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人身傷害保険とは。搭乗者傷害保険との違い

更新日:2026年1月6日

公開日:2016年3月19日

人身傷害保険とは。搭乗者傷害保険との違い

自動車事故は、運転者や同乗者、誰にでも突然降りかかるリスクです。思わぬケガの治療費の支払いや休職による収入減により、生活に多大な影響が出る場合があります。

また、人身傷害保険と混同されやすい保険に搭乗者傷害保険がありますが、保険金のしくみや支払われるタイミングが異なるため注意しましょう。

自動車事故でケガをし、過失割合によって相手側から充分な賠償金を受け取れない場合に備えて、人身傷害保険に加入しておくと安心です。

ポイント

  • 人身傷害保険の保険金は、示談交渉を待たずに支払われます。
  • 人身傷害保険は、万が一の場合に備えて保険金額を「無制限」に設定することをおすすめしています。
  • 人身傷害保険に加入する際に、他の保険と補償が重複しないか確認しましょう。

目次

人身傷害保険とは

人身傷害保険とは

人身傷害保険は、契約している車の運転者や同乗者が自動車事故によって死亡・負傷した際に、治療費や休業損害などを補償する保険です。相手がいない単独事故もカバーできます。

人身傷害保険は契約の保険金額を限度として、実際に発生した総損害額が保険金として支払われます。過失割合は、保険金額に影響しません。治療費や休業損害が補償される他、死亡したり、後遺障害を負ったりした場合は、将来得られたはずの利益も補償対象となります。

人身傷害保険の加入率

人身傷害保険は、多くの方が加入しています。損害保険料率算出機構の統計(2024年度)によると、自家用普通乗用車では82.4%の方が加入していることがわかります。

用途・車種 普及率
自家用普通乗用車 82.4%
自家用小型乗用車 77.3%
軽四輪乗用車 76.9%
軽四輪貨物車 52.3%

※出典:損害保険料率算出機構「2024年度(2023年度統計) 自動車保険の概況」より表作成
※2025年10月時点

人身傷害保険の補償範囲

人身傷害保険には2つの補償範囲があり、契約者は「車内のみ補償」と「車内・車外補償」のいずれかを選択できます。

「車内のみ補償」は、ご契約のお車に乗車中の事故に限定して補償するタイプです。補償範囲は狭くなりますが、そのぶん保険料を抑えやすいというメリットがあります。

一方「車内・車外補償」は、ご契約のお車に乗車中の事故に加え、記名被保険者や家族が歩行中の自動車事故も補償対象となります。幅広いシーンをカバーできるため、どのような状況にも安心して備えたい方に適しています。

車内のみ補償 車内・車外補償
ご契約のお車に搭乗中の事故
他人のお車に搭乗中の事故
歩行中などの自動車事故

※「車内・車外補償」タイプは、「人身傷害車外危険補償特約」「人身傷害定額払車外危険補償特約」がセットされます。

人身傷害保険で支払われる保険金

人身傷害保険では、「人身傷害保険金」と「臨時費用保険金」が支払われます。チューリッヒの場合、それぞれの保険金の内容は以下のとおりです。

人身傷害保険金
契約の保険金額の範囲で保険金が支払われます。

臨時費用保険金
被保険者が死亡した場合に保険金が支払われます。

保険金はいつ支払われるのか

人身傷害保険による保険金は、示談交渉を待たずに支払われます。保険金額は、事故の相手との示談交渉を経て決まる「過失割合」に影響しません。
そのため、手続きが完了後、最短で当日に保険金が支払われます。

人身傷害保険の必要性

車の人身事故にあったとき、過失割合によっては相手側から充分な賠償金を受け取れないことがあります。その場合、治療費や休業で発生する損害を自分で負担しなければなりません。

人身傷害保険に加入していれば、治療費や休業による損害が補償されます。また、死亡したり、後遺障害を負ったりした場合、将来得られたはずの逸失利益まで補償されます。万が一の事故に備えて、人身傷害保険に加入しておくのがおすすめです。

高額な賠償額となる人身事故の例

死亡事故や後遺障害が残る事故では、総損害額が1億円を超える場合もあります。保険金額を設定するときは、総損害額の大きさを踏まえて決めることが大切です。

以下は実際にあった高額賠償額の例です。人身傷害保険の補償額(保険金額)の目安として参考にしてください。

被害者の年齢・性別 被害者の職業 態様 認定総損害額
25歳・男性 美容室店長 後遺障害 3億5,618万円
37歳・男性 アルバイト 後遺障害 3億5,332万円
41歳・男性 眼科開業医 死亡 5億2,853万円
58歳・女性 専門学校教諭 後遺障害 4億3,961万円

