公開日:2026年7月14日
自然災害などによりエコキュートが突然使えなくなると、「修理費はどうなるの?」と不安になる方も多いでしょう。さらに、メーカー保証期間が切れている場合など、「火災保険で修理費を補償してもらえないだろうか」と調べる方もいるかもしれません。
エコキュートが壊れたときに火災保険で補償を受けられるケースや受けられないケースをご説明しています。いざというときに慌てないためにも、参考にしてください。
エコキュートは、建物を保険の対象としている場合には、火災保険の補償対象になります。「建物」には、電気やガス、給排水などの設備のうち、建物に付加したものが含まれ、エコキュートはそれに当てはまるからです。建物を保険の対象としている火災保険についてご説明しています。
一方、家財のみを保険の対象としている契約においては、原則として補償対象となりません。ただし、賃貸用の火災保険で、エコキュートの損害について大家に対する損害賠償責任が発生する場合などには補償対象となることがあります。これは、また別の種類の保険となるため、この記事に書かれていることとは異なります。
火災や災害で損害を受けた際は、まずは加入している火災保険で修理費用や交換費用を申請できるか確認するとよいでしょう。
火災保険の補償対象は、大きく「建物」と「家財」に分かれます。「建物」には、エコキュートの他、次のようなものも該当します。
一方「家財」には次のようなものが該当します。
なお、家財においては、破損・汚損等に関しては補償対象外となるものがあります。
ここでは、エコキュートの損傷が補償対象となるケースについてご説明します。
保険会社によって補償の範囲が異なる場合があるため、事前に確認してください。
火災による損害は、火災保険の基本補償のひとつです。そのため、火災によってエコキュートが燃えたときは補償を受けられます。
雨や風などの自然災害(地震以外)も、火災保険の基本補償に含まれています。具体的には、以下のような場合に補償されます。
ただし、特定の補償を対象外とする契約(たとえば、水災補償対象外や風災補償対象外)の場合、対象外とした災害による事故は、補償されません。
「家の敷地外から車が衝突してエコキュートが壊れた」など、建物外部からの物体の衝突でエコキュートが壊れたときも、火災保険で補償が受けられる場合があります。
ただし、建物外部からの物体の衝突の補償を対象外とする契約の場合は、補償されません。なお、水濡れ等を補償対象外としている場合、建物外部からの物体の衝突の補償も対象外であるのが一般的です。
チューリッヒのネット火災保険の場合、「水濡れ、外部からの物体の衝突など」の補償が必ず付いており、火災や自然災害ではなく飛来物や車などが衝突した場合でも補償が受けられます。
エコキュートに限った話ではありませんが、給湯器などの盗難被害が発生しています。「エコキュートが盗難被害にあった」または「盗難未遂で破損した」というときも、火災保険の補償を受けられる場合があります。
ただし、盗難の補償を対象外とする契約の場合は、補償されません。
エコキュートが損傷したとき、原因によっては火災保険で補償を受けられない場合があります。ここでは、補償対象外となるケースをご説明します。
火災や自然災害ではなく、経年劣化によってエコキュートが使えなくなった場合は、火災保険の補償を受けられません。
たとえば、「エラーが発生してお湯が出ない」「お湯の温度が調整できない」など、エコキュートが寿命を迎えたときは補償対象外です。その他にも腐食など、部品や本体が経年劣化した場合は火災保険で修理・交換費用を申請できません。
火災保険に加入していても、地震保険に加入していなければ、地震や地震による火災・津波による損害で補償を受けることはできません。これはエコキュートに限らず、その他の建物や家財も同様です。
地震による損害で補償を受けたい場合は、別途地震保険に加入することを検討しましょう。
エコキュートは、寒波などの影響を受けると配管が凍結し、破損する場合があります。凍結によるエコキュート自体の破損は、火災保険の基本補償には一般的には含まれていません。
しかし、凍結による給排水管(エコキュートも該当します)自体の破損を補償するオプションがあり、このオプションが付いている場合には、その修理にかかった費用を保険金として受け取れるケースがあります。なお、保険会社によっては、自動的にこのオプションが付いていることがあります。
チューリッヒのネット火災保険では、「給排水管修理費用補償特約」がそのオプションに該当します。
修理費用が免責金額以下の場合、火災保険の補償を受けられない可能性があります。免責金額とは、保険金が支払われる事故が生じた際に契約者が自己負担するものとして、保険契約時に設定した金額のことです。
