手続きを完了させておきましょう。
火災保険の加入を条件としている住宅ローンの場合、返済が完了するまで火災保険に加入し続ける必要があります。ここでは、住宅ローン返済期間中の火災保険の保険料と更新について、注意点をご説明します。
2022年10月1日以降、火災保険で設定できる保険期間は最長5年となっています。一方、住宅ローンの返済期間は30〜35年が一般的です。多くの場合、火災保険の保険期間は住宅ローンの返済期間より短くなるといえるでしょう。
住宅ローンの返済中に火災保険が切れないようにするには、保険期間の満期を迎えるタイミングで、火災保険の更新手続きや新規加入手続きを行う必要があります。
ただし、住宅ローン借入者向けの火災保険では、住宅ローン借入期間内は自動継続となる商品が主流であり、その場合は更新手続きや新規加入手続きは不要です。
火災保険は長期契約にするほど保険料の総額を抑えられますが、更新時に支払う保険料の総額が大きくなります。保険料の総額と保険期間を照らしあわせて、無理のない範囲で設定することが大切です。
2015年9月30日以前は、火災保険の保険期間を最長36年まで設定できました。当時、住宅ローンとあわせて35年一括で火災保険を契約した場合、契約満了まで継続することは可能です。
とはいえ、現在の生活状況や建物、家財の状況などにあわせて、必要な補償が付いているかを見直すことも検討しましょう。35年一括で契約した火災保険でも、保険期間中の解約や切り替えは可能です。
なお、火災保険への加入を条件とする住宅ローン返済期間中に、火災保険を変更することもできます。保険期間が残っていると、未経過分の保険料が返還される可能性があります。保険料の返還については契約内容によって異なるため、約款や加入している保険会社で確認しましょう。
ただし、長期で契約した火災保険を解約して、新たに切り替えを行う場合、現時点での保険料率が適用されるため、年間当たりの保険料を比べると、切り替え後のほうが高くなるケースがあります。また、長期契約での切り替えを検討する際には、現在は最長で5年契約までしか選べない点にも注意が必要です。
見直しを検討している場合は、必要な補償に加え、切り替え後の保険料も考慮しましょう。
火災保険の保険期間は最長5年です。満期日までに手続きを行い、更新漏れがないように注意しましょう。契約満期日が近づくと、保険会社から更新に関する通知が届きます。
たとえば、チューリッヒでは60日前にメールが届きますが、自動継続であるため、契約内容に変更がなければ手続きは不要です。
保険会社によっては自動更新の設定が可能で、その場合も手続きは不要ですが、新たな保険を契約するなら停止手続きを行いましょう。
火災保険は更新のタイミングで内容を見直すことも大切です。適切な補償内容や保険料は、ライフスタイルや建物の築年数などによって変わります。保険会社を切り替えることで補償内容を充実させたり、保険料を抑えられたりすることもあるため、定期的に見直しましょう。
ここでは、住宅ローン契約時の火災保険金額の目安をご説明します。保険金額は建物の評価額などによって異なるため、参考として捉えてください。
火災保険の保険金額は、建物や家財の評価額で決まります。評価額を決める要素としては「新価(再調達価額)」と「時価」の2つがあります。
新価とは、保険契約の対象である物と同等の物を新たに建築または再購入するために必要な金額のことです。一方、時価とは新価から使用による消耗分を差し引いた金額です。
チューリッヒの場合は、新価の範囲内で契約者が保険金額を設定できます。新価は、戸建てでは土地代を除いた金額、マンションでは共用部分や土地代を除いた金額となるため、住宅の購入価格よりも低くなる傾向があります。
火災保険の保険金額には上限が設けられている場合があります。上限は保険会社によって異なりますが、チューリッヒのネット火災保険の条件は以下のとおりです。
| 建物・家財の種類 | 上限金額 | |
|---|---|---|
| 建物 | M構造(マンション構造) T構造(耐火構造) |
1億円 |
| H構造(非耐火構造) | 5,000万円 | |
ここでは、火災保険料の決まり方と支払方法をご説明します。保険会社によって異なる場合があるため、申込み時に内容を確認しましょう。
火災保険の保険料は以下の要素で異なります。
構造級別は保険料を決定する要素のひとつで、以下の3種類があります。
