自動車は、種類により用途区分がわかれていますが、私たちが日常的に使用する「乗用車」もその用途区分のひとつです。
自動車の用途区分は、自動車のナンバープレートや税金などさまざまなことに関わってくる重要なものです。
乗用車とはどのような定義を持つ車なのか、正しく理解しておきましょう。
乗用車(乗用自動車)とは、おもに人の移動のために利用される定員10人以下の自動車と定義されます。
貨物自動車や乗合自動車(バスなど)は、乗用車に該当しません。
乗用自動車等 | 乗車定員10人以下の自動車で貨物自動車等及び特種用途自動車等以外の自動車 |
---|---|
乗合自動車等 | 乗車定員11人以上の自動車で貨物自動車等及び特種用途自動車等以外のもの |
貨物自動車等 | 特種用途自動車等以外の自動車で物品積載設備の床面積などの基準に適合するもの |
特種用途自動車等 | 救急車、粉粒体運搬車、キャンピング車など緊急または特殊な目的で使用される自動車 |
建設機械 | トラクターやブルドーザーなど建設機械抵当法施行令別表にある大型特殊自動車 |
道路交通法では、自動車の種類は下表のとおりに分類されます。
道路交通法の分類では、乗用車はおもに人の移動に使用し、貨物用や乗合(バスなど)に使用しない「準中型自動車」と「普通自動車」が該当します。
大型自動車 | 車両総重量11t以上・最大積載量6.5t以上・乗員定員30人以上 のいずれかに該当する自動車 |
---|---|
中型自動車 | 車両総重量5t以上11t未満、最大積載量3t以上6.5t未満または 乗車定員11人以上30人未満の自動車 |
準中型自動車 | 車両総重量3.5t以上7.5t未満、最大積載量2t以上4.5t未満または 乗車定員10人以下 |
普通自動車 | 車両総重量3.5t未満、最大積載量2t未満または乗車定員10人以下 |
大型自動二輪車 | 総排気量400ccをこえる二輪の自動車 |
普通自動二輪車 | 総排気量50ccをこえる400cc以下の二輪の自動車 |
大型特殊自動車 | 小型特殊自動車の規格をこえるもの |
小型特殊自動車 | 長さ4.7m以下、幅1.7m以下、高さ2.0m以下、最高速度15km/h以下 |
原動機付自転車 | 二輪のもの及び総理大臣が指定する三輪以上のもの(車室がなくかつ輪距50c以下および側面が開放されている車室を備え、かつ輪距50c以下)50cc以下、その他のもの20cc以下 |
道路運送車両法の分類では、自動車は「普通自動車」「小型自動車」「軽自動車」「大型特殊自動車」「小型特殊自動車」「第1種原動機付自転車」「第2種原動機付自転車」に分類されます。
乗用車に該当するのは、おもに人の移動に使用される「普通自動車」、「小型自動車」「軽自動車」です。
道路運送車両法で定められた「普通自動車」「小型自動車」「軽自動車」の寸法(サイズ)、エンジンの排気量は下表になります。
普通自動車 | 小型自動車 | 軽自動車 |
---|---|---|
(以下の基準をひとつでも満たした乗用車)
|
|
|
乗用車のナンバープレートは、道路運送車両法における普通自動車に該当する乗用車が「3ナンバー」、小型自動車と軽自動車に該当する乗用車は、「5ナンバー」または「7ナンバー」です。
以下の基準をひとつでも満たした乗用車
以下の基準をすべて満たした乗用車・軽乗用車
(ひとつでも超えた乗用車は3ナンバーになります。)
自動車税は毎年かかる税金です。
税額は自動車の総排気量によって決まります。
2019年10月1日以降に初回新車登録を受けた車を購入した場合は、毎年の自動車税が減税されました。
なお中古車など、2019年9月30日以前に新車登録を受けた車を購入した場合の自動車税は、従来のままです。
総排気量 | 2019年9月30日以前に購入した乗用車 | 2019年10月1日以降に購入した乗用車(新車登録車) |
---|---|---|
660cc超〜1,000cc以下 | 29,500円 | 25,000円 |
1,000cc超〜1,500cc以下 | 34,500円 | 30,500円 |
1,500cc超〜2,000cc以下 | 39,500円 | 36,000円 |
2,000cc超〜2,500cc以下 | 45,000円 | 43,500円 |
2,500cc超〜3,000cc以下 | 51,000円 | 50,000円 |
3,000cc超〜3,500cc以下 | 58,000円 | 57,000円 |
3,500cc超〜4,000cc以下 | 66,500円 | 65,500円 |
4,000cc超〜4,500cc以下 | 76,500円 | 75,500円 |
