更新日:2024年6月10日
公開日:2020年4月6日
250ccバイクとは、排気量が250cc以下のバイクのことです。車体がコンパクトで軽いにも関わらずパワフルで、高速に乗れたり、維持費が安く抑えられたりすることから、人気があるバイクです。
250ccのバイクの免許の種類や税金、ニーハンとはどういう意味なのかご説明します。250ccバイクの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
ポイント
250ccバイクとは、排気量が125cc超250cc以下のバイクを指し、排気量が200ccと100ccの半分である50ccをハン(半)と表すことから「ニーハン」とも呼ばれています。車両区分や必要な運転免許の種類、かかる税金や保険料などは、排気量によって区分されます。
排気量 | 〜50cc | 〜125cc | 〜250cc | 〜400cc | 400cc超 | |
---|---|---|---|---|---|---|
車両区分 | 道路交通法 | 原動機付自転車 (原付) |
普通自動二輪車(普通二輪) | 大型自動二輪車 (大型二輪) |
||
道路運送車両法 | 第一種原動機付自転車(原付第一種) | 第二種原動機付自転車(原付第二種) | 二輪の軽自動車(軽二輪) | 二輪の小型自動車 (小型二輪) |
||
運転免許 | 原動機付自転車免許(原付免許) | 普通自動二輪車免許(小型限定) | 普通自動二輪車免許 (普通二輪免許) |
大型自動二輪車免許 (大型二輪免許) |
||
車検 | 不要 | 必要 |
車両区分には「道路交通法」と「道路運送車両法」の2種類があり、以下のように状況や目的によって根拠となる法律が異なります。
また、必要な運転免許証やかかる税金も、排気量によって異なるため、注意が必要です。排気量によるそれぞれの区分をあらかじめ把握しておくと、以下のような後悔を防ぎやすくなります。
自分に最適なバイクを探すためにも、排気量による区分の違いを理解しておきましょう。
250ccのバイクを運転するには、16歳以上で取得できる「普通自動二輪免許」、もしくは18歳以上で取得できる「大型二輪免許」のどちらかが必要です。
免許を取得するには、教習所を卒業してから試験を受ける場合と、教習所に通わず運転免許試験場で試験を受ける場合の2つの方法があります。それぞれの取得方法や取得にかかる費用は、以下のとおりです。
教習所を卒業後運転免許試験場で試験 | 運転免許試験場での一発試験 | ||
---|---|---|---|
試験の流れ | 適性検査 | あり | あり |
学科試験 | あり ※すでに原付・小型免許以外を取得していれば免除 |
あり ※すでに原付・小型免許以外を取得していれば免除 |
|
技能試験 | 免除 | あり | |
取得時講習 | 免除 | あり | |
試験費用 | 受験料 | 1,750円 | 2,600円 |
免許証交付手数料 | 2,050円 | 2,050円 | |
試験車使用料 | - | 1,450円 | |
取得時講習受講料 | - | 普自二:16,200円 大自二:16,650円 |
教習所を卒業してから試験場で試験を受ける場合は、別途教習費用がかかります。保有免許がない場合の教習費用の目安は、普通自動二輪免許が150,000〜200,000円、大型自動二輪免許は200,000〜280,000円です。地域やシーズンによって異なるため、予算や取得希望時期にあわせて検討するとよいでしょう。
なお、自動車同様に、AT(オートマチック車)限定で取得した場合は、マニュアル車(MT)の運転はできないので注意が必要です。
250ccバイクにかかる税金は「自動車重量税」と「軽自動車税」の2種類です。125cc超250cc以下のバイクの納税タイミングや税金額は、以下のとおりです。
自動車重量税 | 軽自動車税 | |
---|---|---|
対象者 | 購入者 | 4月1日時点の所有者 |
納税時期 | 新車登録時のみ | 毎年5月ごろ |
税金額 | 4,900円 | 3,600円 |
自動車重量税を納めるタイミングは、原則として新車登録時と2年ごとの車検時ですが、250cc以下のバイクには車検の義務がないため、新車登録時のみです。さらに、250ccバイクを中古で購入した場合は、納める必要がありません。
軽自動車税は、地方自治体が指定する金融機関やコンビニの他、自治体によってはクレジットカードやインターネットバンキングでの支払いも可能です。自身の都合にあわせて納付方法を選びましょう。
250ccバイクは、自賠責保険の保険契約期間の期限切れに注意が必要です。自賠責保険は、自動車やバイク(原付きを含む)など、公道を走るすべての車両が加入しなければならない保険です。
250ccの自賠責保険料は以下です。
保険期間 | 12ヵ月 | 24ヵ月 | 36ヵ月 |
---|---|---|---|
