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人身傷害保険とは。搭乗者傷害保険との違いや支払い例

更新日:2023年12月28日

公開日:2016年3月19日

人身傷害保険とは。搭乗者傷害保険との違いや支払い例

人身傷害保険と搭乗者傷害保険は、いずれもご契約の車に搭乗中の自動車事故により、ご自身や同乗者が死傷をした場合に補償する保険です。

自動車事故で人身傷害を負った場合、過失割合によって相手側から充分な補償が受けられないときでも、人身傷害保険と搭乗者傷害保険それぞれから保険金を受け取れます。

人身傷害保険と搭乗者傷害保険の違いや支払い例、加入の必要性についてご説明します。

ポイント

  • 人身傷害保険と搭乗者傷害保険は、どちらもご契約の車に搭乗中の自動車事故で死傷した場合に「人」に対して補償される保険です。
  • 人身傷害保険と搭乗者傷害保険は、保険金のしくみと支払いのタイミングが異なります。

人身傷害保険とは

人身傷害保険とは

以下、チューリッヒの場合の人身傷害保険についてご説明します。

人身傷害保険は、ご契約の車に搭乗中の自動車事故によりケガ・死亡した際に、治療費や休業損害、看護料、葬祭費用まで補償する保険です。

人身傷害保険では、死亡や後遺障害による逸失利益も、過失に関係なく補償されます。逸失利益とは、「生存していれば将来得られたであろう収入額」または「後遺障害により将来発生するであろう収入減の額」のことです。

人身傷害保険の補償の範囲

チューリッヒの人身傷害保険は、「車内・車外補償」タイプと「車内のみ補償」タイプの2種類の補償タイプがあります。

どちらの補償タイプでも、契約車両に乗っているときに発生した事故は、被保険者ご自身と同乗者全員が補償対象です。

「車内・車外補償」タイプの場合
ご契約の車に搭乗中の事故に加えて、記名被保険者またはその配偶者およびそれぞれの同居の家族(別居の未婚の子を含む)が他人の車(※2)に搭乗中や歩行中などの自動車事故によるケガを補償します。

「車内のみ補償」タイプの場合
ご契約の車に搭乗中のケガに限定した補償です。補償範囲を限定することで、「車内・車外補償」タイプに比べ保険料が安くなります。

人身傷害保険で補償される事故

※1.「車内・車外補償」タイプの場合、「人身傷害車外危険補償特約」「人身傷害定額払車外危険補償特約」がセットされます。
※2.以下に該当する自動車以外をいいます。
・所有者および主に運転される方が、記名被保険者またはその配偶者およびそれぞれの同居のご親族である自動車
・記名被保険者またはその配偶者の別居の未婚の子が所有または常時使用し、かつ別居の未婚の子自らが運転している自動車

高額な賠償額となる人身事故の例

人身傷害保険の保険金額は、3,000万円〜1億円(1,000万円刻み)または無制限で付帯できます。

死亡時、または後遺障害を負ってしまった場合は、総損害額が1億円を超える場合もあるので、その点を踏まえたうえで保険金額を設定することが大切です。
以下は実際にあった高額賠償額の例です。人身傷害保険の補償額(保険金額)の目安として参考にしてください。

被害者の年齢・性別 被害者の職業 態様 認定総損害額
25歳・男性 美容室店長 後遺障害 3億5,618万円
37歳・男性 アルバイト 後遺障害 3億5,332万円
41歳・男性 眼科開業医 死亡 5億2,853万円
58歳・女性 専門学校教諭 後遺障害 4億3,961万円

参考:損害保険料算出機構「自動車保険の概況2022年度版」
※2023年7月執筆現在

事故のケースと支払い例

人身傷害保険では事故の過失割合に関係なく、実際の総損害額(※1)が示談交渉の結果を待たずに支払われます。また人身傷害定額払保険または搭乗者傷害保険とは別に支払われます。

