更新日:2024年3月13日
公開日:2020年5月27日
250ccや400ccのバイク免許のことを「中免」や「中型免許」と呼ぶことがあります。 バイクの「中型免許」は、「普通自動二輪車免許」が正式名称です。
「中型免許」や「中免」と呼ばれる普通自動二輪免許について、普通免許(普通自動車免許)がある場合とない場合の免許取得の方法の違いなどをご説明します。
現在、バイクの免許に中免(ちゅうめん)、または中型免許(ちゅうがためんきょ)というカテゴリーは存在しません。
バイク(二輪)の中型免許と呼ばれる免許の正式名称は「普通自動二輪車免許」です。免許証には、「普自二」と記載されます。普通自動二輪免許には、限定のない免許(MT)とAT限定免許があります。AT限定普通自動二輪免許は、クラッチ操作を必要としないオートマチック車(AT車)のみを運転できる免許です。以下、「普通自動二輪車免許」として説明します。
バイク(二輪)の中型免許は、16歳から取得することができます。
以下の表の通りです。
16歳から取得できるバイク(二輪)免許 | 原動機付自転車(原付)免許 |
---|---|
小型限定普通自動二輪車免許 AT小型限定普通二輪車免許 |
|
普通自動二輪車免許 AT限定普通自動二輪車免許 |
バイク(二輪)の「中型免許」と呼ばれる、普通自動二輪免許の取得方法には以下の方法があります。合宿や指定自動車運転教習所に通って取得する場合は、定められた時間数の教習を受け、検定試験に合格する必要があります。
教習所で卒業検定に合格した後、運転免許試験場で適性検査と学科試験を受け、合格すると免許が発行されます。ただし普通免許を所有している場合、学科試験は免除されます。
バイク(二輪)の普通自動二輪免許は、合宿では短期間で免許を取得することも可能です。合宿免許とは、教習所が用意した宿泊施設に泊まり、免許を取得する方法です。短期間で効率よく教習を受けられるといったメリットがあります。
普通自動車免許を所有している方の場合、学科教習が免除または短縮され、基本的には技能教習を中心に受講します。所要期間は8泊程度、費用は11万円〜17万円程度が相場です。
普通自動車免許を所有していない場合、学科教習と技能教習を受けます。所要期間は8泊ほどで変わりはありません。費用については普通免許ありの場合よりも1万〜2万円程度高いことが多く、12万円〜18万円程度が相場です。
公安委員会の指定自動車教習所に通い、バイク(二輪)の中型免許を取得する方法もあります。
合宿の場合と同様に、学科教習を受ける時間が減り、技能教習を中心に受講します。所要期間は10日〜15日程度、費用相場は15万円程度です。
学科教習と技能教習を受けます。所要期間は12日〜20日程度、費用相場は19万円程度です。正確な費用については、教習所によって異なります。くわしくは、希望する教習所にお問い合わせください。
合宿免許は集中して練習できるので、バイクに不慣れな方にもおすすめできる選択です。
教習所に通わずに直接運転免許試験場に行き、一発試験で受験をする方法もあります。
学科や技能ともに試験の受験のみで、教習はありません。この場合も普通自動車免許を持っていれば、学科試験が免除となります。
試験合格後に、取得時講習と応急救護教習を受けてから免許が交付されます。試験車両で試運転の後、試験が開始されます。100点からの減点方式で、持ち点が70点を切ったら失格となり、試験終了となります。
決められた試験コースの中でバイクをしっかり乗りこなしているか、姿勢やニーグリップ、安全確認が的確にできているかなどをチェックします。また、バイクの操作能力と交通ルール遵守ができていなければ減点の対象になります。
試験場は教習所とは違うので、不合格になったらその場で試験中止となります。その先の項目は補習できません。
受験の手数料は受験料2,600円、試験車使用料1,450円、免許証交付料2,050円で、合計6,100円となります。再試験の場合は、その都度受験料、試験車使用料がかかります。
なお、試験合格後に免許交付料を納めます。また、試験に受かった場合、取得時講習の受講が必要となり、16,200円の受講料がかかります。
免許試験場での一発試験は大型自動二輪同様、普通自動二輪でも審査は厳しく、難関です。いくつもコースがあり、覚えなくてはいけないなどハードルが高いので、ほとんどの場合、教習所を利用する方がスムーズに免許取得することができます。
「中免」や「中型免許」は、正式名称では「普通自動二輪車免許」であり、原付や小型自動二輪の区分に加え400ccまでのバイクに乗れる免許です。
普通自動二輪免許の取得方法には、合宿、教習所、一発試験の3つの方法があります。普通自動車免許を所持している場合は学科教習と学科試験が免除されるため、取得期間が短くなり、費用も安くなります。
※記載の情報は、2024年3月13日時点の内容です。
1965年生まれ。芝浦工業大学工学部機械工学科卒。トヨタ直営販社の営業マン、輸入車専門誌の編集者を経て自動車ジャーナリストとして独立。さまざまな自動車雑誌のほかエンジニア向けのウェブメディアなどに寄稿している。
近著に『エコカー技術の最前線』(サイエンス・アイ新書)、『カーメカニズム基礎講座パワートレーン編』(日経BP社)がある。企業の社員ドライバーに対し交通事故低減とマナー向上を目指す講習を行うショーファーデプトで、チーフインストラクターを務める。
日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員
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