公開日:2026年1月20日
火災保険は法律上の加入義務がないため、必要性を感じない方がいるかもしれません。しかし、隣家の火災で自宅が被害を受けたとき、自分に過失がなくても相手から補償を受けられないことがあります。このような事態に備えるためにも、火災保険は必要だといえるでしょう。
「どのように火災保険を選べばよいかわからない」という方に向けて、選び方8ステップをわかりやすくご説明します。居住形態や補償対象など、自宅の条件に合った保険を見つけるポイントを確認していきましょう。
「万が一の火災に備えて火災保険に加入したい」と思っていても、しくみや補償内容を理解するのが難しく、どのように選べばよいか迷う方もいるかもしれません。ここでは、火災保険の用語とあわせて補償内容を決めるポイントをご説明します。
火災保険は自宅が持ち家か賃貸かによって加入できる種類が異なります。たとえば、チューリッヒのネット火災保険の場合は、持ち家専用です。
賃貸物件の場合、建物は貸主である大家が火災保険に入るため、借主は家財を対象とした火災保険に加入することになります。「家財」とは、部屋にある電化製品や衣類、趣味の持ち物などのことです。
このように、同じ火災保険ででも居住形態によって保険の種類が違うことを理解しておきましょう。なお、持ち家であっても空き家や別荘などは契約できない場合があります。これらの場合は、空き家や別荘などを対象とする火災保険を探す必要があります。
持ち家向けの火災保険に申し込む際は、補償対象を「建物のみ」と「建物+家財」のどちらにするかを選びます。「建物」とは、契約者が所有している住居にのみ使用される建物と、門や塀、垣などの付属建物のことです。戸建てとマンション、それぞれの範囲は以下のとおりです。
「家財」とは、建物内に収容されている、契約者や家族の生活に必要なものです。家財の例としては、以下のようなものがあります。
補償対象から家財を外せば保険料は抑えられますが、万が一火災の被害を受けたときは、家具や家電など高額なものも含めて自費で買い直すことになります。
火災保険は、自宅の立地や環境に応じて起こりうる災害リスクを考慮して決めましょう。
火災保険では、火災、落雷、風災、ひょう災、雪災、水災などが基本補償となっています。ただし、保険によっては水災補償を外せるケースもあり、外すことで保険料を抑えられます。一方で、外した場合には水災による被害は補償されないため、慎重に検討することが大切です。
マンションに住んでいても、低層階の場合は水災にあうことも考えられます。水災補償の必要性を検討する際は、「ハザードマップで水災のリスクがどうなっているか」「過去に水害が発生した記録があるか」を確認するとよいでしょう。
保険金額とは、損害発生時に保険会社から支払われる保険金の限度額です。
建物の保険金額は、再調達価額と同じ金額にすることが一般的です。
一方、家財の保険金額は、加入する保険会社によって設定の仕方が異なります。再調達価額を上限として補償したい額を保険金額に設定する方式が一般的ですが、建物と同様に再調達価額と同じ金額を設定する方式を採用している保険会社もあります。
再調達価額とは、保険の対象と同一の構造・質・用途・規模・型・能力のものを再築または再取得するのに必要な金額です。
建物の再調達価額は、新築時の建築費に新築年から評価時点までの年次別指数(建築費等の変動を反映するための係数)をかける方法や、1平方メートルあたりの新築費単価に建物の面積をかける方法で算出するのが一般的です。
家財の再調達価額は、世帯主の年齢や家族構成、または建物の面積から簡易的に目安となる額を算出する方法がよく用いられます。
地震保険とは、地震や噴火、またはこれらによる津波を原因として被った建物や家財の損害を補償する保険です。チューリッヒのネット火災保険の場合、以下のような場面で補償されます。
火災保険では、地震を原因とする火災などは補償されません。地震保険に加入することで保険料は上がりますが、チューリッヒでは、地震による被害に備えるために火災保険とセットで契約することをおすすめしています。なお、地震保険は単体での加入ができず、火災保険とセットで加入する必要があります。
火災保険は基本補償や地震保険の他、トラブル時に役立つ特約を任意で付帯できます。チューリッヒのネット火災保険には、以下のような特約があります。
「個人賠償責任補償特約」は、日常生活の事故で他人に損害を与えた場合に備える特約です。「他人にケガをさせてしまった」「他人のものを壊してしまった」といった場合で、法律上の損害賠償責任が発生したときに、その損害を補償します。
特約を付帯すると万が一の場合に備えられますが、内容によっては他の保険と重複することがあるため注意しましょう。たとえば、個人賠償責任補償特約のような特約は、自動車保険でも同様の特約を付帯できることがあります。そのため、既に加入している保険や共済などで重複して加入していないかを確認することが大切です。
免責金額とは、保険金を支払う事故が生じた場合に、契約者が自己負担するものとして設定された金額のことで、自己負担額ともいわれます。保険会社が支払う保険金は、損害額から免責金額を差し引いた額となります。