火災保険は、築年数が浅いほど保険料を抑えやすくなります。また、戸建ての場合、H構造(非耐火構造よりもT構造(耐火構造)のほうが建物の保険料を抑えられ、M構造(マンション構造)はさらにリーズナブルになります。
火災保険料の支払方法は保険会社によって異なります。チューリッヒの場合、契約者本人名義のクレジットカード払いにのみ対応しています。支払回数は「一括払い」または「クレジットカード会社所定の分割払い」から選択が可能です。
なお、住宅ローンの種類によっては、火災保険料を住宅ローンの借入額に含められる場合があります。
住宅ローン完済後も、火災保険は満期日まで有効です。「完済後に火災保険の補償が終わる」といったことはありません。
火災保険への加入を条件とした住宅ローンを契約している場合、完済後に火災保険の解約を考える方もいるかもしれません。しかし、火災保険は住宅ローン契約のためだけではなく、住宅の損害を補償するための保険です。
万が一に備えて、住宅ローン完済後も火災保険に入り続けることを推奨します。
住宅ローン契約時の火災保険は自身で選ぶことができます。火災保険を選ぶ際に注目したいポイントは、以下のとおりです。
火災保険を選ぶ際は保険料の安さだけでなく、補償内容とのバランスも踏まえて検討することが重要です。保険料を抑えるために補償を最小限にすると、火災や自然災害にあった際に充分な補償を受けられない可能性があります。
一方で、不要な補償を付けすぎると保険料が高くなり、住宅ローンの返済とあわせて家計の負担が増えることも考えられます。再調達価額(新価)に基づいた適正な保険金額を設定し、必要な補償を選択することが大切です。
地震保険は地震や噴火、これらによる津波によって被った建物や家財の損害を補償する保険です。火災保険とセットで加入する必要があり、地震保険単体での契約はできません。
地震による損害は火災保険では補償されないため、災害時に備えて地震保険の加入を検討しましょう。住宅ローン契約時に地震保険の契約は必須ではありません。しかし、地震保険に加入しておくことで、地震による損害を受けた際に保険金を受け取れます。
受け取った保険金は、住宅の修繕やローンの返済に充てることができます。
火災保険の補償内容や保険料は保険会社によって異なるため、複数の会社で見積りをとることが大切です。住宅ローン契約時に金融機関から火災保険をすすめられることもありますが、必ずしもその保険に加入する必要はありません。
自身の住宅に適した補償内容と保険料を比較し、ニーズにあったプランを選ぶことをおすすめします。
チューリッヒのネット火災保険は、これから住宅ローンを契約する方も申し込めます。金融機関や代理店を通さずに契約する通販型(ダイレクト型)の火災保険であるため、中間コストを省き、保険料を抑えやすいことがメリットです。
充実した補償内容に加え、地震保険も付帯できます。質問に答えるだけで簡単に見積りができるシミュレーションも用意していますので、ぜひご活用ください。
住宅ローンの購入時には、どうしても建物の補償ばかりを気にしてしまいがちです。しかし、建物のみの火災保険では、家財の損害が補償されません。火災保険は、建物と家財の補償をセットでご検討ください。
資格:CFP
東証一部上場企業で10年間サラリーマンとして勤めるなか、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
火災保険の加入を条件としている住宅ローンでは、火災保険に入らなければそもそも住宅ローンの申込みができません。
火災保険の加入を条件としていない場合は、必須ではありません。ただし、火災保険に加入していないと、火災や自然災害などにより建物や家財が損害を受けた際に補償を受けられません。
火災保険の契約期間は最長5年です。契約できる保険期間は保険会社によって異なりますが、チューリッヒの場合は1年から5年の整数年で設定ができます。
長期契約にすれば保険料の総額を抑えやすくなりますが、契約時や更新時に支払う保険料の負担が大きくなるため、自身の家計の状況を踏まえて選ぶことが大切です。
住宅ローン借入者専用の火災保険においては、金融機関による団体割引が適用されるケースもあるため、保険料が通常より安くなる可能性があります。
しかし、借入者専用の保険が最安になるとは限りません。住宅ローン契約時の火災保険は自分で選べるため、補償内容や保険料を比較・検討することをおすすめします。
ダイレクト型だからお手頃な保険料