※出典:損害保険料算出機構「自動車保険の概況」より表作成
※2025年10月現在

事故のケースと保険金の支払い例

人身傷害保険では、事故の過失割合に関係なく実際の総損害額(※1)が示談交渉の結果を待たずに支払われます。人身傷害定額払保険や搭乗者傷害保険は、別に支払われます。

事故にあった際にいくら支払われるのか、以下のケースで確認してみましょう。

  • 交差点で他の車と衝突し、後遺障害を負ってしまった場合
  • 赤信号で停車中、後ろから追突されケガをしてしまった場合

交差点で他の車と衝突し、後遺障害を負ってしまった場合

交差点で他の車と衝突し、後遺障害を負ってしまった場合

以下は、交差点で他の車と衝突し、死亡または後遺障害を負った場合の例です。

保険金額 7,000万円に設定

  • 事故の過失割合・・・相手方60%:ご自身40%
  • 総損害額(※1)・・・6,000万円
過失割合に関わらず補償

過失割合に関わらず補償

過失割合に関わらず補償

人身傷害保険では、設定した保険金額の範囲内で保険金が支払われるため、上の例では7,000万円の保険金額の範囲で総損害額の6,000万円をカバーできます。過失割合に関係なく補償を受けられるため、ご自身の過失割合が多い場合や相手が無保険車の場合も安心です。(※2)

※1.総損害額は、約款に定める損害額算定基準に従い、当社が認定させていただきます。なお、総損害額は示談・調停・訴訟による認定額とは異なる場合があります。
※2.休業損害などについても損害額算定基準に従い当社が認定させていただきます。

赤信号で停車中、後ろから追突されケガをしてしまった場合

赤信号で停車中、後ろから追突されケガをしてしまった場合

赤信号の停車中に後ろから追突されるなど、もらい事故でケガをして入院・通院が必要となった場合も、人身傷害保険の補償対象です。
チューリッヒでは、もらい事故でも契約者からの要望があれば、ケガをされたご本人にスピーディーに保険金をお支払いします。その後、当社が相手方に請求を行います。

人身傷害保険の保険金額はいくらに設定すべきか

人身傷害保険の保険金額は、3,000万円から1億円の範囲で1,000万円刻み、または無制限で付帯できます。チューリッヒでは、万が一事故にあったときに備えて無制限をおすすめしています。

事故によっては死亡または後遺障害を負い、総損害額が1億円を超える場合もあります。そのような状況を考慮して、保険金額をいくらにすべきか考えるとよいでしょう。なお、設定する保険金額が大きくなるほど保険料は高くなります。

保険料を抑えたい方は、設定する保険金額を下げることになります。しかし、事故によっては損害額が高額になるため、支払う保険料と保険金額を考慮して納得する金額を設定するようにしてください。

人身傷害保険の注意点
人身傷害保険には、以下2つの注意点があります。

  • 人身傷害保険で保険金が支払われないケースがある
  • 家族間で補償内容が重複する可能性がある

人身傷害保険で保険金が支払われないケース

チューリッヒの場合、主に以下のケースは人身傷害保険の補償対象外となり、保険金が支払われません。

補償されない主なケース

  • 地震、噴火、津波によって生じた損害
  • 無免許運転、麻薬などの影響で正常な運転ができないおそれがある状態での運転、酒気を帯びた状態での運転の際に生じた損害
  • 被保険者が、被保険自動車以外の自動車であって記名被保険者またはその家族が所有する(主として使用する場合を含む)自動車に搭乗中に生じた損害
  • 被保険者の故意または重大な過失によって生じた損害

家族間で補償内容が重複する可能性がある

チューリッヒの場合、人身傷害保険の補償範囲には「車内・車外補償」と「車内のみ補償」の2種類があります。「車内・車外補償」タイプは、車に乗っているときだけでなく、歩行中など車外での事故もカバーします。

すでに自動車保険に加入している家族が「車内・車外補償」の範囲で契約している場合、自分も「車内・車外補償」を選ぶと補償内容が重複する可能性があります。

人身傷害保険の重複に注意

複数の保険で補償内容が重複していたとしても、複数の保険会社に保険金を請求して二重取りすることはできません。必要以上の保険料の支払いを避けるために、保険に加入する際に補償内容が重複しないか確認することが大切です。

搭乗者傷害保険とは

搭乗者傷害保険は、車に搭乗中の自動車事故により傷害を被ったり死亡したりした場合に、「人身傷害保険」とは別に補償される保険です。

搭乗者傷害保険とは

搭乗者傷害保険で補償される事故・保険金

搭乗者傷害保険に加入している場合、自動車事故で死傷した際にあらかじめ定めた以下の保険金が支払われます。

  • 死亡保険金
  • 後遺障害保険金
  • 重度後遺障害保険金
  • 医療保険金

搭乗者傷害保険の保険金は、定額払いで支払われます。そのため、事故の過失割合によって保険金額が変わることはありません。
チューリッヒでは、搭乗者傷害保険に代わり人身傷害定額払保険が付帯されます。