4,500cc超〜6,000cc以下 | 88,000円 | 87,000円 |
6,000cc超〜 | 111,000円 | 110,000円 |
軽自動車税は、2015年4月1日以後に最初の新規検査を受けた軽四輪車に関しては、新税率が適用されます。
さらに最初の新規検査から13年が経過した軽四輪車に関しては、重課税率が課せられます。
2015年3月31日以前に最初の新規検査した軽自動車 | 2015年4月1日以後に最初の新規検査した軽自動車 | 最初の新規検査から13年経過した軽自動車 | |
---|---|---|---|
軽自動車税 | 7,200円 | 10,800円 | 12,900円 |
自動車重量税は、車の重さに対してかかる税金です。
新車登録時と車検時に支払います。
軽自動車の自動車重量税は、車両重量に関係なく一律同じ保険金額がかかります。
自動車重量税は、新車登録から13年以上、18年以上経過している車に対しては税負担が増えます。
また、環境基準を達成した車に対するエコカー減税も、2026年4月30日まで延長されました。乗用車の場合、軽減対象となる排出ガス基準・燃費基準等は、2024年1月1日、2025年5月1日にそれぞれ引き上げとなります。(なお、2023年12月31日までは、これまでの制度が継続されております。)
車両重量 | 2年(車検実施時) | ||||
---|---|---|---|---|---|
エコカー減免あり | エコカー減税なし | ||||
免税 | エコカー(本則税率) | エコカー以外 | |||
右記以外 | 13年経過 | 18年経過 | |||
0.5t以下 | 0 | 5,000円 | 8,200円 | 11,400円 | 12,600円 |
〜1t | 0 | 10,000円 | 16,400円 | 22,800円 | 25,200円 |
〜1.5t | 0 | 15,000円 | 24,600円 | 34,200円 | 37,800円 |
〜2t | 0 | 20,000円 | 32,800円 | 45,600円 | 50,400円 |
〜2.5t | 0 | 25,000円 | 41,000円 | 57,000円 | 63,000円 |
〜3t | 0 | 30,000円 | 49,200円 | 68,400円 | 75,600円 |
エコカー | エコカー(本則税率) | エコカー以外 | ||
---|---|---|---|---|
右記以外 | 13年経過 | 18年経過 | ||
免税 | 5,000円 | 6,600円 | 8,200円 | 8,800円 |
乗用車に課せられていた自動車取得税は、2019年9月末日に廃止され、代わって自動車の環境性能に応じて課税される環境性能割が、2021年3月31日の期限付きで導入されました。
これにより新車、中古車購入の際、燃費基準達成度による税率が、購入価格に課税されることになります。
なお2019年10月1日〜2020年9月30日までの間に取得した自家用乗用車(軽自動車を含む)については、税率が1%分軽減されます。
乗用車の中古車を購入したり、家族から譲り受けたりする場合、名義変更をする必要があります。
乗用車の名義変更には、旧所有者と新所有者のそれぞれが用意しなければならない必要書類があります。
また、普通自動車と軽自動車では必要な書類が異なり、名義変更の手続きを販売業者や代行業者に依頼する場合と、自分で行う場合も、必要書類は異なります。
車の販売店で中古車を購入した際は、名義変更の手続きを代行してくれることがほとんどです。
また、代行業者もあります。
友人から購入、あるいは家族からの譲渡に際しては、手続きは自分で行う場合が多いでしょう。
その場合の手続きを行う場所は、
となります。
それぞれの場合により必要な書類が異なりますので、詳しくは「陸運局(運輸局)とは。東京・大阪はどこ?車の名義変更・車検・住所変更について」をご覧ください。
乗用車の車検期間は、乗用軽自動車を含めて新車を購入した場合の初回は3年後です。
以後2年ごとに車検を受ける必要があります。
乗用車とはおもに人の移動のために利用される定員10人以下の自動車のことをいいます。
貨物用自動車やバスなどの乗合自動車などには該当しません。
私たちは日常的に自動車や乗用車などの言葉を使用しますが、乗用車は自動車の同義語ではなく、自動車のカテゴリーのひとつであることを認識しておきましょう。
最後に、車を所有されている方は、チューリッヒの自動車保険をご検討ください。
万が一の車の事故・故障・トラブルに備えておくと安心です。
※記載の情報は、2024年2月時点の内容です。
インターネットから申し込むと、
初年度最大21,000円割引
DD200416-4