公開日:2026年1月20日
火災保険を解約する理由は、引越しや他社への切り替え、住宅の売却・譲渡・取り壊しなどさまざまです。状況によって必要な手続きや適切なタイミングは異なります。自分の状況に合った解約のポイントを確認しておきましょう。
火災保険を解約するタイミングや解約方法、解約時の注意点などを詳しくご説明します。
火災保険は、契約の途中でも解約することが可能です。「何日前まで」といった明確な決まりはなく、契約者が申し出ればいつでも解約できます。
ただし、解約すると補償を受けられなくなるため、解約日と新たな契約の始期日を同日に設定し、保険の空白期間をつくらないことが重要です。万が一の際に補償を受けられるように、解約する際は注意して進めましょう。
火災保険を契約の途中で解約すると、未経過期間に応じて解約返戻金を受け取れることがあります。
たとえば、1年分の保険料を一括で支払い、8ヵ月で解約した場合は、残り4ヵ月分に相当する未経過期間の保険料をもとに計算された金額が返還されるしくみです。
原則として実際の未経過期間分の保険料より少なくなります。
解約返戻金の算出方法は保険会社によって異なります。保険期間1年の一括払契約におけるチューリッヒのネット火災保険の計算の概要は以下のとおりです。
解約返戻金については、以下の記事で詳しくご説明しています。
火災保険によっては、手続きせずに満期日を迎えると自動的に契約が更新されるものがあります。たとえば、チューリッヒのネット火災保険では、2024年10月1日始期以降の契約は満期日に自動継続されるため、継続を希望しない場合は別途更新停止の手続きが必要です。
自動更新されると引き続き保険料の支払いが生じるため、火災保険が不要になった際や保険会社を切り替える際は、忘れずに更新停止の手続きを行いましょう。
火災保険はいつでも解約できますが、状況によって必要な手続きや適切なタイミングが異なります。ケース別に詳しく見ていきましょう。
引越しをする際は、新居の火災保険を契約した後で、現在の火災保険契約の解約手続きを行います。保険始期日や解約日の設定は、引越し前後の住宅の種類によって異なります。
| 引越し前後の住宅の種類 | 手続きの詳細 |
|---|---|
| 持ち家→持ち家 |
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| 持ち家→賃貸 |
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| 賃貸→持ち家 |
|
| 賃貸→賃貸 |
|
なお、所定の条件を満たした場合、保険会社によっては住所変更などの契約内容の変更手続きで保険契約を引き継げることがあります。
保険会社を切り替えるときは、新しい契約の補償開始日を確認してから解約手続きを行いましょう。旧契約の解約と新契約の始期日がずれると、その間の補償が途切れてしまうためです。
切り替え先の保険会社で火災保険の契約手続きを行い、補償開始日が決まったら、その日を解約日として現在の保険の解約手続きを進めます。
満期日で切り替える場合、解約手続きは不要ですが、自動継続されない火災保険であっても、念のため現在の保険会社に契約更新をしないことを伝えておくと確実です。
住宅ローン返済中は、金融機関から火災保険への加入を条件とされるのが一般的なため、完済後に解約を検討する方もいるでしょう。
しかし、火災保険は住宅ローン契約のためだけではなく、住宅そのものの損害を補償する保険です。完済したからといって必ずしも解約する必要はありません。
完済後は、解約するよりも補償内容を見直したり、保険会社を切り替えて保険料を抑えたりするほうが現実的な選択といえます。切り替える際は、新契約の補償開始日にあわせて旧契約を解約しましょう。
住宅を売却する場合は買主が新たに火災保険に加入するため、現在の火災保険は不要になります。売買契約の引渡日にあわせて解約日を設定しましょう。
譲渡・相続により所有者が変わる場合も、契約者本人が解約を行う必要があります。住宅を取り壊す場合は、取り壊し完了日を解約日として手続きを行いましょう。
新しい火災保険に加入した後で、旧契約の解約を忘れてしまうと二重払いになることがあります。
解約を忘れても罰則などはありませんが、不要な保険料を支払い続けることになるため、気づいた時点で速やかに解約手続きを行いましょう。
退去後であっても、未経過分の保険料があれば解約返戻金を受け取れる可能性があります。解約時期が遅れるほど返戻金は少なくなるため、早めに手続きを行うことが重要です。
火災保険の解約手続きは、ウェブサイトで受け付けている保険会社があります。チューリッヒのネット火災保険は、受け付けから解約手続きまで可能です。
代理店型の火災保険では、受け付け後に代理店を通じた手続きまたは書類の郵送にて解約手続きを行う場合があります。詳細は加入している保険会社または代理店に確認してください。
解約時には証券番号が必要となるため、保険証券を用意しておきましょう。保険会社によっては、解約の受け付け後に必要書類を案内されることもあります。
チューリッヒのネット火災保険の解約手続きの流れは以下のとおりです。
「変更申込内容」には、売却・譲渡・取り壊し・他社へ切替など、解約の理由を入力します。売却・譲渡・取り壊しの場合は「発生日」を入力しましょう。
解約手続きが完了すると、登録のメールアドレスに「解約完了メール」が届きます。別途、解約返戻金を受け取るための手続きを案内するメールも届くので、案内に沿って手続きを行いましょう。
火災保険を解約するときに注意すべきポイントは2つあります。
火災保険を解約すると、その日以降は火災や自然災害による損害が補償されなくなります。新しい火災保険に加入する場合は、満了日と新契約の保険開始日を同じ日に設定することが大切です。
満了日から新契約の開始日までに無保険期間があると、その間に被害にあっても保険金を受け取れなくなるため注意が必要です。
火災保険は見積りから補償開始まで日数がかかることがあります。そのため、解約してから契約するのではなく、先に新しい火災保険を契約しておくのがおすすめです。
たとえば、チューリッヒのネット火災保険の場合、補償開始日は、ウェブサイトで見積りをした日の4営業日+1日以降となります。こうした点を踏まえ、解約手続きより先に新しい契約の準備を進めましょう。
チューリッヒのネット火災保険では、質問に答えるだけで見積りができるシミュレーションを用意しています。火災保険の切り替えを検討している方は、ぜひご活用ください。
火災保険の解約は、いつでも可能です。しかし、解約日と新契約の補償開始日がずれると、その間に事故が起きても保険金が支払われない空白期間が発生します。解約手続きは、新しい保険の契約を先に済ませてから行い、空白期間をなくしましょう。
資格:CFP
東証一部上場企業で10年間サラリーマンとして勤めるなか、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
火災保険の解約には「何日前まで」といった明確な決まりはありません。引越しや住宅の売却・譲渡・取り壊しが決まったら、保険会社に連絡して解約日を伝えましょう。
保険会社を切り替える場合は、新しい火災保険の契約手続きが完了してから元の保険の解約を進め、新しい火災保険の補償開始日を解約日とするのがおすすめです。
2015年9月30日以前は、火災保険の保険期間を最長35年あるいは36年で契約できましたが、現在は最長5年までとなっています。解約すると同じ条件(35年長期契約による割引の適用など)での再契約はできないため、慎重な判断が必要です。
また、解約しない場合でも、生活環境や建物・家財の状況は変化するため、補償内容が現状に合っているか、定期的に確認することが大切です。
火災保険を契約の途中で解約すると、未経過期間に応じた解約返戻金を受け取れることがありますが、原則として実際の未経過期間分の保険料よりも少なくなります。
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