更新日:2024年5月20日
公開日:2019年8月1日
原付のエンジンオイルはエンジンを安全に動かすための重要な役割を持っています。エンジンオイルが経年劣化すると本来の役割を果たせなくなるため、定期的な交換が必要です。
原付のエンジンオイルの必要性や交換の目安、オイル交換の方法などを詳しく説明しています。オイル交換とあわせてメンテナンスしておきたいパーツについてもご説明します。
ポイント
エンジンオイルとは、エンジンを動かすために使用されている潤滑油で重要な役割を持っています。
エンジンオイルは経年劣化が起きるため、定期的な交換が必要です。交換を怠ると、エンジンオイルが持つ本来の役割を果たせなくなります。
不具合や故障などのトラブルにつながる恐れがあるので、適切なタイミングで交換を行いましょう。
エンジンオイルにはおもに以下5つの役割があります。
エンジン内の回転部や摺動部(しゅうどうぶ)などでは、金属同士が摩擦を起こします。摩擦が起きる部分にエンジンオイルで薄い油膜を作ることで、摩擦が低減され、動きがスムーズになるしくみです。
オイルが汚れたり、不足していたりすると、摩擦が増えてエンジンに不具合が起きやすくなります。
原付のエンジン内部には、燃焼などにより発生したスラッジと呼ばれる煤(すす)や金属粉などの汚れが発生し、これらが蓄積するとエンジン性能が落ちてしまいます。エンジンオイルは、エンジン内部を循環して汚れを取り込み、エンジン内をキレイに保つ役割を担っています。
エンジン内では、シリンダー内をピストンが高速で動いています。シリンダーとピストンは密着させてしまうとエンジンがスムーズに回らなくなるため、わずかな隙間が必要です。
しかし、隙間があるとエンジン内で生まれたエネルギーを逃してしまい、パワーロスなどのトラブルになる恐れがあります。エンジンオイルは、この隙間に入り込むことで密封し、エンジンパワーのロスを防いでいます。
エンジン内部は燃焼や摩擦により高温になり、走行を続けるとエンジンに焼き付きが生じます。エンジンオイルが熱を吸収し外部に放熱することで、エンジンの部品を変形や焼き付きから守るしくみです。
エンジン内部は高温になるため、エンジン外部との温度差で結露が発生するため、鉄製部品が錆びやすくなります。エンジン内部の空気や水分が鉄製部品に触れないように、エンジンオイルが内部に油膜を作り、錆を防ぎます。
エンジンオイルを交換しないと、以下のような不具合が生じます。
エンジンオイルを交換しないと劣化が進み、潤滑作用や洗浄作用などといった、エンジンオイル本来が持つ役割を果たせなくなります。これによりエンジン性能が下がり、パワーや始動性の低下、異音などの問題が起こりやすくなります。
エンジンオイルは、経年に応じてスラッジ(燃えカス)などの異物が含まれていき、オイルそのものが劣化して黒く汚れます。スラッジがエンジン内に蓄積されると、エンジンの焼き付きなどの故障やトラブルになる恐れがあります。このようなトラブルを防ぐためにも、定期的なオイル交換が重要です。
オイルが劣化すると、部品の破損や変形、オーバーヒートなどのトラブルが起こりやすくなります。不具合がある状態で走行を続けると、エンジンが再起不能になる場合もあるので注意が必要です。
エンジンオイルの機能が損なわれる前に、新しいオイルとの交換を行いましょう。
ここでは、エンジンオイルの交換時期の目安や、交換のタイミングを説明します。
| 交換時期 | 3ヵ月〜半年 |
|---|---|
| 距離 | 3,000〜5,000km |
一般的な交換タイミングは3ヵ月〜半年、もしくは走行距離3,000〜5,000kmが目安です。
新車時は初回1,000km程度走行したところでオイル交換を行います。交換頻度は、エンジンが「空冷」か「水冷」かによって変わります。空冷は3,000km、水冷は5,000km程度が目安に交換するとよいでしょう。
また、原付のマニュアルがあれば、記載されている交換時期も参考になります。
ただし、交換時期はあくまでも目安であり、乗り方や乗る頻度によっても異なります。オイル交換は遅すぎることはあっても、早すぎることはありません。できるだけ早めの交換を心掛けましょう。
エンジンオイルは、経年に応じてエンジンの不調やオイル漏れなどが起こり、オイル量が減っていることがあります。オイルレベルゲージの付いたエンジンであれば、定期的にオイルの残量と汚れ・粘度をチェックしましょう。
また、オイルを交換したり足したりしても警告灯が点灯するようであれば、センサーやポンプの不良も考えられます。バイク専門店や整備工場などで修理・点検を依頼しましょう。
エンジンオイルは、エンジン内の空気に触れているだけでも劣化が進みます。そのため、走行距離が短くても、長く放置されたバイクでは、エンジンオイルが劣化している可能性があります。
未使用期間が長い(半年以上)の場合は、走行距離に関係なく、オイル交換をしてからエンジンをかけると安心です。
原付のエンジンオイルの交換は、業者に依頼する方法だけでなく、自分で交換することも可能です。それぞれの交換方法や値段の相場を説明します。
原付のエンジンオイル交換は、バイク販売店(ディーラー)やバイク用品店、ガソリンスタンド、車の整備工場などで依頼できます。