人身傷害保険と搭乗者傷害保険の違い

人身傷害保険と搭乗者傷害保険は、いずれも契約車両に乗っている方が補償対象となる保険です。大きな違いは「実際にかかった損害額を補償するか」、「あらかじめ決められた定額を支払うか」という点にあります。

  • 人身傷害保険:実際に発生した治療費や休業損害など、損害額に応じて支払われる。
  • 搭乗者傷害保険:ケガや死亡・後遺障害の程度に応じて、あらかじめ定められた保険金が定額で支払われる。

その他各保険の特長は、以下のとおりです。
以下の搭乗者傷害保険は、一般的な保険会社で取り扱われている搭乗者傷害保険についてご説明します。

人身傷害保険 一般的な搭乗者傷害保険
保険料 損害額算定基準による総損害額が支払われる ケガの部位・症状にかかわらず、治療日数の合計が4日以下の場合に一律10,000円。5日以上の場合に一律10万円が支払われる
支払いのタイミング 示談交渉を待たずに総損害額が支払われる 条件を満たせば、被害額が確定していなくても決められた保険金が速やかに支払われる
その他
  • 保険金額の上限は3,000万〜1億円または無制限に設定可能
  • 重度後遺障害が生じ、かつ介護が必要と認められる場合、人身傷害保険金額が無制限以外のときに、保険金額の2倍を限度に保険金が支払われる(倍額条項)
  • 総損害額には、通院費や休業損害、看護料、葬祭費用、精神的損害などの費用も含まれる
  • 事故発生の日から、その日を含めて180日以内に死亡した場合には、1名につき保険金額の全額が支払われる
  • 事故発生の日から、その日を含めて180日以内に後遺障害が生じた場合には、後遺障害等級に応じて1名につき保険金額の4〜100%が支払われる

チューリッヒは人身傷害保険と人身傷害定額払保険が基本補償

チューリッヒでは、人身傷害保険と人身傷害定額払保険が基本補償となっています。特約に別途加入する必要はなく、ご契約の段階で補償対象となります。

なお、基本補償に含まれる対物賠償保険や対人賠償保険は、人身傷害保険や人身傷害定額払保険とは補償内容が異なります。対物賠償保険や対人賠償保険は、事故で他人を死傷させてしまったり、他人の車や物などを壊してしまったりした場合の補償です。

自動車保険は、基本補償に加えて車両保険などの特約内容も確認し、自分に合う補償内容を設定しましょう。

チューリッヒの「人身傷害保険」の補償内容について詳しくはこちら

金子 賢司
金子 賢司

人身傷害保険の保険金額は「無制限」に設定しておくと安心です。また、補償範囲は「車内・車外補償」を選ぶと、歩行中や自転車に乗っているときの自動車事故もカバーできます。不安な方は、ご自身の自動車保険の補償内容を定期的に見直してみましょう。

人身傷害保険に関するよくあるご質問

Q 人身傷害保険と搭乗者傷害保険の違いを教えてください。
A

人身傷害保険と搭乗者傷害保険は、「支払われる保険金のしくみ」と「保険金が支払われるタイミング」が異なります。

人身傷害保険は、示談交渉を待たずに総損害額が支払われます。一方、搭乗者傷害保険は条件を満たした時点で、決められた保険金が定額で支払われるしくみです。詳細は「人身傷害保険と搭乗者傷害保険の違い」をご参照ください。

Q人身傷害保険があっても搭乗者傷害保険は必要ですか?
A

人身傷害保険に加入していても、搭乗者傷害保険も加入しておくと安心です。補償対象となる事故であれば、両方の保険金を受け取れます。

搭乗者傷害保険に加入せず人身傷害保険のみに加入している場合、損害額が確定しなければ保険金を受け取れず、支払いが遅れる可能性があります。また、補償は実際の損害額相当分に限られます。

一方で搭乗者傷害保険は、条件を満たせば被害額の確定前でも所定の保険金が支払われます。損害額にかかわらずケガの部位や症状ごとに定められた金額を受け取れるため、補償を充実させることができます。

Q人身傷害保険や搭乗者傷害保険を使っても等級は維持できますか?
A

人身傷害保険事故と搭乗者傷害保険事故は「ノーカウント事故」であり、等級への影響はありません。チューリッヒでは、人身傷害定額払保険事故もノーカウント事故となります。

そのため、等級や翌年度に支払う保険料への影響を気にすることなく補償を受けられます。

※本記事の内容は特段の記載がない限り、チューリッヒの保険商品ではなく、一般的な保険商品の説明です。

※チューリッヒの自動車保険に関する内容について
本記事内で紹介しているチューリッヒの自動車保険に関する内容につきましては、ご契約の保険始期および契約条件によって、ご契約のお客さまに適用されない場合がございます。
必ずお客さまの保険証券、約款、重要事項説明書の記載などをご確認ください。

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