人身傷害保険ではいくら支払われるのか、以下のケースを例に確認してみましょう。

  • 交差点で他の車と衝突し、後遺障害を負ってしまった場合
  • 赤信号で停車中、後ろから追突されケガをしてしまった場合

交差点で他の車と衝突し、後遺障害を負ってしまった場合

交差点で他の車と衝突し、後遺障害を負ってしまった場合

以下は、交差点で他の車と衝突し、死亡または後遺障害を負った場合の例です。

保険金額 7,000万円に設定

  • 事故の過失割合・・・相手方60%:ご自身40%
  • 総損害額(※1)・・・6,000万円
過失割合に関わらず補償

過失割合に関わらず補償

過失割合に関わらず補償

人身傷害保険では、設定した保険金額の範囲内で保険金が支払われるので、総損害額の6,000万円をまとめてカバーできます。過失割合に関係なく補償を受けられるので、ご自身の過失が多い場合や、相手が無保険車の場合も安心です。

※1.総損害額は、約款に定める損害額算定基準に従い、当社が認定させていただきます。なお、総損害額は示談・調停・訴訟による認定額とは異なる場合があります。
※2.休業損害などについても損害額算定基準に従い当社が認定させていただきます。

赤信号で停車中、後ろから追突されケガをしてしまった場合

赤信号で停車中、後ろから追突された場合

もらい事故でケガをしてしまい、入院・通院が必要となった場合も、人身傷害保険の補償対象となります。

チューリッヒでは、もらい事故でも、お客さまからの要望があれば、当社からケガをされたご本人にスピーディーに保険金をお支払いします。その後、当社が相手方に請求します。

チューリッヒの保険金お支払いの仕組み

支払われる主な保険金

人身傷害保険では、「人身傷害保険金」「臨時費用保険金」が支払われます。

人身傷害保険金
ご契約の保険金額の範囲で保険金が支払われます。
※重度の後遺障害が生じ、かつ、介護が必要と認められる場合で保険金額が無制限以外のときは、保険金額の2倍の金額を限度として保険金が支払われます。

臨時費用保険金
被保険者が死亡した場合10万円、入院20日以上の場合2万円が支払われます。

保険金を支払いできない主なケース

チューリッヒの場合、以下の主なケースでは、人身傷害保険の補償対象外となり、保険金が支払われません。

  • 地震、噴火、津波によって生じた損害
  • 無免許運転、麻薬などの影響で正常な運転ができないおそれがある状態での運転、酒気を帯びた状態での運転の場合に生じた損害
  • 被保険者が、被保険自動車以外の自動車であって記名被保険者またはその家族が所有する自動車に搭乗中に生じた損害
  • 被保険者の故意または重大な過失によって生じた損害

搭乗者傷害保険とは

搭乗者傷害保険とは

搭乗者傷害保険とは、ご契約の車に搭乗中の方が自動車事故により死傷した場合に、人身傷害保険とは別で支払われる保険です。

チューリッヒの搭乗者傷害保険は、保険始期日が2021年12月31日以前のご契約に付帯され、保険始期日が2022年1月1日以降のご契約では、搭乗者傷害保険の代わりに人身傷害定額払保険が付帯されます。

以下の搭乗者傷害保険のご説明は、チューリッヒの2021年12月31日以前のご契約の搭乗者傷害保険についてのものです。
ご契約の保険会社の搭乗者傷害保険の補償内容や条件と異なる場合がありますので、詳細はご契約の保険会社にお問い合わせすることをおすすめします。

搭乗者傷害保険で補償される事故・保険金

搭乗者傷害保険では、ご契約の車に搭乗中に自動車事故にあってしまい死傷した場合と、ご契約の車に搭乗中に落下物により死傷した場合に保険金が支払われます。搭乗者傷害保険は、保険金額は定額であり、過失割合によって保険金額が変わることはありません。

保険金を支払いできないケース

チューリッヒの場合、以下のケースは搭乗者傷害保険の補償対象となりません。

  • 被保険者の故意または重大な過失によって生じた傷害
  • 無免許運転、麻薬などの影響で正常な運転ができないおそれがある状態での運転、酒気を帯びた状態での運転の場合に生じた傷害
  • 地震、噴火、津波によって生じた傷害

人身傷害定額払保険とは

チューリッヒの場合、保険始期日が2022年1月1日以降のご契約では、搭乗者傷害保険の代わりに人身傷害定額払保険が付帯されます。

人身傷害定額払保険は、ご契約の車に搭乗中の方が、自動車事故でケガ・死亡された際に、あらかじめ定められた死亡保険金・後遺障害保険金・医療保険金をお支払いする「定額払い」の補償です。お支払いする主な保険金、保険金をお支払いできない主な場合は「搭乗者傷害保険」と同様です。

