バイクは、車体の排気量に応じて免許の種別が異なります。なかでも大型バイクを運転するには、バイクのパワーを操る技術や、より高い安全意識が必要になるため「大型自動二輪免許」という固有の運転免許が必要です。
大型自動二輪免許の取得と教習内容、教習にかかる費用や時間、卒検・一発試験、免許取得の流れについてご説明します。
大型自動二輪免許とは、運転に危険を伴う大型バイクのために用意されている免許区分です。
大型自動二輪は、「排気量が400ccを超えるバイク」と定義されており、原付免許や普通自動二輪免許では、大型自動二輪の運転はできません。一方、大型自動二輪の免許を取得していれば、400cc以下のバイクも運転することが可能です。
大型自動二輪免許が必要になるのは、排気量400cc超のバイクの運転です。とはいえ、「400cc超の大型バイク」といわれても、今ひとつピンと来ないかもしれません。
一般的に、400cc超の排気量のバイクが「大型バイク」「超大型バイク」と呼ばれています。具体的には、以下の車種が該当します。
なお、大型自動二輪免許には、排気量の制限がありません。
普通自動二輪免許では運転できない大型のバイクも運転できますし、原付や中型バイクなど、400cc以下のものも運転可能です。
大型自動二輪免許の試験の受験資格は、満18歳以上であることです。また以下の視力などの基準を満たす必要があります。
・左右それぞれの視力が0.3以上で、両眼の視力が0.7以上あること。
・片方の視力が0.3に達しない場合は、よく見える方の視力が0.7以上かつ視野が左右150度以上あること。
※いずれの場合でも眼鏡等による矯正視力でも可
※出典:大阪府警察サイト「免許の種類と視力等の基準」
免許を取得するにあたり、気になるのが自動車学校での教習です。どの程度時間がかかるのでしょうか。
教習にどの程度の時間がかかるかは、人によって異なります。
例として、保有免許のない大学生が、大型二輪免許を取得する場合を考えてみましょう。
普通自動二輪免許や普通自動車免許をもっていれば、学科教習の一部を免除できます。
保有免許がない場合は、学科教習と技能教習を合計62時限フルに受けることになるのでそれなりの時間が必要です。
大学生の場合、授業のあと毎日3時限受けたとして、教習終了にかかる日数はおよそ20日となります。
とはいえ、この計算は毎日3時限を休まず消化した場合のため、教習を受けない日を設けたり、1日の教習時間が減ったりするともう少し時間がかかるでしょう。
大型自動二輪免許は400cc超のバイクを運転するために必要な免許なので、教習車も実際に運転する規格の車種を使用します。
技能教習に使用される車種は自動車学校によって異なりますが、導入が多いのはHONDAのNC750L(教習車仕様)です。
NC750シリーズに、表示ランプの追加や転倒時の破損を防ぐためのカスタマイズを施した、自動車学校向けの専用モデルになります。
自動車学校でどのタイプの教習車が利用されているかは、各教習所のウェブサイトで公開されている場合があります。
気になる方はチェックしてみましょう。
大型二輪免許を取得するには、どのような方法があるのでしょうか。
大型自動二輪には、車の免許のように教習所を利用する方法の他、学校での教習を受けずにいきなり試験に臨む方法もあります。
それぞれどのような流れになるのか確認してみましょう。
教習所を利用して大型二輪免許を取得する方法についてご説明します。
第1段階
普通二輪MT免許をお持ちの方であれば、バイクの取扱い方から学びます。普通二輪車に比べると、車体のサイズが非常に大きいです。まずはバイクの引き起こし方からはじめ、走行に入ります。
などを学びます。第1段階の技術がしっかりと身についたら、第2段階に進みます。
第2段階
次に、道路状況に合わせて対応する法規走行です。
後方確認を行うことや30m手前でウインカーを操作することなどが必須となります。
そのうえで
などを行う必要があります。
教習所を利用せず、直接試験場で受験して免許を取得することも可能です。一発試験と呼ばれることもあります。
受験申請に必要なものは、一発受験者と教習所卒業者で異なります。
具体的には、以下のものを持参しましょう。
教習所卒業者 | 一発受験者 |
---|---|
運転免許証(運転免許を有している場合) | |
本籍地または国籍が記載されている住民票(運転免許証がある場合は不要) | |
本人確認書類(以下のいずれかひとつが必要)
|
|
写真1枚 6ヵ月以内に撮影したもの 縦3.0cm、横2.4cm |
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筆記用具 | |
他都道府県で学科試験に合格している場合は、公安委員会発行の運転免許試験成績証明書 | |
取消処分の後に免許を取得する場合、取消処分者講習終了証明書 | |
卒業証明書 (発行日から1年を経過していないもの) |
ヘルメット、手袋(都道府県によって異なります) |
受験にかかる費用も、教習所卒業者と直接試験場で受験される方(以下一発受験者)で差があります。
一発受験者のほうが、試験科目や講習が多いため費用は高額です。
具体的には、以下の金額を支払う必要があります。
費用科目 | 教習所卒業者 | 一発受験者 |
---|---|---|
受験料 | 1,750円 | 2,600円 |
免許証交付料 | 2,050円 | 2,050円 |
試験車使用料 | - | 1,450円 |
取得時講習料 | - | 16,650円 |
大型自動二輪免許で乗ることができる大型バイクは、中型バイクと比較してよりパワーがありスピードも出やすい乗り物です。
万が一の場合は大事故になることもあるため教習所でしっかりと勉強し、公道に出るための訓練を積みましょう。
最後に、大型自動二輪免許のバイクを所有されている方は、チューリッヒのバイク保険をぜひご検討ください。
万が一のバイクの事故・故障・トラブルに備えておくと安心です。
※記載の情報は、2024年5月時点の内容です。
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