更新日:2026年10月15日
公開日:2025年5月15日
マンションの火災保険料は、築年数や所在地などによって変わるため、相場として一律の保険料を示すことはできません。また、実際の保険料は契約条件によって異なるため、掲載している保険料例がご自身のケースにそのまま当てはまるとは限りません。
火災保険料を知りたい場合は、どのような要素によって保険料が決まるのかもあわせて確認しておくことが大切です。補償内容の見直しや、保険期間を5年契約にすることで、保険料を抑えられる場合もあります。
マンションの火災保険料が決まる要素などをご説明します。
新築マンションを保険期間5年で契約した場合のチューリッヒのネット火災保険の保険料例は以下のとおりです。
なお、以下の保険料は、特定の契約条件に基づいて算出したチューリッヒのネット火災保険の参考例であり、マンションの火災保険料の相場を示すものではありません。実際の保険料は、所在地、専有面積、保険金額、補償内容、各種特約の有無などによって変わるため、あくまで参考情報としてご覧ください。
| 5年一括払いの保険料 | 24,060円 |
|---|---|
| 1年あたりの保険料 | 約4,800円 |
| 保険期間 | 5年 |
| お住まい | 東京都世田谷区 |
| 保険金額 | 建物:1,300万円 家財:400万円 |
| 地震保険 | なし |
[ 契約内容・条件等 ]
東京都世田谷区在住│構造級別:M構造│保険始期日:2026年8月1日│居住人数:1名│契約者年齢:30歳│建築年月:2026年8月│専有面積:100平方メートル│火災保険 建物:1,300万円 家財:400万円│地震保険:なし│破損・汚損損害等補償特約:なし│給排水管修理費用補償特約:なし│臨時費用補償特約:あり│個人賠償責任補償特約:あり│類焼損害補償特約:なし│水災補償対象外特約:あり│築浅割引│証券不発行割引
火災保険は、契約期間が長いほど1年あたりの保険料が割安になります。2022年10月以降、火災保険の最長保険期間は10年から5年へ変更されました。なお、分譲マンションの火災保険料は、マンションの構造や築年数、所在地、保険金額、補償内容、地震保険の有無など、さまざまな要素によって異なります。
マンションの火災保険料は、建物の条件や補償内容によって変わります。また、マンション特有の火災保険の考え方や、住宅ローンとの関係なども知っておくことが大切です。
マンションの火災保険について、知っておきたいポイントをご説明します。
住宅ローンでマンションを購入する場合、住宅ローンの申込み時に火災保険への加入が求められることがあります。これは、火災などで建物が損害を受けた際、金融機関が担保としている建物の価値が大きく下がるリスクやローンが返済できなくなるリスクがあるためです。
住宅ローンを取り扱う金融機関によっては、住宅ローン利用者向けの火災保険を取り扱っている場合があります。しかし、必ずしも金融機関から紹介された火災保険に加入する必要はなく、自分で選ぶことが可能です。
マンションの管理組合が火災保険に加入しているため、個人では加入しなくてもよいと考える方もいるかもしれません。しかし、マンションなどの区分所有建物は、「専有部分」と「共用部分」に分かれており、管理組合が加入する火災保険では、エントランスや廊下、エレベーターなどの「共用部分」が補償対象となります。
一方、室内の天井・床・壁などの「専有部分」や家財への損害は、区分所有者が加入する火災保険で備える必要があります。そのため、マンションであっても、個人で火災保険へ加入することが大切です。
マンションは、一戸建てと比較して火災保険料を抑えやすい傾向があります。
マンションは耐火性能の高い「M構造(マンション構造)」に分類されることが多く、一戸建てと比較して火災リスクが低いと判断されやすいためです。
なお、一戸建てではマンションよりも建物の評価額が高くなりがちであり、保険金額も高くなるため、さらに差が広がる傾向にあります。
マンションの火災保険料は、主に以下の要素で決まります。これらの条件が、保険料に影響します。
| 保険料が変わる要素 | 保険料が高くなりやすいケース | 保険料を抑えやすいケース |
|---|---|---|
| 構造級別 | H構造(非耐火構造) | M構造(マンション構造) |
| マンションの築年数 | 築年数が古い | 築年数が浅い |
| 建物や家財の保険金額 | 保険金額が高い | 保険金額が低い |
| 補償内容・特約 | 補償範囲が広い | 必要最低限の補償 |
