更新日:2024年5月30日
公開日:2023年2月15日
バイクを手放すときは、契約している自賠責保険と任意保険の両方を解約しなければなりません。事前に必要書類や流れを把握しておくと、余計な手間もかからずスムーズに解約手続きができます。
また、将来的にもう一度バイクに乗る可能性がある場合は、等級を引き継げる「中断」がおすすめです。バイク保険の解約方法や、解約時期による返戻金の有無、中断制度の概要などを説明します。
ポイント
バイクの保険には自賠責保険と任意保険の2種類があり、バイクを手放す際はどちらも解約手続きをする必要があります。自賠責保険と任意保険の違いは以下のとおりです。
自賠責保険の解約手続きは、契約した保険会社で行わなければなりません。しかし、自賠責保険の加入手続きをディーラーやバイクの購入店に依頼した場合、保険会社が知らされていないケースもあります。その場合は、自賠責加入証に保険会社名が記載されているので確認しましょう。
バイク保険を解約する際は、自賠責保険と任意保険のそれぞれで手続きを行います。
自賠責保険の解約手続きは、契約している保険会社(組合)で行います。代理店では解約手続きができないため注意しましょう。
自賠責保険の解約手続きに必要な書類には、主に以下の6つがあります。
なお、上記の必要書類は一例であり、保険会社により異なる場合があります。契約している保険会社のウェブサイトや問合わせ窓口にて、詳細を確認しましょう。
任意保険を解約する際の手続き方法や必要書類は、契約している保険会社によって異なります。
たとえば、チューリッヒでは電話での解約手続きが可能です。一方で、保険会社によっては電話で手続きができず、ウェブサイト上の受付フォームから必要事項を入力する場合があります。任意保険を解約する際は、契約している保険会社のウェブサイトで手続き方法や必要書類を確認しましょう。
なお、任意保険は自賠責保険と異なり、代理店での解約手続きも可能です。
自賠責保険と任意保険は、解約時期に応じて未経過期間分の返戻金を受け取れます。
自賠責保険では、解約時点で保険期間が1ヵ月以上残っている場合に解約返戻金(※)が支払われます。
※保険会社によっては「解約払戻金」と呼ぶこともあります。
自賠責保険の保険料は1ヵ月単位で計算されるので、残りの契約期間が1ヵ月を切っている場合は解約返戻金が生じません。24ヵ月や36ヵ月といった年単位の月額保険料を契約時に一括で支払うため、契約期間が1ヵ月以上残っている場合には解約返戻金が支払われます。
また、返金額は、居住地(本州、沖縄県、沖縄の離島、沖縄以外の離島)と残りの契約期間によって変動します。自分の返戻金がいくらになるかは、契約保険会社へ問合わせて確認しましょう。
任意保険の返金額の算出方法は、保険会社によって異なります。一般的には、年払いで保険料を支払う場合、短期料率(短期率)を用いて計算されます。例をあげると、チューリッヒの解約保険料の計算式は以下の通りです。
解約日時点での年間適用保険料×{1−既経過期間に対応する下表の短期料率(一般)*}=返戻・解約保険料
期間 | 短期料率(一般) |
---|---|
7日まで | 10% |
15日まで | 15% |
1ヵ月まで | 25% |
2ヵ月まで | 35% |
3ヵ月まで | 45% |
4ヵ月まで | 55% |
5ヵ月まで | 65% |
6ヵ月まで | 70% |
7ヵ月まで | 75% |
8ヵ月まで | 80% |
9ヵ月まで | 85% |
10ヵ月まで | 90% |
11ヵ月まで | 95% |
12ヵ月まで | 100% |
チューリッヒ保険会社「チューリッヒスーパー自動車保険 普通保険約款/特約条項<別表4>」をもとに表作成
※2024年5月現在
たとえば、年間適用保険料が60,000円の契約を、3ヵ月超え4ヵ月までの間に解約した場合、返戻金額は、60,000円×(1-55%)=27,000円となります。
バイクを途中解約する際のデメリットは2つあります。
「バイク保険は解約時期に応じて保険料が返金される」でも説明したように、自賠責保険は、解約時点で保険期間が1ヵ月以上残っている場合に解約返戻金を受け取ることができます。
1ヵ月未満の場合は、解約日から満期日までの解約返戻金が支払われないケースが多いため、解約をする際は時期と金額面で損をしないか確認しておきましょう。
またバイクに乗る可能性がある場合は、途中解約をすると満期での切り替えに比べて等級の進行が遅れます。
途中解約をした際の等級が、新しい契約時より1年間引き継がれるため、等級が上がるタイミングも先延ばしになります。そうすることで、保険料の割引率がアップするタイミングも遅れ、結果的に支払う保険料が増えてしまいます。
「また乗る可能性がある」といった場合は、保険期間の途中で解約するのではなく、満期日にあわせておくのが望ましいでしょう。なお、保険を再開する可能性がある場合は、バイク保険を解約の際に中断証明書を発行する「中断」の手続きが必要となります。
将来的にバイクに乗る可能性があるなら、任意保険の解約時にあわせて中断証明書の発行手続きも検討しましょう。中断証明書を発行することによって、任意保険に再加入するまで等級を維持できます。なお、中断証明書の有効期間は10年間です。
通常、任意保険に新規で加入すると6等級からのスタートとなります。解約した後、中断の手続きをせずに再加入した場合も同様です。しかし、中断証明書を発行しておくと解約前の等級を引き継げるため、割引率が大きくなり保険料の負担を抑えられる可能性があります。
今後10年以内にもう一度バイクに乗る可能性がある場合は検討してみましょう。
バイクを手放す際は、自賠責保険と任意保険の両方の解約手続きを行う必要があります。
自賠責保険の解約手続きは契約会社で行わなければなりません。一方で、任意保険の場合は契約している保険会社によって、電話やウェブサイトにて解約ができる他、代理店でも手続きができます。
また、将来的にバイクに乗る可能性があるなら、任意保険の解約時にあわせて中断証明書の発行手続きも検討しましょう。バイク保険の解約方法や中断証明書の利点を理解し、スムーズかつ損のないように手続きを行いましょう。
中断証明書の発行期限は解約から13ヵ月です。ただし保険会社によっては5年の場合もあります。それを過ぎると中断証明書が発行できず、再度バイクに乗るときは新規に加入したときと同じ6等級でスタートすることになってしまいます。
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一定要件を満たすと、解約せずに保険を引き継ぐことができます。チューリッヒの場合は、乗り換えの前後でバイクの用途・車種が同じであることや、所有者が同一または配偶者・親族などであることが条件となっています。
保険会社に確認してみましょう。保険会社によっては、解約書類に紛失を記載する欄が設けられており、ステッカーを紛失していても解約できるケースがあります。
なりません。保険会社がバイク保険の解約書類を受理した日が、解約日となります。
※本記事の内容は特段の記載がない限り、チューリッヒの保険商品ではなく、一般的な保険商品の説明です。
※チューリッヒのバイク保険に関する内容について
本記事内で紹介しているチューリッヒのバイク保険に関する内容につきましては、ご契約の保険始期および契約条件によって、ご契約のお客さまに適用されない場合がございます。
必ずお客さまの保険証券、約款、重要事項説明書の記載などをご確認ください。
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