| 値段相場 | オイル代:1,000〜3,000円 工賃:〜3,000円 |
|---|
※料金は業者によって異なりますので、あくまでも料金の目安としてください。
※2024年5月現在
費用は50ccの場合は1,000〜1,500円ほど、125cc以下の場合は1,500〜2,500円ほどが相場です。所要時間の目安は15〜20分ほどですが、混雑時は待ち時間が発生する場合があります。
原付のエンジンオイルを自分で交換する場合は、工賃がかからない分、業者に依頼するよりも費用を抑えられる可能性があります。ただし、道具を揃える必要があるため、初めて自分で交換する場合は、逆に業者に依頼するよりも費用がかさむかもしれません。
| 費用目安 | オイル代:1,000〜3,000円 工具代:〜3,000円 |
|---|
※料金は販売店や揃える道具によって異なりますので、あくまでも料金の目安としてください。
※2024年5月現在
原付のエンジンオイル交換に必要な道具と、作業手順を説明します。
原付のエンジンオイルを自分で交換する場合、以下の道具が必要です。
それぞれホームセンターなどで購入できるので、3,000円程度で揃えられます。少し割高になりますが「オイル交換セット」も販売されているので、それぞれ揃えることが難しい場合は検討してみましょう。
オイルの選び方は「原付のエンジンオイルを選ぶポイント」の見出しで説明します。
オイルの量は必ず規定量に従って入れることが大切です。オイル量はオイルキャップ付近に記載されていることが多いです。オイル量はオイルゲージで確認します。多すぎるとエンジンに不具合が起きることがあるため、入れすぎないように少しずつ足していきましょう。
オイル処理箱はオイルを吸わせるスポンジのようなものが敷き詰められていて、そのまま燃えるごみの日に出せる場合があります。ただし、自治体によって処理方法は異なるため、自治体の指定の方法で処理しましょう。
また、オイルを交換した後は、不具合がないかを必ず確認しましょう。
自分で原付のエンジンオイル交換をするときには、エンジンオイルも用意する必要があります。「ベースオイル」「粘度」「JASO規格」を確認し、自分のバイクに合うオイルを選びましょう。
| 特長 | 1Lあたりの価格 | |
|---|---|---|
| 鉱物油 |
|
1,000〜3,000円 |
| 化学合成油 |
|
3,000〜5,000円 |
| 部分合成油 |
|
2,000〜4,000円 |
※料金は販売元によって異なりますので、あくまでも料金の目安としてください。
※2024年5月現在
原付に使えるベースオイルは「鉱物油」「化学合成油」「部分合成油」の3種類があります。原付用であれば最もリーズナブルな鉱物油で充分です。
エンジンオイルを買うときは粘度の表記も確認しましょう。原付の場合「マルチグレード」と呼ばれる2組の数字の表記が使われているケースがほとんどです。
たとえば「SAE 5w-30」「10w-50」といった「w」を含む表記があります。この場合、「w」はwinterの頭文字であり、wの前の数字は低温時の粘度、ハイフン以降の数字は油温100度のときの粘度を示します。wを挟む左右の数字が離れているほど、幅広い環境に対応できます。
JASO規格とは、日本自動車規格によって定められたエンジンオイルの規格のことです。JASO規格は、自分の原付が2ストローク車か、4ストローク車かによって選び方が変わります。
| JASO規格 | |
|---|---|
| 2ストローク車 | FA, FB, FC, FD |
| 4ストローク車 | MA, MA1, MA2, MB |
2ストローク車のJASO規格は、右側のアルファベットが大きくなるほどグレードが高くなります。
4ストローク車の場合、排気量ごとに適したJASO規格が変わります。原付の場合は最も排気量が低い摩擦性能のMBグレードか、原付でもマニュアル車両の場合はMAグレードを使います。
オイル交換とあわせてドライブチェーンやオイルエレメント(フィルター)のメンテナンスを行っておくことも重要です。
ドライブチェーンは、走行距離500kmに1度の注油と1,000kmに1度を目安に洗浄・注油を行いましょう。雨天での走行やオフロードなどでは、泥はねや埃で汚れますが、その度に洗浄、注油をしたほうが安心です。
オイルエレメントの交換は、オイル交換の2回に1回が目安です。エンジンオイルだけでなく、オイルエレメントをキレイな状態に保つことでも、エンジンオイルの役割を発揮できます。
原付は、安全かつ快適に乗るために定期的にオイル交換を行い、パーツのメンテナンスも怠らないようにしましょう。
エンジンオイルの交換を定期的に行うことで、本来の性能を維持することができるだけでなく、エンジンの不調にいち早く気が付くことができます。原付に日常的に乗っていると徐々に不調になっていく状態には気が付きにくいものです。オイル交換時にオイルの減りが早いなど異変を感じたら早めに点検などに出すようにしましょう。
※記載の情報は、2024年5月時点の内容です。
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