| 所在地 | 落雷リスク、風災リスク、雪災リスク、水濡れリスク、水災リスクが高い地域 | 落雷リスク、風災リスク、雪災リスク、水濡れリスク、水災リスクが低い地域 |
| 保険期間・払込方法 | 1年契約・分割払い | 5年契約・一括払い |
| 地震保険の有無 | 地震保険あり | 地震保険なし |
それぞれの要素について詳しくご説明します。
火災保険料は、建物の構造級別によって変わります。構造級別とは、耐火性能や建物の構造や素材をもとに判断される区分で、保険料を決定する要素のひとつです。構造級別は、「M構造(マンション構造)」「T構造(耐火構造)」「H構造(非耐火構造)」の3つに区分されます。
耐火性能が高い「M構造(マンション構造)」は、「T構造(耐火構造)」や「H構造(非耐火構造)」と比較して保険料が安くなります。マンションは「M構造(マンション構造)」に分類されることが多い一方、建物の材質・構造によっては「T構造(耐火構造)」や「H構造(非耐火構造)」に分類される場合もあります。
構造級別を判断するための情報は、以下の書類で確認できます。
築年数が古いマンションほど、火災保険料は高くなる傾向があります。これは、築年数が古い建物は建物の老朽化の影響でリスクが高い傾向にあり、築浅の建物のほうがリスクが低い実態があるためです。
なお、一律で「中古マンションは保険料が高い」というわけではありません。火災保険料は「中古かどうか」ではなく、「新築から何年経過しているか」によって変わります。
また、火災保険には、築年数が浅い建物を対象とした「築浅割引」や、築年数が浅いほど保険料が安くなる料率体系が設けられているのが一般的です。築年数が古い建物は適用できる割引が少なく、結果として保険料が高くなることもあるでしょう。
さらに、地震保険をセットで契約している場合は、建築年月や耐震性に応じた割引制度(建築年割引、耐震等級割引、耐震診断割引、免震建築物割引)が適用されるかどうかも、保険料に影響します。
築年数が古い建物は、これらの割引が適用されにくい場合があります。特に、1981年5月以前に建築確認を受けた建物は「旧耐震基準」で建築されており、耐震性が不十分なものが多いとされています。そのため、保険料が高くなる傾向があります。
反対に、築浅や新築のマンションは、損害リスクが低いことが多く、割引制度も活用しやすいため、保険料を抑えやすいでしょう。
なお、建築年月が一定より前の建物や築年数が一定の年数より古い建物は、保険会社によっては火災保険に加入できる条件の制限がある場合もあります。たとえば、チューリッヒのネット火災保険では、1981年5月以前に新築された建物は新規のお引受けはしていません。
火災保険料は、保険金額の設定が大きいほど高くなります。保険金額とは、損害が生じた際に保険会社が支払う保険金の上限額のことです。マンションの場合、建物の保険金額は、専有部分の評価額をもとに決まります。評価額とは、保険の対象となる建物や家財の価値を評価した金額のことです。
専有部分の面積が広いほど建物の評価額も大きくなる傾向があり、結果として保険料も高くなるのが一般的です。
分譲マンションの売買価格には、土地代(敷地権)や共用部分の価格も含まれています。そのため、売買契約書や販売パンフレットに記載された金額は、そのまま評価額になりません。火災保険では、建物部分の専有部分の価格と建築年月をもとに評価額を算出できます。
一般的に、専有部分の割合は30〜50%程度とされており、専有部分の価格は建物代に専有部分の割合(30〜50%)を乗じて算出します。この専有部分の価格に建築時からの建築費の変動などを反映した指数を乗じて、建物の評価額(再調達価額)を算出します。
あるいは、建物の所在地と専有面積から建物の評価額(再調達価額)を算出する方法もあります。
家財の保険金額も、高く設定するほど保険料は高くなります。家財の保険金額は、家財全体の評価額以下で必要と考える額で定められるのが一般的です。
ただし、保険金額を低くしすぎると、万が一の際に充分な補償を受けられない可能性があります。損害時に必要な家財を買い直せるよう、適切な保険金額を設定することが大切です。
火災保険には、通常の補償である「基本補償」の他、任意で付帯したり外したりが可能な補償や特約があります。補償範囲を広げるほど、保険料は高くなるのが一般的です。
たとえば、チューリッヒのネット火災保険では、以下の補償・特約を選択できます。補償内容を充実させるほど保険料は高くなるため、ご自身の住宅の火災保険に必要な補償や特約と保険料のバランスを考えて選ぶことが大切です。
| 補償・特約 | 主な補償内容 |
|---|---|