たとえば免責金額が20万円であるとき、エコキュートの修理・交換費用が20万円を超えない場合、保険金が支払われません。一方、免責金額が20万円で修理費用が25万円である場合、修理費用の25万円から免責金額の20万円を差し引いた5万円が、保険金として支払われます。
免責金額の有無や設定できる金額は保険会社によって異なるため、事前に把握しておくことが大切です。
※チューリッヒのネット火災保険では、基本補償の免責金額は0円です。ただし、「破損・汚損損害等補償特約(住総用)」は免責金額が5万円です。
故意でエコキュートを破損させた場合は、火災保険で補償を受けることはできません。たとえば、「修理費用を請求するために壊した」といった場合は補償対象外です。
初期不良も補償対象外です。初期不良が疑われる場合は、メーカーに連絡して修理や交換を依頼しましょう。
エコキュートが損傷した際に、「いくらの補償が受けられるか」が気になる方がいるかもしれません。補償金額を知りたい場合は、契約内容に記載されている「保険金額」の欄を確認しましょう。
チューリッヒの場合、建物の保険金額は再調達価額の範囲内で決めます。再調達価額とは、対象物と同等のものを再取得するために必要な金額のことです。建物に2,000万円の保険金額を設定している場合、2,000万円を上限に補償が受けられます。
たとえば、エコキュートの修理費用または交換費用が40万円だった場合、40万円の保険金を受け取れます。
火災保険でエコキュートの修理費用または交換費用の保険金を申請する際は、以下の流れで手続きを行います。エコキュートの損傷時の保険金の申請は、原則として建物の保険金の申請と同様です。
エコキュートが損傷し、火災保険の支払対象と思われるときは、まず保険会社に連絡しましょう。どのように壊れたかが見た目でわかるときは、スマートフォンなどで状況を撮影しておくと、被害の状況を正確に伝えやすくなります。
保険会社に連絡後は、必要書類を提出します。エコキュートを修理もしくは交換することになるため、業者に損傷の原因が明記された見積書の作成を依頼して、保険会社に提出しましょう。
提出書類のみで被害の状況の判断が難しいときは、現地調査として火災保険の調査員が自宅を訪問して状況を直接確認する場合があります。保険会社から現地調査を求められたら応じましょう。
提出した写真や書類、現地調査で保険会社が状況を把握できたら、損害額および支払われる保険金が決定します。保険金の説明を受けたあと、エコキュートの修理や買い替えを行いましょう。
エコキュートは「建物」に該当するため、原則として「復旧義務」があります。修理や交換などの復旧が確認されたあとに、保険金が支払われます。
エコキュートの修理・交換後、保険会社から保険金が支払われます。保険金請求完了時から原則30日以内に保険金が支払われます。保険金の支払い時期や方法は保険会社によって異なるため、請求した保険会社に確認してください。
エコキュートが損傷したときは、まずはメーカー保証の期間内かを確認し、期間内であればメーカー保証を優先しましょう。保証期間はメーカーや部品によって異なります。また、任意で延長保証を付けることが可能です。
保証期間内であれば、無償で修理や交換に対応していますが、保証期間を過ぎていた場合は、有償での修理や交換になります。
一方、火災保険は補償対象の事故(火災・落雷・風災など)を原因とした損害であれば、保証期間内かどうかにかかわらず火災保険の保険金支払いの対象です。
メーカー保証と火災保険のどちらを利用すべきか迷ったときは、エコキュートの損害の原因に応じて検討しましょう。
エコキュートが火災や自然災害などで損傷した場合、あるいは盗難された場合のように、建物の火災保険が支払われる事由に該当するときは、原則として保険金を受け取れると思ってよいでしょう。
エコキュートが損傷したときは、加入している火災保険で補償が受けられるかを確認しましょう。また、この機会に「補償内容が現在の状況にあっているか」「補償が充分か」を確認することをおすすめします。
エコキュートの損傷は、原因が火災や自然災害なら火災保険、初期不良ならメーカー保証の対象になる可能性があります。両者は補償範囲が異なるため、損傷時はまず原因の特定が重要になります。また、メーカー保証は部品ごとに期間が異なる点も覚えておきましょう。
資格:CFP
東証一部上場企業で10年間サラリーマンとして勤めるなか、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
火災や自然災害、物体の衝突や盗難によって損害を受けた場合は、火災保険の補償を受けられる場合があります。火災保険でエコキュートの補償が対象になる具体的なケースは、代理店・保険会社に確認しましょう。
経年劣化による損傷は、火災保険で補償を受けられません。
エコキュートは、火災保険の建物に該当します。
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