たとえば「免責金額10万円で契約し、自宅が災害による被害を受けたため保険を使って修理する」という場合、修理費用が10万円を超えなければ保険料は支払われず、自費で修理費用を負担することになります。一方、修理費用が10万円を超えた場合、保険会社から支払われるのは損害額から10万円を差し引いた金額です。
保険会社によっては、免責金額を0円、5万円、10万円などから選択できることがあります。
※チューリッヒのネット火災保険では、免責金額は「自己負担なし」のみの設定となります。ただし、破損・汚損損害等補償特約(住総用)は、免責金額5万円です。
契約期間は通常、1年から5年までの範囲で保険会社が指定した選択肢のなかから選びます。
火災保険や地震保険の補償内容は、多くの保険会社で共通している部分があります。そのため、どの保険会社も同じに見えて「どの保険会社にすればよいかわからない」と感じることがあるかもしれません。
そのようなときは、ここで説明するポイントを参考に保険会社を選択するとよいでしょう。
保険会社には、代理店型とダイレクト型の2種類があります。代理店型は店舗でスタッフと話をしながら補償内容を決める方法で、ダイレクト型は代理店を介さず、契約者が直接インターネットなどで契約する方法です。
代理店型は、補償内容をスタッフに相談しながら決められる点がメリットです。一方ダイレクト型は店舗を持たない分、保険料を抑えやすいという特長があります。
まずは代理店型とダイレクト型、どちらで申し込むかを決めることで、保険会社を絞りやすくなります。「スタッフと対面で相談しながら決める」「保険料を抑える」のどちらを優先したいかで決めるとよいでしょう。
保険会社のウェブサイトでは、無料で保険料の見積りをとることができます。見積りには、簡易的な質問に答えるだけでおおよその保険料がわかるものと、建築年月や延床面積などの詳細情報を入力することで正確な保険料がわかるものがあります。
保険料を抑えたい方は、いくつかの保険会社で見積りをとるのがおすすめです。自宅の条件を入力して見積りをとり、各社の保険料を比較しましょう。
また、保険会社を比較する際には、インターネット上の口コミや評判も参考になります。実際の利用者の声から、補償内容や対応のスピードなど、数字だけではわからない情報を得られます。
火災保険には、火災などを補償する基本補償や、セットで加入できる地震保険の他、その保険会社ならではのサービスを実施していることがあります。たとえば保険料が割引になるサービス、水まわりやカギのトラブル・ガラス破損の場合に提携業者が対応してくれるサービスなどです。
一部のサービスは無料で対応してくれる場合があります。万が一のトラブルに備えて、受けたいサービスを扱っている保険会社を選択するとよいでしょう。
チューリッヒのネット火災保険の場合、契約者向けに「住まいのアシスタンスサービス」があります。水回りやカギ、ガラスのトラブルに対応しており、内容によっては無料で対応しています。
チューリッヒネット火災保険の「住まいのアシスタンスサービス」はこちら
火災保険の保険料は、以下のような要素で決まります。
一般的には、築年数が浅いほど保険料がリーズナブルになり、災害リスクが高い地域では保険料が高くなる傾向があります。
火災保険を選ぶときは、「火災保険の補償の選び方8ステップ」の内容をひとつずつ確認することで、どのような補償内容にすればよいかが見えてきます。まずは条件に合った保険に絞り、気になる保険会社のウェブサイトから見積りをとってみてください。複数の保険会社を比較することで、補償内容と保険料のバランスがとれた、自分にぴったりの保険を選べるでしょう。
火災保険は、居住形態(持ち家か賃貸か)や災害リスクに合わせて補償内容を選ぶことが重要です。複数の保険会社から無料見積りを取り、自身のライフスタイルに合った最適なプランを見つけましょう。
資格:CFP
東証一部上場企業で10年間サラリーマンとして勤めるなか、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
まずは自宅の状況にあう補償内容を、以下の順番で決めていくのがおすすめです。
詳細は、「火災保険の補償の選び方8ステップ」を参考にしてください。
賃貸借契約と保険契約は同一ではないため、原則として不動産会社などが指定する火災保険に加入しなければならないわけではありません。
ただし、賃貸物件の場合は「特定の補償が含まれている火災保険に加入しなければならない」など、条件が設けられていることがあります。不動産会社から火災保険の条件を指定されたときは、勧められた火災保険と自分が加入したい火災保険の内容を確認して、万が一のときに十分な補償を受けられる保険を選ぶことが大切です。
火災保険は、万が一のトラブルや災害に備えるために必要だといえます。
たとえば隣家の火災で自宅が燃えても「失火責任法」により補償を受けられない場合があるため、自分を守る備えとして火災保険に加入しておくことが大切です。
ただし、すべての補償を付ける必要はありません。たとえば水害リスクが低い地域では「水災補償」を外すなど、自宅の条件に合わせて選ぶと保険料が抑えられます。
ダイレクト型だからお手頃な保険料