| 水災の補償 | 台風、暴風雨、豪雨などが原因で発生した洪水・融雪洪水・高潮・土砂崩れ・落石などによる損害を補償 |
| 個人賠償責任補償特約 | 日常生活で他人や他人のモノに損害を与え、法律上の損害賠償責任を負った場合の損害賠償金を補償 |
| 破損・汚損損害等補償特約 | 不測かつ突発的な事故によって、保険の対象に損害が生じた場合の補償 |
水災は基本補償に含まれますが、水災補償対象外特約を付帯することで、水災補償を外すことも可能です。たとえば、マンションの高層階に住んでいる場合や、周辺に河川がない場合など、水災リスクが比較的低いと考えられる場合は、水災補償を外すことで保険料を抑えられることがあります。
マンションの火災保険料は、所在地によって異なります。地域ごとに災害リスクが異なるためです。
基本補償においては、落雷リスク、風災リスク、雪災リスク、水濡れリスク、水災リスクは、地域ごとにリスクが異なり、リスクに応じて保険料も異なります。
一般的に、落雷リスク、風災リスク、雪災リスク、水濡れリスクの危険度は都道府県単位で区分されており、水災リスクの危険度は市区町村単位で5つに区分されています。等地(区分)の数字が最も大きい地域の保険料が最も高くなります。
火災保険は、保険期間が長いほど1年あたりの保険料が割安になるしくみです。2022年10月以降、火災保険の保険期間は最長5年までの長期契約が可能となっています。
また、保険料の払込方法については、払込回数が増えるほど割高になるのが一般的です。つまり、保険料を抑えたい場合には、一括払いを選択するとよいでしょう。
なお、火災保険とあわせて地震保険に加入する場合も、長期契約で保険料を一括払いにすると、保険期間に応じた長期係数が適用されることによって、1年あたりの保険料が割安になります。
地震保険とは、地震・噴火、またはこれらによる津波を原因とする建物や家財の損害を補償する保険です。地震保険は単独では契約できず、火災保険とセットで加入する必要があります。
地震保険を付帯すると、そのぶん保険料は高くなります。マンションの場合、共用部分の損害は管理組合が加入する火災保険でカバーするのが一般的です。一方、専有部分や家財の損害は、区分所有者が加入する地震保険で備える必要があります。
なお、地震保険は、政府と民間の保険会社が共同で運営する公共性の高い保険であり、その内容は地震保険に関する法律などにもとづいて定められています。
保険料は損害保険料率算出機構が算出した料率、割引率、長期係数をすべての保険会社が共通で使用するため、どの保険会社で加入しても変わりません。なお、実際の保険料は、建物の所在地や免震・耐震性能、保険期間などによって異なります。
チューリッヒのネット火災保険の地震保険はこちら
マンションの火災保険料は、補償内容や契約方法を見直すことで抑えられる可能性があります。
保険料を抑えたい場合に検討したい方法は、以下の6つです。
火災保険にはあらかじめセットされている補償の他、必要に応じて任意で付帯したり外したりが可能な補償や特約があります。優先度の低い補償や特約を外すことで保険料を抑えられる可能性があります。
たとえば、高層階に住んでいる場合や、自宅周辺に河川がない場合など、環境によっては台風や豪雨による洪水・土砂崩れ・高潮などのリスクが比較的低いこともあるでしょう。その場合、水災補償を外すのも選択肢のひとつです。
免責金額とは、損害が発生した際に契約者が自己負担する金額のことです。免責金額を高く設定すると、損害が発生した際の自己負担額は増えますが、そのぶん保険料を抑えられます。
たとえば免責金額を20万円に設定している場合、損害額が50万円であれば、支払われる保険金は30万円(50万円−20万円)です。一方、損害額が20万円以下の場合、保険金は支払われません。
万が一の際に、どの程度まで自己負担できるかを考えて設定することが大切です。
※チューリッヒのネット火災保険では、免責金額は「自己負担なし」のみを設定できます。一方、「破損・汚損損害等補償特約(住総用)」の免責金額は建物・家財それぞれ5万円です。このように特約によっては免責金額が存在します。
火災保険は、保険期間が長いほど1年あたりの保険料を抑えられます。5年契約では、5年分の保険料をまとめて支払うため、一時的な負担は大きくなります。しかし、1年契約と比較すると、1年あたりの保険料は割安です。
保険料を抑えたい場合は、5年契約を検討するとよいでしょう。
保険会社によっては、割引制度を利用することで保険料を抑えられる可能性があります。チューリッヒのネット火災保険では、以下のような割引制度があります。
