更新日:2023年9月15日
公開日:2020年9月24日
車検に通ると自動車検査証(車検証)とともに車検シール(ステッカー・検査標章)が交付されます。
車検シールはフロントガラスに貼り付けて表示することが定められていますが、2023(令和5)年7月3日より貼り付け位置が変更となりました。
車検シールの意味や貼り方、再交付についてご説明します。
車検シールは正式には検査標章といい、車検の有効期限を表示しています。
車検シールは車検証と同時に交付されます。
車検シールには普通自動車用と軽自動車用の二種類のシールがあります。
普通自動車用の車検シール
車検シールには表面と裏面があり、それぞれ以下の内容が記されています。
表面:大きな数字と小さな数字で車検の有効期限(〇〇年〇〇月)を表示しています。大きな数字が月を、小さな数字が年(和暦)を表示します。上記の場合の読み方は「令和5年7月」です。
裏面:「自動車検査証の有効期間の満了する日 〇〇年○○月○○日」と車検が満了する年月日が表示されています。
この場合令和5年7月3日まで車検は有効ですが、以降は無効になるので、引き続き公道を走行する場合は、令和5年7月3日までに車検を通しておかなければならないということです。
車検シールは車が保安基準に適合した証明と車検の有効期限を表示する役割があります。
車検シールを車に貼り付けることは道路運送車両法第66条で定められた義務です。
もし車検シールを貼らずに公道を走行すると、道路運送車両法第109条9により50万円以下の罰金が科せられます。
車検シールを紛失してしまった場合など、再交付を受けずに公道を走ると法令違反になるので注意してください。
通常の使用では車検シールを紛失することはありませんが、フロントガラスが割れてしまったなど、状況によっては再交付の手続きが必要になるのです。
車検シール(ステッカー)はフロントガラスの中央上部・ルームミラーの裏側あたりに貼っている方が多いでしょう。
しかし2023(令和5)年7月3日から、車検シールの貼り付け位置は「運転者席側上部で、車両中心から可能な限り遠い位置(前方かつ運転者席から見やすい位置)」となりました。
貼り付け位置が変更された背景は、無車検運行防止対策の一環です。
車検切れ状態で運行している車による事故は、被害者はもちろん加害者にも大きな負担となります。
「うっかり車検時期を忘れていた…」ということを防ぐために、運転者席から見やすい「運転者席側上部で、車両中心から可能な限り遠い位置(前方かつ運転者席側から見やすい位置)」に変更となりました。
上図のように右ハンドルの車であれば、運転席から見て「フロントガラスの右上端」になります。
出典:国土交通省 検査標章貼り付け位置について(令和5年7月3日〜)
車検ステッカーの貼り付け位置変更については、すでに貼り付けてある車検ステッカーは貼り直す必要はありません。貼り付け位置の変更は2023年7月3日以降に車検を受けた車が対象です。
車検ステッカーは一度はがすと粘着力が弱くなって貼り直しができなくなり、破損する恐れがあります。
車検シールを車に貼るときは、表面と裏面を貼り合わせて1枚のシールにして貼り付けます。
車検シールの表面と裏面を貼り合わせたら、「運転者席側上部で、車両中心から可能な限り遠い位置(前方かつ運転者席から見やすい位置)」に車検シールを貼り付けます。
車検シールの貼り合わせ方については国土交通省「新しい自動車検査標章の貼り方」をご確認ください。
車検シールは、フロントガラスの内側に貼り付けてあるので、紛失する可能性は低いと考えられます。
ただし、万が一フロントガラスが割れてしまった場合などに交換する際は、車検シールの再交付が必要となります。
なお普通自動車の申請書と手数料納付書は運輸支局等の窓口で配布されており、申請書は国土交通省や運輸局のウェブサイトからもダウンロードができます。
軽自動車の申請書は軽自動車検査協会各事務所・支所の窓口で配布されており、軽自動車検査協会ウェブサイトからもダウンロードができます。
2023年7月執筆現在
車検シールを汚損あるいは紛失してしまった場合、最寄りの運輸支局等や軽自動車検査協会の窓口で再交付の手続きを行います。
運輸支局等も軽自動車協会も受付時間は平日のみの午前8時45分から午後4時なので、仕事などで行けない場合は行政書士による代行手続きも可能です。
車検ステッカーは意識したことがない方がほとんどではないでしょうか。洗車時にフロントガラス内側を拭くときなど、気にかけてみてくださいね。
車検シールは、車検証と一緒に交付され、この車が保安基準に適合していることの証明および車検の有効期限を表示しています。
2023年7月3日から、車検シールの貼り付け位置は、「運転者席側上部で、車両中心から可能な限り遠い位置(前方かつ運転者席から見やすい位置)」に変更されました。
また車検シールを車に貼らずに運転すると、最大で50万円以下の罰金に科せられる可能性がありますので、紛失や破損した場合は早急に再交付の手続きをしてください。
※記載の情報は、2023年7月時点の内容です。
1965年生まれ。芝浦工業大学工学部機械工学科卒。トヨタ直営販社の営業マン、輸入車専門誌の編集者を経て自動車ジャーナリストとして独立。さまざまな自動車雑誌の他、エンジニア向けのウェブメディアなどに寄稿している。
近著に『電気自動車用パワーユニットの必須知識』(日刊工業新聞社)、『エコカー技術の最前線』(SBクリエイティブ)、『図解カーメカニズム基礎講座パワートレーン編』(日経BP社)がある。
日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員
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