普通自動二輪車の免許をとるためには、どのような手順が必要で、どれくらいの期間がかかるものなのでしょうか。普通自動二輪車の概要を踏まえたうえで、免許取得までの流れや履歴書における免許の書き方などについてご説明します。
※2024年4月現在
まず、普通自動二輪免許で乗ることができるバイクについてご説明します。
「普通自動二輪車」とはバイクの道路交通法における車両区分のひとつで、排気量が50cc超〜400ccの二輪車をいいます。車両区分における、普通自動二輪免許の位置づけを見てみましょう。
普通自動二輪車 | 大型自動二輪車 | |||
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免許の種類 | 原付 | 普通自動二輪免許小型限定/普通自動二輪免許AT小型限定 | 普通自動二輪免許/普通自動二輪免許AT限定 | 大型自動二輪免許/大型自動二輪免許AT限定 |
総排気量(cc) | 〜50 | 50超〜125 | 125超〜400 | 400超〜(無制限) |
運転できる年齢 | 16歳〜 | 16歳〜 | 16歳〜 | 18歳〜 |
普通自動二輪の免許は、総排気量や車両のタイプに応じてさらに「小型限定」「AT限定」など計4種類に区分されています。
たとえば、「普通自動二輪免許 小型限定」で乗ることができるのは125ccまでのバイクです。
また400ccのMT車を運転するには限定なしの「普通自動二輪免許」が必要です。
次に、普通自動二輪免許を取得する流れについて具体的に見ていきましょう。普通自動二輪免許をとるには、指定教習所を利用する方法と運転免許試験場でのダイレクト受験という2つの方法があります。
まず、指定教習所を利用した免許取得の流れをご説明します。教習所では、交通法規や安全運転などの知識を学ぶ「学科教習」と、教習所のコースを走りながら運転技術を身につける「技能教習」の受講などが必要です。ひとつずつ見ていきましょう。
学科教習は計26時限と定められ、第1段階と第2段階にわかれています。ただし、自動車免許がある場合には、第1段階の学科教習は免除、第2段階1時限の計1時限のみを受講します。
自動車免許 | なし | あり |
---|---|---|
第1段階 | 10時限 | 0時限 |
第2段階 | 16時限 | 1時限 |
合計 | 26時限 | 1時限 |
出典先:田辺自動車学校
これらすべての学科教習を修了すると、理解度を確かめる効果測定が実施されます。
技能教習は学科教習と同じく2段階制となっており、自動車免許の有無によって以下の時限数が割り当てられています。
自動車免許 | なし | あり |
---|---|---|
第1段階 | 9時限 | 9時限 |
第2段階 | 10時限 | 8時限 |
合計 | 19時限 | 17時限 |
出典先:田辺自動車学校
第1・第2段階を修了するごとに、運転技能を測る見極めの教習が実施されます。
全教習を終えると、卒業検定として技能検定員立会いのもと技能検定が行われ、合格すれば卒業となります。不合格だった場合は、補習を受けての再検定が必要です。
試験当日は運転免許試験場で、適性検査などを経て学科試験(普通自動車免許を持っている方は免除)が行われ、合格すると免許が交付されます。
ダイレクト受験とは、指定自動車教習所での教習を受けずに、運転免許試験場で直接技能試験を受ける方法をいいます。試験当日は、適性検査、学科試験(普通自動車免許を持っている方は免除)に加えて技能試験に合格し、さらに取得時講習、応急救護講習を受講することで免許が交付されます。
ダイレクト受験は手軽な反面、運転技術が未熟であれば当然不合格となります。教習所の利用と比較して、ハードルの高い方法だといえるでしょう。
ダイレクト受験は主に過去に免許を取得し、何らかの理由で再取得する方がチャレンジする試験だと心得ておきましょう。
普通自動二輪免許の教習には、どれくらいの日数がかかるのでしょうか。最短と最長の場合について、考えてみましょう。
最短の教習期間は各教習所のカリキュラムの規定によっても異なるため、一概にはいえません。ただ、学科は時間さえ折り合えば1日に何時限でも受講できますし、教習所によっては技能教習も第1段階で2時限、第2段階で3時限まで認めているところがあります。
このような場合、毎日4時限ずつ受講すれば、普通自動二輪免許・全45時限の教習課程は、最短12日間で修了できる計算になります。なお、現在保有している運転免許によっても教習期間は大きく変わってきます。
たとえば、AT小型限定免許(125ccスクーター)などは、普通自動車運転免許を持っている方なら最短2日間で教習を終えることも可能です。詳しくは、入学を希望する教習所に問い合わせてみましょう。
指定教習所における教習期限は、最初に教習を受けた日から9ヵ月以内と定められています。この期限を過ぎると、それまでの教習は無効となってしまいます。事前にスケジュールを立て、コンスタントに教習所に通うよう心がけましょう。
ここでは、履歴書を書く際に戸惑いがちな普通二輪免許の正しい記載方法について見てみましょう。
「普通二輪の免許は持っているけれど、正式な呼び名がわからない」という方もいらっしゃるかもしれません。普通二輪免許の正式名称は「普通自動二輪車免許」です。
最後に小型二輪限定なども含めたすべての普通自動二輪免許について、履歴書への正しい書き方を確認してみましょう。
「令和○年○月 普通自動二輪車免許 取得」
「令和○年○月 普通自動二輪車免許(AT限定) 取得」
「令和○年○月 普通自動二輪車免許(小型二輪限定) 取得」
「令和○年○月 普通自動二輪車免許(小型二輪・AT限定) 取得」
普通自動二輪免許について、その取得方法から履歴書への記載方法まで見てきました。普通自動二輪は、小型限定なども含むすべてで二人乗りが認められ、125cc超のクラスは高速道路での走行も可能など、本格的なライディングにふさわしいバイクです。
なお二人乗りができるのは、一般道路では免許を受けて1年以上の方、高速道路では20歳以上の方で免許を受けて3年以上の方と定められているので注意が必要です。
教習所で交通法規の知識や運転技術をしっかりと身につけたうえで、安全で爽快なバイクライフを楽しんでください。
最後に、バイクを所有されている方は、チューリッヒのバイク保険をぜひご検討ください。
万が一のバイクの事故・故障・トラブルに備えておくと安心です。
協力:田辺自動車学校
※記載の情報は、2024年4月時点の内容です。
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