公開日:2025年8月19日
外壁塗装や修理にかかる費用は、火災保険が適用される可能性があります。ただし、加入している火災保険の補償内容や損害の原因によっては対象外となるケースもあるため、保険金を請求する前に契約内容を確認することが大切です。
この記事では、外壁塗装に火災保険が適用される条件や適用されないケース、申請から保険金を受け取るまでの流れなどをご説明します。
火災保険で外壁塗装の費用が補償されるためには、以下の条件を満たす必要があります。
外壁の損害が、加入している火災保険で補償される災害や事故によるものであれば、塗装や修理にかかる費用が保険金で補償される可能性があります。
補償の対象となる災害や事故による損害には、以下のようなものがあります。
たとえば、台風の際に飛来物が外壁に衝突したことによって雨漏りが発生した場合、外壁の修理や塗装の費用が補償されることがあります。
火災保険には「建物の復旧に関する特約」が含まれていることがあります。この特約は、損害が発生した日の翌日から起算して、3年以内に復旧が完了した場合に保険金が支払われるというものです。
ただし、法令による規制その他やむを得ない事情がある場合など、復旧を確約し保険会社の承認を得た場合は、復旧前に保険金が支払われます。さらに、全損の場合には、復旧の事実または確約なしでも保険金が支払われます。
免責金額とは、火災保険の契約時に設定する自己負担額のことです。火災保険に免責金額が設定されている場合、修理費用がその金額を超えない限り、保険金は支払われません。
多くの火災保険では、実際の損害額から免責金額を差し引いた金額が保険金として支払われます。たとえば、免責金額を5万円に設定しており、外壁の修理費用が30万円だった場合、保険金として支払われるのは差額の25万円です。
なお、チューリッヒのネット火災保険の場合は、免責金額は0円となります。
ここでは、火災保険が適用されない代表的なケースをご説明します。
火災保険では、経年劣化や老朽化による損害は補償対象外です。これは外壁に限らず、建物全体に共通します。
たとえば、暴風雨のあとに雨漏りが発生したとしても、その原因が長年の使用による劣化であった場合には、保険金は支払われません。災害による損害か、劣化によるものかは、保険会社の調査員が現地を訪れて調査し、公平な立場で判断します。
故意に外壁を傷つけた場合、火災保険では補償されません。また、故意ではなかったとしても、重大な過失によって損害が発生した場合も補償されません。
たとえば、以下のケースでは「重大な過失による損害」と判断され、火災保険の補償対象外となります。
重大な過失による損害の例
火災保険に加入していても、すべての自然災害や損害が補償されるわけではありません。保険契約の内容によっては、特定の災害や損害が補償対象外となる場合があります。
通常、火災保険には水災補償が基本補償に含まれます。しかし、「水災補償対象外特約」のような水災補償を外す特約を付けている場合、暴風雨による土砂崩れなどで外壁が損傷したとしても、水災に該当する被害であれば保険金は支払われません。
火災保険だけでは、地震によって生じた損害は補償の対象外です。たとえば、地震の影響で外壁にヒビが入ったり、崩れたりした場合、地震保険に加入していなければ保険金は支払われません。
また、地震を原因とする火災や津波による被害についても同様であり、補償を受けるには別途、地震保険の契約が必要となります。なお、地震保険は単独での申込みはできないため、火災保険とセットで加入する必要があります。
シロアリやねずみ食いなどによる損害は、補償対象外となります。ただし、ねずみが配線をかじり、それが原因でショートして火災が生じた場合、かじられた配線は補償対象外ですが、火災による建物・家財の損害は補償対象となります。
火災保険で受け取れる保険金額は、損害額と免責金額によって決まります。
一般的には、損害額から免責金額が差し引かれた金額が保険金として支払われます。損害額とは、外壁の修理にかかる費用のことです。たとえば、外壁の損害額が50万円、免責金額が10万円の場合、損害額から免責金額を差し引いた40万円が保険金で受け取れます。
ここでは、保険金が支払われるまでの一般的な流れをご説明します。
外壁にひび割れや破損などの損傷を見つけたら、速やかに加入している保険会社に連絡を入れましょう。被害状況を正確に伝えられるよう、損傷部分の写真を複数枚撮影しておくことも大切です。
保険会社に連絡したあとは、外壁の修理業者に見積りを依頼しましょう。その後、業者からの見積書を含め、保険会社から指定された必要書類を準備して提出します。
提出された書類だけでは被害状況の判断が難しい場合、火災保険の調査員(鑑定人)が自宅を訪問し、外壁の状態を直接確認することがあります。
