公開日:2025年10月17日
建物を相続したときや結婚・離婚をしたときなどの場合で、建物の所有者が変わったときは、火災保険の名義変更が必要になります。名義変更を行っていない場合、保険金をスムーズに受け取れない可能性があります。必要なときに保険金を受け取れるよう、名義が変わったらすみやかに変更手続きを行うことが大切です。
トラブルを防ぐためにも、名義変更の必要性や手続きの流れを確認しておきましょう。
火災保険は、さまざまな場面で必要になります。万が一のときにスムーズに保険金を受け取るためにも、建物(不動産)の名義が変わった場合には、その時点で火災保険も名義変更の手続きを行っておくことが大切です。以下の状況に当てはまるときは、すみやかに名義変更の手続きを行いましょう。
建物の所有者だった家族が死亡し、「親から子や孫などに相続をした」「贈与を受けた」という場合は、火災保険の名義を変更しなければなりません。
このような場合では、今契約している火災保険を解約せず名義変更だけを行います。相続・贈与を受けた当事者が「建物の所有者」となり、多くの場合、契約者も兼ねることになります。
結婚や離婚の場合は、「改姓による名義変更」と「財産分与による名義変更」の2つのパターンがあります。
結婚して名字が変わったときは、改姓による名義変更の手続きが必要です。また、離婚により所有していた住宅が配偶者のものになった場合などは、火災保険の建物の所有者を変更する名義変更が必要です。
結婚や離婚以外でも、改姓や改名をした際には名義変更の手続きが必要です。各種手続きに追われるなかで、火災保険の名義変更をつい忘れてしまうケースも少なくありません。
しかし、名義変更が正しく行われなければ、火災保険の保険金請求の際に手続きがスムーズに進まない可能性があります。改姓・改名したときは、火災保険の名義変更も忘れず行いましょう。
上記以外でも名義変更が必要なシーンはいくつかあります。たとえば、個人事業主から法人化して建物(不動産)の名義を個人名から法人名に変更する場合や、頻繁に発生するケースではありませんが、建物を売買した際に契約を引き継ぐ場合などです。
また、名義変更とは少し異なりますが、建物の所有者が1人から複数人になった場合、契約者を1人に定めたうえで、被保険者として複数人を登録する方法で対応できます。
火災保険の名義変更をしなかった場合、以下のようなことが発生する可能性があります。スムーズに保険金を受け取るためにも、名義が変わったらすみやかに変更手続きを行いましょう。
名義変更をしていなくても、保険金が受け取れないとは限りません。ただし、名義が正しく登録されていないと、保険金を受け取る手続きがスムーズに進まないというデメリットがあります。
名義が正しく変更されていない場合には、本人確認などの作業が発生する可能性があり、本来スムーズに進むはずの手続きに時間を要することがあるかもしれません。
火災保険は、建物に被害を受けた方が保険金を受け取ることが前提です。そして、その被害により損失を被るのは建物の所有者であることから、保険会社は、契約時に建物の所有者を入力し、登録・管理しています。
名義変更の手続きをしていなければ、火災保険の保険金は既に建物の所有者ではなくなった者に支払われる可能性があり、名義変更の相手によっては、トラブルになるかもしれません。
たとえば、現在の建物の所有者が父で、子に建物を譲渡したとします。名義変更が行われていない状態で自然災害による損害が発生し、父が保険金請求をした場合、火災保険の保険金は元の建物の所有者である父の口座に振り込まれる可能性があります。
「父と子が同居している」「関係性に問題がない」という状態であればトラブルになるリスクは低いと考えられますが、離れた場所に暮らしていると保険金を受け取るのが難しくなるかもしれません。
火災保険の名義変更を行う場合、パソコンやスマートフォンから閲覧できるお客さま専用ページや、保険会社や代理店への連絡などで手続きできます。代理店で契約した方は、その代理店での変更手続きも可能です。ここでは、火災保険の名義変更のときに必要な書類や注意点を説明します。
名義変更で必要な書類は保険会社によって異なりますが、まずは火災保険の証券番号がわかるものを準備しましょう。
なお、名義変更の内容や保険会社によっては、本人確認書類などは不要なこともあります。保険会社の専用ページで申し込むか、保険会社や代理店に連絡をして、指示された書類を準備しましょう。
建物の所有者と火災保険の契約者が異なる場合は、火災保険の申込み時にそれぞれ指定して契約します。なお、火災保険の契約者と建物の所有者が同一だった契約において、所有者のみの名義変更を行う場合には、契約者も変更されないように注意する必要があります。
※チューリッヒのネット火災保険では、建物の所有者が火災保険の契約者と異なる契約の取扱いは行っておりません。
名義変更は、現在加入している火災保険の補償内容も見直すきっかけにもなります。火災保険は一度契約すると、頻繁に補償内容を見直さないという方もいるかもしれません。
「家族が引越した」「家財の状況が変わった」など変化がある場合は、今の状況にあった補償内容になっているかを見直すとよいでしょう。火災保険料が気になる方は、シミュレーションで見積りをするなどして、保険料がどれくらい変わるのか確認するのもおすすめです。
名義変更をする際は、その理由によって、建物の所有者だけでなく契約者や保険料の引き落とし口座の変更手続きも併せて必要になる場合があります。ご自身のケースでは、何を変更する必要があるのかを慎重にご確認ください。
資格:CFP
東証一部上場企業で10年間サラリーマンとして勤めるなか、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
建物の所有者が死亡した場合は、その建物の登記の変更を行ったうえで、火災保険の建物の所有者の名義変更が必要です。保険会社や代理店への電話、または保険会社のお客さま専用ページなどで、すみやかに変更手続きを行いましょう。
建物の所有者が変更になったことを示す書類が必要です。保険会社または代理店の指示に従って書類を準備してください。
火災保険で名義変更をしない場合、以下のような事象が発生する可能性があります。
火災や災害が発生したとき、スムーズに保険金を受け取るためにも、名義変更が必要になったらできるだけ早いタイミングで手続きを行ってください。
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