| 築浅割引(※) | 築年数が10年未満の建物に適用される割引 |
|---|---|
| 保険証券の不発行に関する特約 | 自動で付帯される保険証券を不発行にする特約 (500円割引) |
※「築浅割引」は建物のみに適用され、家財には適用されません。
保険料の割引制度について詳しくはこちら
また、火災保険とセットで地震保険に加入する場合は、建築年または耐震性能が一定の基準を満たしていれば、以下の割引が適用されます。
※参照:財務省「地震保険制度の概要」
※2026年6月執筆時点
割引を受けるには、各割引の適用条件を満たしていることが確認できる書類の提出が必要です。割引制度の詳細や必要書類について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
マンションを購入する際や、賃貸契約をする際に、金融機関や不動産会社から火災保険を案内されることがあります。そのまま加入することもできますが、自分で保険会社を選ぶことも可能です。
火災保険は、基本補償に大きな差がない一方で、特約や保険料、補償範囲などは保険会社によって異なります。複数の保険会社を比較・検討することで、保険料を抑えられる可能性があります。
火災保険には、「代理店型」と「通販型」があります。代理店型は、店舗でスタッフと相談しながら補償内容を決められるのが特長です。
一方、通販型は、代理店を介さず、契約者がインターネットなどで直接契約する方法です。保険会社と直接やりとりするため、中間コストを省き、リーズナブルな保険料を実現しています。保険料を抑えたい場合は、通販型の火災保険を選ぶとよいでしょう。
ただし、通販型は補償範囲や保険金額を自分で判断する必要があるため、管理規約や管理組合の保険内容を確認し、補償の重複や不足がないように検討することが大切です。
チューリッヒのネット火災保険も、通販型の火災保険です。
賃貸マンションでは、建物自体の火災保険には一般的に物件のオーナーや管理会社が加入しています。入居者は、自身の家具・家電などの家財を対象とする火災保険に加入することが一般的です。さらに、賃貸向けの火災保険には、主に「借家人賠償責任補償」と「個人賠償責任補償」が含まれています。
保険料は補償内容や保険会社、家財の評価額などによって異なります。不動産会社から火災保険を案内されるケースもありますが、そのまま加入するだけでなく、自分が所有する家財の量や必要な補償内容に応じて検討することが大切です。
多くの保険会社では、ウェブサイト上で保険料の見積りが可能です。保険料や補償内容を確認しながら自分に合ったプランを選ぶとよいでしょう。
マンションの火災保険料は築年数や所在地、補償内容などによって異なります。不要な補償や特約を見直すことで、保険料を抑えられる可能性があります。
ただし、保険料の安さだけを重視すると、万が一の際に必要な補償を受けられない可能性があります。マンションの立地や築年数、家財の量などを踏まえ、自分に合った補償内容を検討することが大切です。
チューリッヒのネット火災保険では、インターネットで手続きが完結する火災保険を提供しています。地震保険や特約の付帯も可能で、必要に応じて補償内容を選択できます。シミュレーションを利用すると、質問に答えるだけで簡単に見積りが可能です。火災保険への加入を検討している方や、火災保険料を見直したい方は、まずはシミュレーションを試してみるとよいでしょう。
火災保険料は、構造や築年数、所在地など多くの条件で変わります。同じマンションでも条件が違えば保険料は異なるため、例と同じになるとはかぎりません。まずは見積りで、自宅の条件に応じた保険料を確認してみましょう。
資格:CFP
東証一部上場企業で10年間サラリーマンとして勤めるなか、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
一般的に、火災保険は保険期間が長いほど、1年あたりの保険料を抑えられます。
ただし、2022年10月以降、火災保険で契約可能な最長保険期間は10年から5年へ変更されたため、新たに10年契約で加入することはできません。保険料を抑えたい場合は、5年契約を検討するとよいでしょう。
火災保険への加入は義務ではありません。ただし、分譲マンションを住宅ローンで購入する場合は、住宅ローン契約の条件として火災保険への加入を求められる場合があります。
また分譲マンションでは、共用部分は管理組合の火災保険で補償されることが一般的ですが、専有部分は区分所有者自身で備える必要があります。
ダイレクト型だからお手頃な保険料