保険料 | 7,100円 | 8,920円 | 10,710円 |
損害保険料率算出機構「自賠責保険基準料率表」をもとに表作成
※令和5年4月1日以降に保険の有効期間を開始した保険契約に適用されます。
※沖縄県、離島などの一部地域については、上記保険料例と異なります。
※2024年4月現在
自賠責保険は車検時に更新しますが、排気量が250cc以下のバイクには車検がないため、期限切れに気がつかない恐れがあります。なお、自賠責保険の期限が切れているか否かは、ナンバープレートの左上に貼ってある保険標章(ステッカー)で確認が可能です。
250ccバイクは、初級者から上級者まで人気があります。ここからは、250ccバイクのメリットやおすすめの理由を説明します。
250ccはやや小柄な車体であるものの、高速道路の走行も可能なため、行動範囲が広がることがメリットのひとつです。
原付や小型バイクなど125cc以下のバイクは、高速道路など走行不可の道路がある一方、250cc超であれば、道路交通法上排気量400ccを超える大型バイクと同じ範囲の走行が可能です。
250ccバイクなら、街乗り移動だけでなく長距離ツーリングも楽しめます。
250ccバイクは、道路運送車両法で検査対象外軽自動車とされており、車検が不要です。
車検が不要だと、車検時に支払う自動車重量税と車検代がかからないため、その費用を一式抑えられます。
250cc | 250cc超〜 | ||
---|---|---|---|
自動車重量税 | 新規購入時 | 4,900円 | 5,700円 |
車検時 | なし | 3,800〜5,000円 | |
1回の車検代 | なし | 50,000円程度 |
また、250ccバイクは、40km/L程度と比較的燃費がよく、大型バイクに比べてガソリン代を抑えることも可能です。
250ccバイクは車体が軽いので、駐輪や方向転換で押し歩きをする際の負担が比較的小さく済みます。また、バイクを倒してしまった場合にも、比較的楽に車体を起こすことが可能です。
250ccバイクは車体が小さく軽いながらも、適度なパワーがあり、高速道路も走れたり二人乗りができたりと、快適な走行を楽しめます。
250ccバイクは、日本国内だけでなく世界的にも人気なので、豊富な車種から好みのバイクを探せます。
車種の多さは、市場にも多くの台数が出回っていることを意味し、ネイキッドやアメリカンなどの人気モデルでも、中古購入すれば初期費用を抑えられる可能性があります。
前述したとおり、250ccバイクは車検が不要なため、維持費を抑えやすいメリットがあります。一方で、車検の必要性がない分、日頃から自分でしっかりメンテナンスをする必要があります。
車体の状態や消耗品の摩耗具合など、整備の知識や経験がない場合は、信頼できる整備工場を見つけておき、定期的にメンテナンスを依頼するのがおすすめです。
事故への補償は、加入義務がある自賠責保険だけでは不十分といえます。
自賠責保険では、基本的な対人賠償のみしか補償されておらず、限度額以上の損害賠償が発生した場合はすべて自己負担となります。たとえば死亡事故の場合、1億円の損害賠償金を命じられても、自賠責では最高3,000万円までしか補償されないため、残りの7,000万円は自分で用意しなければなりません。
また、自賠責保険には、対物賠償やドライバー本人への補償は含まれていないため、前を走る車に追突してしまった場合の車両への補償や、店舗へ突っ込んでしまった場合の建物・商品などへの補償は対象外となります。
バイクの任意保険には、以下の基本補償があります。
補償対象 | 補償内容 | |
---|---|---|
対人賠償保険 | 相手 | 相手にケガをさせてしまった場合や死亡させてしまった際に、自賠責保険では支払い切れなかった治療費や慰謝料などの損害賠償金を補償。 |
対物賠償保険 | 相手 | 相手の車両や所有物、設備を壊してしまった際に、修理や交換にかかる費用を補償。 |
チューリッヒの場合、基本補償ではカバーできない個々のケースに備えて、自損事故傷害特約や車両保険などの特約の付加も可能です。
さらにチューリッヒのバイク保険の場合、ロードサービスをご提供しています。
バッテリー上がりやガス欠、レッカーサービスなどバイクの状況に応じて、レッカーまたは現場対応スタッフが急行します。
万が一の事故に備えて、任意保険に加入しましょう。
保険料が負担に感じられるかも知れませんが、250ccのバイクも任意保険の加入が不可欠です。万が一のときのためにしっかり備えましょう。無事故で毎年継続すれば少しずつ保険料が下がっていきますよ。
※記載の内容は、2024年6月時点の内容です
資格:CFP
東証一部上場企業で10年間サラリーマンを勤めるなか、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
インターネットから申し込むと、
初年度最大10,000円割引※