現地調査や提出書類をもとに保険会社が損害の程度や内容を確認し、支払われる保険金額(損害額)が確定します。
損害額が確定したら、見積りを依頼した業者などに修理を依頼し、実際に復旧工事を行います。工事の内容や日程などについては、事前に業者としっかり打ち合わせをしておくと安心です。
修理が完了すると、保険会社から保険金が支払われます。保険金の支払い時期や方法については保険会社によって異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。
チューリッヒのネット火災保険では、保険金の請求が完了してから原則として30日以内に保険金をお支払いしています。
火災保険を利用して外壁や屋根の修理をしてもデメリットはありません。たとえば、自動車保険は保険を使うと翌年の保険料が高くなりますが、火災保険は保険金を受け取っても保険料は変わりません。
そのため、自然災害によって外壁や屋根に損害が発生しても、「保険を使ったら保険料が高くなるのでは?」と心配することはありません。まずは加入している保険会社に連絡しましょう。
外壁塗装や修理に火災保険を使うにあたって、以下の注意点を確認しておきましょう。
外壁塗装や修理で火災保険を使う場合、損害の状況を記録するために、損傷を受けた箇所の写真を複数枚撮影しておきましょう。これは、保険会社に保険金を請求する際に証拠として提出を求められることがあるためです。
撮影の際は、損傷箇所をさまざまな角度・距離から複数枚撮影することが大切です。ただし、高所など危険な場所の撮影を無理に行う必要はありません。屋根や高い位置の外壁については、できる範囲で安全に撮影するようにしてください。
火災保険で保険金を請求するには、損害が発生したことを速やかに保険会社へ連絡することが大切です。時間が経過するほど被害状況が変化し、正確な判断が難しくなる可能性があるためです。
保険会社の事故受付窓口は、24時間対応している場合も多いため、損害に気づいた時点で早めに連絡しましょう。
近年、「火災保険を使えば無料で外壁塗装や屋根修理ができる」といった謳い文句で連絡をしてくる「代行業者」が見受けられます。
外壁の修理を検討している場合、こうした業者への依頼を考える方もいるかもしれません。しかし、保険金の請求は契約者本人が行う必要があり、他人に代行を依頼してはなりません。また、代行業者に依頼したことで、保険金の一部を手数料として請求されるといったトラブルも発生しています。
「外壁の損害が火災保険の対象になるのか?」など、損害や保険金に関する疑問がある場合、まずは加入している保険会社に問合わせてみましょう。
環境に配慮した住宅の普及を目的として、外壁や屋根、天井、床などの断熱改修工事を行う際に、一定の条件を満たすことで、補助金や助成金を受け取れる制度があります。
制度の有無や内容は自治体によって異なるため、経年劣化した外壁や屋根の修理を検討している方は、お住まいの市区町村の役場などで確認してみましょう。
チューリッヒでは、ネット完結で申し込める通販型の火災保険を提供しています。火災や風災、水災などの補償に加え、地震保険や各種特約の付帯も可能です。
また、いくつかの質問に答えるだけで簡単に見積りができるため、忙しい方でもスムーズに検討を進められます。
保険料の負担を抑えつつ、必要な補償をしっかり備えておきたい方は、チューリッヒのネット火災保険をご検討ください。
外壁塗装に火災保険を利用するには、契約内容や損害原因を精査することが重要です。自然災害が原因なら補償される場合が多い一方、経年劣化は対象外となります。火災保険を使う場合は、写真などの証拠とあわせて早めの手続きを心がけましょう。
資格:CFP
東証一部上場企業で10年間サラリーマンとして勤めるなか、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
外壁が損害を受けた理由によっては、火災保険を利用して修理や塗装を行うことが可能です。以下の条件を満たしていれば、保険金を受け取れる場合があります。
適用条件は「外壁塗装で火災保険が適用される条件」で詳しくご説明しています。
状況によって異なりますが、チューリッヒのネット火災保険では、自動車の当て逃げによる外壁への損害は補償対象となります。
経年劣化や老朽化が原因で生じた損害は、火災保険の補償対象外です。たとえば、長年の使用による塗装のはがれやひび割れなどは、自然災害による損害とはみなされないため、保険金の支払い対象となりません。
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