公開日:2026年6月3日
火災保険の契約・更新手続きが完了後、保険証券が発行されます。保険証券は、契約内容の確認や各種手続きの際に役立つ重要な書類です。しかし、「そもそも何に使う書類なのかわからない」と感じている方もいるでしょう。
火災保険の保険証券とは何か、保険証券の見方や再発行の方法、紙の保険証券がないときの対処法をご説明します。
保険証券とは、保険の契約内容が記載された書類で、保険契約が成立したときに発行されます。保険証券を確認することで、補償内容や保険金額などの保険の全体像を把握できます。
なお、保険証券は、保険会社と契約者の間で発行しない旨の合意がある場合には、発行されません。発行されていなくても、保険証券以外の手段(インターネット上の契約照会画面など)で補償内容や保険金額などの保険の全体像が確認できるようになっています。
保険会社によって、保険証券の形式は異なります。なお、保険証券の代わりとして用いられることがある契約照会画面などにも、保険証券とほぼ同じ内容が記載されています。
ここでは、チューリッヒのネット火災保険を例に、契約照会画面を用いて、保険証券に記載されている内容を見ていきましょう。
契約者名とは、火災保険の契約の名義人です。ここには、契約者の氏名と住所が記載されています。保険契約上の「契約者」は、この火災保険を契約した本人のことを意味します。
証券番号とは、保険の契約ごとに発行される番号です。証券番号は、保険金の請求や保険の更新時、解約時などに必要となるため、どこに記載されているかを把握しておきましょう。
契約に関する情報には、商品名(保険の種類)や、保険期間が記載されています。火災保険の始期日、満了日を把握できます。
火災保険の対象となる建物の情報です。所在地や構造などの詳細が記載されています。
火災保険の保険料、支払方法が記載されています。
保険金額とは、保険会社から支払われる保険金の限度額です。火災や自然災害などによって保険の対象となる建物や家財に損害が発生したとき、保険金額を上限に保険金が支払われます。
火災保険で、どのような災害やトラブルが補償の対象となるかが記載されています。加入している火災保険において、どのようなときに補償が受けられるのか、受けられないのかを確認できる項目です。建物や家財に損害を受けたときや保険の見直しなどの際に確認しましょう。
特約とは、基本契約に追加したり、基本契約の内容を変更したりするためのオプションです。自動的に付いてくるものと、契約者が付けるかどうかを選択できるものがあります。
また、火災や自然災害の補償といった「基本補償」とは別に、追加できるものもあります。どのような特約を付帯できるかは、保険会社によって異なります。
たとえば、被保険者本人やその家族が、他人のものを壊したり他人にケガをさせたりしたことによって、法律上の損害賠償責任を負った場合に補償が受けられる「個人賠償責任補償特約」があります。
割引は、ある条件を満たした場合に、保険料が安くなる(割り引かれる)というものです。たとえば、築年数が浅い建物の場合に適用される「築浅割引」があります。
火災保険の保険証券は、賃貸物件を契約する際に提出を求められることがあります。提出が求められる理由としては、入居者が火災保険に加入しているかどうかを、不動産の管理会社が確認するためです。
この場合、保険証券の原本ではなくコピーを提出しても問題ありません。
一方、火災保険の契約の権利を示すために、保険証券の提出を求められることもあります。具体的には、質権付き契約の契約変更や解約、積立型の火災保険の満期返戻金の受け取りや解約の場合です。この場合は、原本の提出が必要です。
保険会社によって異なりますが、保険証券は契約・更新手続き完了後、1週間から10日程度で送付されます。なお、お住まいの地域や郵便事情により、届くまでの日数は前後する可能性があります。
保険証券が発行されるかどうかは、火災保険契約によって異なります。ここでは、保険証券が発行されないケースと、発行されない場合の契約内容の確認方法を見ていきましょう。
保険会社には、保険証券を発行しないオプションがあり、契約者が発行しないことに合意した場合には、保険証券が発行されません。発行されないパターンとしては、次の2つがあります。
チューリッヒのネット火災保険は、2つ目にあたり、保険証券は発行されません。
ペーパーレスや保険証券が発行されない火災保険の場合、保険会社の公式ウェブサイトからお客さま専用ページ(マイページ)にアクセスすれば、契約照会画面などで契約内容を確認できます。
賃貸物件の契約などで提出が求められたときや契約内容がいつでも見られるように手元に置いておきたいときは、契約照会画面などを印刷して利用するとよいでしょう。
火災保険の保険証券は、保険証券が発行される契約になっている場合(※)は、再発行が可能です。
再発行方法は保険会社により異なりますが、代理店に電話などで依頼するか、パソコンやスマートフォンから火災保険のお客さま専用ページ(マイページ)にログインして手続きを行いましょう。
※「保険証券が発行されないケース」に該当する場合には、再発行されません。
紙の保険証券が見当たらない、火災や自然災害で保険証券を紛失してしまった、といったときでも保険金を請求できます。損害が発生して保険金を請求する際は、すみやかに保険会社に連絡しましょう。
また、どの保険会社に加入していたかわからないときは、保険料を支払っている銀行口座やクレジットカードの明細にある支払先を確認することで、特定できる可能性があります。保険会社がわかったら、保険会社のウェブサイトで連絡先を確認して電話しましょう。
あるいは、大きな災害が発生した地域で家が全焼や流失した場合は、日数はかかりますが、損害保険協会の「自然災害等損保契約照会センター」に照会すると、保険会社がわかることがあります。
マイホームの購入時や、賃貸物件の入居時に勧められて加入した火災保険から、別の火災保険へ切り替えたいときなどに、見積りを取る方もいるでしょう。見積りで自宅の情報を入力する際には、保険証券があるとスムーズです。
また、保険証券を確認・提出する機会があるときは、今加入している火災保険の補償内容や保険金もあわせて確認してみましょう。たとえば、結婚や出産、子どもの独立などで家族構成やライフスタイルが変わると、必要な補償内容も変化します。こうしたタイミングは、補償内容を見直すきっかけのひとつです。
紙の証券がない場合でも、お客さま専用ページ(マイページ)で契約内容を確認できます。万が一のときにスムーズに確認できるよう、パスワードなどのログイン情報はすぐにわかるようにしておきましょう。
資格:CFP
東証一部上場企業で10年間サラリーマンとして勤めるなか、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
保険証券とは、火災保険の契約内容が記載された書類です。証券番号や補償内容、保険金額などが確認できます。
保険証券が届かない理由としては、次のことが考えられます。
保険証券は契約・更新手続き完了後、1週間から10日程度で送付されます。契約から数日しか経過していない場合は、後日届くでしょう。
保険証券を発行しないことを選択したときや、保険証券が発行されない火災保険に加入した場合は、保険会社の公式ウェブサイトのお客さま専用ページ(マイページ)から契約内容が確認できます。
また、保険証券を発行しないことを選択したとしても、紙の保険証券の発行を希望する場合にはオプションを変更することで、発行することが可能です。保険会社に依頼して、手続きをすることで発行できますが、発行しないことによる割引が適用となっていた場合には、その割引分を保険会社に支払う必要があります。
火災保険の保険証券は、保険証券が発行される契約になっている場合は、再発行が可能です。保険会社の代理店に電話で問合わせるか、お客さま専用ページ(マイページ)で再発行の手続きを行いましょう。
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