通行を妨害する目的で、車間距離を異常に詰めたり、急ブレーキをかけたり、幅寄せをしたり、執拗に追い回したりして交通の危険を生じさせる「あおり運転」が社会問題化しています。
自分ではあおり運転をされないよう安全運転をしているつもりでも、何かのきっかけで煽られた経験がある方もいるかもしれません。
本記事では、車やバイクで煽られるきっかけはどのような運転なのか、煽られないようにするにはどのような運転をすればよいのかについてご説明します。
これまであおり運転行為は、車間距離不保持などの違反行為として摘発されてきましたが、2020年3月「あおり運転」を新たに罪と定める道路交通法改正案が閣議決定されました。
危険なあおり運転に対する意識の高まりもあり、煽られない工夫をしているドライバーも多いのですが、煽られた経験があるというドライバーは少なくありません。
チューリッヒが実施した「2019年あおり運転実態調査」でもドライバーの約6割があおり運転をされた経験があると回答しています。
なかでも、「車体を接近させて、もっと速く走るように挑発された」、「車体を接近させて、幅寄せされた」といった、「車体を接近」させる行為が多いことがわかりました。
また、煽られるのは車だけではありません。
バイク用品店「ナップス」の「ライダーの交通安全意識・運転マナーに関する実態調査2020」で、「バイク走行時に車間距離を縮められ(あおり運転)「ヒヤリ」とした経験はありますか?」の問いに、全国のバイクライダー530人中、73%があおり運転をされた経験があると回答しました。
では、煽られるきっかけや原因となった運転行為はどのようなものなのでしょうか。
再びチューリッヒの「2019年あおり運転実態調査」から見てみましょう。
法定速度を守っていて、法律違反ではないという場合でも交通の流れからみて、明らかに他の交通の円滑さを損ねていることがあると、他のドライバーの気分を害する要因になっていることがうかがえます。
たとえば、無理な車線変更をすると、後続のドライバーは急ブレーキを踏まなければならず、非常に危険ですし、後続ドライバーはヒヤリと同時にイラっとする原因になります。
また無理な合流もトラブルの元です。合流部では無理に入ろうとせず、ウィンカーを出しておいて少しずつ進みながら入れてもらえるタイミングを見計らいましょう。
他にも
というケースもあります。
高速道路の追い越し車線は、あくまで前の車を追い越すための車線です。
道路交通法第20条にあるとおり、車は走行車線を走ることと定められています。
そのため走行車線に戻ることなく、追い越し車線を走り続けていると、法定速度であっても「通行帯違反」にあたるのです。
また、軽自動車、初心者マークだと煽られやすいということもいわれています。
これは「小さな車」「初心者マーク」の車をつい軽視してしまうというドライバーの心理的側面が大きく影響しているといえるでしょう。
あおり運転は、あおり運転をするほうが問題なのですが、安全運転を心がけるのであれば、後続車のドライバーが不快に感じるような行為をしていないか、自分の運転について見直してみることも大切です。
チューリッヒのあおり運転に関する調査でも
など、あおり運転をされない工夫をしていることがわかります。
周りをよく見て、常に思いやりを持ち、「相手をイラつかせない」「急な動きをして驚かせない」ということを心がける必要があるでしょう。
気をつけて安全運転をしていても、車間距離を著しく縮められたり、クラクションを鳴らされたりして、もっと速く走るように煽られる場合もあります。
そのようなときは、決して挑発行為にのらず、道路の右側車線を走行している場合には、左車線へ移動しましょう。
移動したことで通り過ぎてくれればいいのですが、運転者に執拗に追われるなどした場合は、サービスエリアやパーキングエリアなど、交通事故にあわない安全な場所に避難します。
安全な場所に避難したら、必ずドアをロックして窓も閉め、速やかに110番通報します。相手の車のナンバー、車種、車の色など、覚えている範囲で伝えます。
相手車両のナンバーなどを記録するのには、ドライブレコーダーやスマートフォンのカメラなどを有効に活用しましょう。
最後に、車を所有されている方は、チューリッヒの自動車保険をご検討ください。
万が一の車の事故・故障・トラブルに備えておくと安心です。
※記載の情報は、2020年5月時点の内容です。
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