人身傷害保険と人身傷害定額払保険のどちらも補償対象となる場合、それぞれの保険金を受け取ることができます。

人身傷害保険と搭乗者傷害保険の違い

人身傷害保険と搭乗者傷害保険の違い

人身傷害保険と搭乗者傷害保険は、どちらも自動車事故で死傷した場合に「人」に対して補償される点は共通しますが、保険金のしくみと、保険金の支払いタイミングが異なります。

支払われる保険金のしくみ

チューリッヒの人身傷害保険と搭乗者傷害保険※を例に、支払われる保険金の違いを説明します。
※搭乗者傷害保険は、保険始期日が2021年12月31日以前のご契約に付帯されます。保険始期日が2022年1月1日以降のご契約では搭乗者傷害保険に代わり人身傷害定額払保険が付帯されます。

チューリッヒの人身傷害保険では、保険金額を3,000万〜1億円、または無制限に設定できます。一方で、搭乗者傷害保険は、ケガの部位や症状にかかわらず定額が支払われます。

人身傷害保険は、ケガの治療費の実費だけでなく、休業損害、看護料、介護料、冠婚葬祭費などが補償されますが、搭乗者傷害保険ではそれらがないことも異なる点です。

人身傷害保険
  • 保険金額の上限は3,000万〜1億円または無制限に設定可能
  • 損害額算定基準による総損害額が支払われる
  • 重度後遺障害が生じ、かつ、介護が必要と認められる場合に、人身傷害保険金額が無制限以外のときには、保険金額の2倍を限度に保険金が支払われる
  • 総損害額には、通院費や休業損害、看護料、葬祭費用などの費用も含まれる
搭乗者傷害保険

チューリッヒの搭乗者傷害保険で支払われる主な保険金

  • ケガの部位・症状に関わらず、治療日数の合計が5日以上の場合に一律10万円が支払われる
  • 事故発生の日から、その日を含めて180日以内に死亡した場合には、1名につき保険金額の全額が支払われる※
  • 事故発生の日から、その日を含めて180日以内に後遺障害が生じた場合には、後遺障害等級に応じて1名につき保険金額の4%〜100%が支払われる

※ 後遺障害保険金をすでにお支払いしている場合には、後遺障害保険金を差し引いた残額をお支払いします。
※2023年7月執筆現在

なお、総損害額の認定は、約款に定める損害額算定基準に従い、保険会社が行います。

人身傷害保険・搭乗者傷害保険を使っても等級は維持できる

通常、事故の際に自動車保険を使うと、等級が下がり翌年度の保険料が上がります。しかし、人身傷害保険と搭乗者傷害保険は保険を使っても等級への影響はありません。そのため、等級や保険料を気にすることなく補償を受けられます。

事故の際に自動車保険を使うと等級は下がる?

人身傷害保険と搭乗者傷害保険の必要性

自動車事故で人身事故を負っても、決定した過失割合によっては、相手側から充分な賠償金が受けられず、総損害額の一部を自己負担で賄わなければならないことがあります。

しかし、人身傷害保険や搭乗者傷害保険に加入していれば、過失割合に関係なく保険金を受け取れます。ケガの治療費だけでなく、逸失利益も補償されるので、経済的・精神的な不安を軽減しながら、治療に専念することができるでしょう。

保険会社によっては、搭乗者傷害保険を付帯するには別途特約への加入が必要となることもあります。搭乗者傷害保険が特約(オプション)となる場合、付帯することで保険料が高くなることも踏まえて検討することが大切です。

人身傷害保険と搭乗者傷害保険の保険料

人身傷害保険や搭乗者傷害保険は、設定する保険金額が大きいほど保険料が高くなります。
そのため、少しでも保険料を抑えたい場合は、設定する保険金額を下げることになるでしょう。

またチューリッヒの人身傷害保険には、補償範囲が「車内・車外補償」タイプと「車内のみ補償」タイプとの2つがあり、「車内のみ補償」タイプは補償範囲が限定されるため「車内・車外補償」タイプに比べ保険料は抑えられます。ただし、補償範囲が限定されるためよく検討しましょう。

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人身傷害保険の重複を確認する

先述したようにチューリッヒの場合、人身傷害保険の補償範囲には、「車内・車外補償」タイプと「車内のみ補償」タイプとの2つの補償タイプがあります。「車内・車外補償」タイプは、被保険者またはその家族がご契約の車に搭乗中の自動車事故に加えて、歩行中の事故といった車外の事故も補償対象です。

