公開日:2025年9月19日
賃貸物件に住んでいて引越しが決まったとき、「火災保険の手続きをどうするか」は悩みやすいポイントではないでしょうか。特に、火災保険の契約満了日と退去日が異なる場合、更新や解約のタイミングに注意が必要です。
賃貸物件を退去する際の火災保険に関する手続きについて詳しくご説明します。
賃貸物件を退去するときは火災保険の手続きが必要です。手続きの内容は、火災保険の契約満了日が退去日の前か後かによって異なります。
火災保険の満了日が退去日よりも前にくる場合は、いったん火災保険を更新し、退去日を解約日として手続きする必要があります。
たとえば、退去日が4月15日で、火災保険の契約満了日が3月1日の場合、火災保険を更新しなければ、3月2日以降は無保険となってしまいます。退去日まで補償を継続させるために更新したうえで退去日である4月15日を解約日として設定し、退去日に合わせて保険を終了させる必要があります。
火災保険の満了日が退去日より後にくる場合、更新手続きは不要です。「退去日=解約日」となるように解約手続きを行います。解約手続きは退去日より前に行うことが可能です。退去日が決まったら保険会社に連絡して、「退去する◯月X日を解約日にしてほしい」と伝えることで、退去日に合わせて火災保険を終了できます。
火災保険の満了日と退去日が近い場合、「もうすぐ引越しだから火災保険は更新しない」と考える方もいるかもしれません。しかし、退去前に火災保険の契約期間が満了し、更新手続きを行わないままでいると、退去日までの間が無保険の状態となってしまいます。
無保険の期間中に火災や自然災害で損害が発生した場合、家具や家電、日用品などの修理費や買い替え費用は補償されません。また、不注意で部屋を破損してしまい、大家さんから原状回復を求められた場合も、火災保険が使えないため賠償費用は自己負担となります。
たとえ火災保険の満了日から退去日までの期間が短くても、一度更新手続きを行い、退去日を解約日に設定することが重要です。
「退去日に合わせて途中解約しようと思っていたのに、手続きを忘れてしまった」ということも考えられます。
火災保険の解約を忘れても、特にリスクが生じるわけではありません。ただし、住んでいない物件の保険契約が継続するため、保険料を支払い続けることになります。
火災保険を自動継続(自動更新)にしている場合は、自身で解約手続きを行わない限り保険契約は自動で更新され、保険料も引き落とされ続けます。
火災保険の解約は、退去日より前に手続きを行い、退去日を解約日に設定することが可能です。不要な保険料を支払い続けることのないよう、早めに解約手続きを行いましょう。
解約返戻金(返還保険料)とは、保険契約の途中で解約した際に返還されるお金のことです。火災保険を一括払いで契約している場合、解約日から満了日までの残りの期間に応じて、未経過分の保険料が返金されることがあります。
ただし、原則として解約返戻金は、「残りの期間の月数または日数 ÷ 契約期間全体の月数または日数」で計算した金額よりも少なくなります。契約している火災保険の解約返戻金を知りたい場合は、保険会社または代理店に問合わせてみましょう。
解約返戻金を受け取るには、解約手続きが必要です。一般的な流れは以下のとおりです。
解約手続きは、保険会社のウェブサイトや電話、郵送などで行えます。手続きの際には保険証券番号が必要になるため、準備しておきましょう。
解約返戻金がある場合、契約者が指定した銀行口座、または保険料の支払いに使用したクレジットカードへ返金されます。返金のタイミングは手続き完了の当日〜10日程度など、保険会社によって異なります。
解約手続きが完了すると、保険会社からその旨の書面(解約通知書など)またはメールが送られてくるのが一般的です。
引越し先が賃貸物件で、退去日と引越し先への入居日が同じ場合、保険会社によっては現在加入している火災保険をそのまま継続できることがあります。この場合は、解約手続きではなく契約内容の変更手続きを行いましょう。
一方、賃貸物件から持ち家に引っ越す場合は、賃貸物件で契約していた火災保険を解約し、新たに持ち家向けの火災保険に加入するのが一般的です。ただし、退去のタイミングや保険会社によっては、住所変更などの契約内容の変更手続きで対応できることがあります。
賃貸物件を退去する際には、火災保険の更新や解約手続きが必要な場合があります。
火災保険の満了日が退去日より前であれば、いったん火災保険を更新したうえで、退去日を解約日として手続きしましょう。無保険の期間があると、災害などが発生した際に補償を受けられません。
一方、満了日が退去日より後の場合、火災保険の更新手続きは不要です。火災保険の解約手続き、または住所変更の手続きを行いましょう。解約を忘れると、退去後も保険料を支払い続けることになります。
また、引越しのタイミングで、保険会社の見直しを検討することもおすすめです。
引越しの際に火災保険の解約タイミングを誤ると、思わぬ不利益を被る可能性があります。また、引越し準備中に部屋を傷つけてしまうことも考えられるため、完全に退去するまでは補償が切れないよう注意しましょう。
資格:CFP
東証一部上場企業で10年間サラリーマンとして勤めるなか、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
退去日より前に火災保険の満了日がくる場合、更新しないと無保険期間が生じてしまいます。
この期間に火災や自然災害などで損害が発生しても、火災保険による補償は受けられません。
家具や家電の修理・買い替え費用などがすべて自己負担になるため、忘れずに更新手続きを行いましょう。
火災保険の解約を忘れても、特に罰則はありません。ただし、住んでいない物件の保険料を支払い続けることになるため、金銭的に損をしてしまいます。
解約忘れに気付いたら、できるだけ早く契約している火災保険の保険会社または代理店に連絡し、解約手続きを進めましょう。
火災保険の解約日は、退去日と同日に設定することをおすすめします。退去日を解約日とすれば、無保険期間は発生せず、万が一の際に補償を受けられます。
なお、解約手続きは退去が決まった時点で行えます。保険会社に「◯月X日に退去予定のため、その日を解約日としたい」と伝えておけば、退去日に合わせて解約できます。
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