すでに自動車保険に加入している配偶者や家族が「車内・車外補償」の範囲で契約している場合、自分も「車内・車外補償」にすると、補償内容の重複が起こります。

人身傷害保険の重複を確認する

この場合、1台目の契約を「車内・車外補償」タイプ、2台目以降の契約を、「車内のみ補償」タイプにすることで、補償内容の重複を避けられるだけでなく、範囲が限定され、保険料を抑えられます。

チューリッヒは人身傷害保険と人身傷害定額払保険が基本補償

チューリッヒは、今回ご説明した人身傷害保険と人身傷害定額払保険が基本補償となっています。そのため、別途特約に加入する必要がなくご契約の段階で補償対象となります。

基本となる補償
  • 対人賠償保険
  • 人身傷害保険
  • 対物賠償保険
  • 人身傷害定額払保険
  • 搭乗者傷害保険
+
オプション補償(自由に選べる補償)

車両保険や
特約などから
自由に
組み合わせられます

なお、人身傷害保険、人身傷害定額払保険、または搭乗者傷害保険と、補償内容が異なるのが、対物賠償保険、対人賠償保険です。

対物賠償保険、対人賠償保険は、事故で他人を死傷させてしまったり、他人の車や物などを壊してしまったりした場合の補償です。

自動車保険は、基本補償に加えて車両保険などの特約内容も確認し、自分に合う補償内容を設定しましょう。

※ 保険始期日が2022年1月1日以降のご契約には「人身傷害定額払保険」が、保険始期日が2021年12月31日以前のご契約には「搭乗者傷害保険」が付帯されます。

チューリッヒの人身傷害保険はこちら
チューリッヒの人身傷害定額払保険はこちら
チューリッヒの搭乗者傷害保険はこちら

金子 賢司

人身傷害保険のポイントは、示談交渉を待たずにスピーディーに支払われる点です。重度後遺障害や、逸失利益など交通事故による損害額は想像以上に大きくなるかもしれません。人身傷害保険の保険金額は、無制限で設定することをおすすめします。

人身傷害保険・搭乗者傷害保険に関するよくあるご質問

Q人身傷害保険と搭乗者傷害保険の違いを教えてください。
A

人身傷害保険と搭乗者傷害保険の大きな違いは保険金のしくみです。

搭乗者傷害保険は、ご契約の車に搭乗中の自動車事故によって、ケガ・死亡した場合に、あらかじめ定めた死亡保険金・後遺障害保険金・重度後遺障害保険金・医療保険金をお支払いする「定額払い」の保険です。

これに対し人身傷害保険では、定額払いではなく、治療費などの実費や休業損害、死亡による慰謝料など「実際に被る総損害額」を保険金としてお支払いします。

Q人身傷害保険とはどのような保険ですか?
A

人身傷害保険は、ご契約の車に搭乗中の自動車事故で死傷した場合に補償する保険です。たとえば、交差点で他の車と衝突し、後遺障害を負ってしまった場合や、赤信号で停車中、後ろから追突されてケガをしてしまった場合に補償されます。保険金額は、加入時に設定をした3,000万〜1億円、または無制限で付帯できます。

Q搭乗者傷害保険とはどのような保険ですか?
A

チューリッヒの搭乗者傷害保険は、ご契約のお車に搭乗中の方が、自動車事故で死傷した場合に補償する保険です。保険金額は、5日以上は10万円など、一律定額で支払われます。※

※この補償は、保険始期日が2021年12月31日以前のご契約に付帯されます。保険始期日が2022年1月1日以降のご契約では搭乗者傷害保険に代わり人身傷害定額払保険が付帯されます。

Q人身傷害保険があっても搭乗者傷害保険は必要ですか?
A

搭乗者傷害保険と人身傷害保険はそれぞれから保険金を受け取れるため、どちらも加入しておくと安心です。

※本記事の内容は特段の記載がない限り、チューリッヒの保険商品ではなく、一般的な保険商品の説明です。

※チューリッヒの自動車保険に関する内容について
本記事内で紹介しているチューリッヒの自動車保険に関する内容につきましては、ご契約の保険始期および契約条件によって、ご契約のお客さまに適用されない場合がございます。
必ずお客さまの保険証券、約款、重要事項説明書の記載などをご確認ください。

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