更新日:2024年7月11日
公開日:2020年10月31日
車を持っていない方が他人の車を借りて一時的に運転する場合、万が一の事故に備えて自動車保険に加入しておくことが大切です。
自動車保険のなかには1日自動車保険といって、1日(24時間)単位で加入できる保険があります。一時的に他人の車を運転する場合は、1日自動車保険の加入がおすすめです。
1日自動車保険のメリットやデメリット、ドライバー保険との違い、コンビニで加入できるのかなどご説明します。他人の車を借りて一時的に車を運転するという方は、ご参考にしてください。
※チューリッヒでは1日自動車保険、ドライバー保険の取扱いはありません。
1日自動車保険とは、1日(24時間)単位で加入できる自動車保険です。1日自動車保険は、車を持っていない方が一時的に車を運転するときによく利用されます。
自動車保険には、運転する方の年齢を限定して保険料を抑える特約があります。通常の自動車保険では、特約対象外の方が運転して事故を起こした場合、補償の対象になりません。しかし、この特約対象外の方でも、1日自動車保険に加入すれば他人の車で事故を起こしてしまったときに補償を受けることができます。
1日自動車保険は、家族や友人の車を一時的に借りるときによく利用されます。たとえば、「帰省時に地元の友人と遊びに行く」「親孝行のために両親を温泉旅行に連れて行く」といった場合です。
1日自動車保険に加入することで、車を持っていない方や自動車保険の任意保険に加入していない方でも、運転するときだけ保険に加入できます。
1日自動車保険に加入できる車は、保険会社によって異なります。一般的には、以下の2つの条件を満たす自家用普通乗用車や自家用小型乗用車、自家用軽四輪乗用車が補償の対象です。
1日自動車保険と似た保険に、ドライバー保険があります。ドライバー保険は、他人の車の運転中の事故に備える自動車保険です。
1日自動車保険もドライバー保険も、「運転はするが自分の車を持っていない」という方のための保険です。ここでは、それぞれの保険の違いを説明します。
1日自動車保険 | ドライバー保険 | |
---|---|---|
補償期間 | 1日単位 | 原則として1年間 |
補償対象 |
自家用自動車のみ (レンタカーは対象外) |
自家用自動車 キャンピングカー 二輪自動車 原動機付自転車 上記のレンタカー |
借用自動車の車両復旧費用特約 | 付けられる | 付けられない |
申込方法 | スマホ・パソコン コンビニのマルチコピー機 |
保険会社へ問合わせ |
1日自動車保険は自家用自動車を対象としており、レンタカーは補償の対象外です。一方ドライバー保険は、自家用自動車以外にもキャンピングカーや二輪自動車、レンタカーも補償の対象に含みます。
保険会社によって異なりますが、1日自動車保険は補償内容や料金が異なる約3種類のプランを設けているところが多くあります。ここでは、一般的な補償内容を説明します。
保険の種類 | 補償内容 |
---|---|
対人賠償責任保険 | 借りた車の運転中、事故によって他人を死亡させたりケガをさせたりして法律上の損害賠償責任を負う場合に、相手方1名あたりの保険金額を限度に保険金が支払われる。 |
対物賠償責任保険 | 借りた車の運転中、事故によって車や塀など他人の財物を壊して法律上の損害賠償責任を負う場合に、1事故について保険金額を限度に保険金が支払われる。 |
搭乗者傷害保険 | 借りた車の運転中、事故によって乗車中の方がケガ・死亡したり後遺障害が生じたりした場合に、補償を受けられる方1名あたりの保険金額に基づいて保険金が支払われる。 |
車の復旧費用補償(車両補償) | 借りた車の運転中、事故によって借りた車に損害が生じその損害を修理した場合、または修理せずに代替車を購入した場合に保険金が支払われる。 |
自損事故損害特約 | 借りた車の運転中、自損事故(電柱に衝突、崖から転落など相手方がいない事故)や前方の車に追突してしまった事故などにより、記名被保険者または乗車中の家族がケガ・死亡したり後遺障害が生じたりした場合で、自賠責保険等の請求権が発生しないときに保険金が支払われる。 |
弁護士特約 | 借りた車の運転中の事故による弁護士費用や法律相談費用を補償する。 |
対物超過修理費用特約 | 対物賠償責任保険で補償する事故で、相手方の車の時価額を超える修理費が発生し、補償を受ける方がその差額分を負担する場合、保険金が支払われる。 |
ロードサービス | 事故または故障などにより借りた車が走行不能となり、修理工場等までレッカー搬送を行った場合、レッカー搬送に必要な費用(車両搬送費用)が支払われる。 |
対人賠償責任保険や対物賠償責任保険は、保険会社が用意する基本のプランに付いていることが多くあります。保険会社によっては、上記で説明した特約やサービス以外の補償を用意しているところもあります。
ここでは、1日自動車保険のメリットを4つ説明します。
1日自動車保険は、保険料が低額に設定されていることが多いです。一般的にどのプランであっても対人・対物賠償などの補償があるため、万が一の事故に備えられるでしょう。
1日自動車保険は、当日でも手軽に加入できるプランがあります。運転当日に、スマホやパソコン、コンビニのマルチコピー機から申込みが可能です。突然車を運転することになり、自動車保険の加入を急いでいる方にも安心です。
定期契約を行う一般的な自動車保険は、等級制度によって保険料が変動します。事故を起こさなければ毎年1等級ずつ上がって保険料が割り引かれ、事故を起こした場合は翌年度の契約から等級が下がるしくみです。
一方、定期契約ではない1日自動車保険には等級制度がありません。1日自動車保険の保険料は一律で変動しないのが特長です。
保険会社によっては、プランにかかわらず2回目からの申込みで保険料が割引されるケースもあります。2回目の利用の場合は、前回申し込んだ保険会社が2回目の割引を行っているか確認するとよいでしょう。
1日自動車保険にはデメリットもあります。加入する前にデメリットを理解しておきましょう。
1日自動車保険は、自分や配偶者が所有する車は対象外です。
1日自動車保険は、あくまで親や友人の車など他人の車を運転する方が対象です。本人名義の車で自動車保険の契約をしたい場合は、任意保険への加入を検討しましょう。
1日自動車保険は、一般的に1日単位の補償です。そのため、自動車を運転するたびに加入する必要があり、都度の加入手続きが面倒に感じるかもしれません。
保険会社によっては、連続7日程度までであれば一度の手続きで加入可能です。一度加入期間を過ぎてしまったら再度申込みが必要になる点に注意しましょう。
1日自動車保険の支払方法は、クレジットカードまたは携帯電話料金との合算による支払いが中心です。スマホ申込の場合、プランによっては携帯電話料金との合算のみ対応しているところもあります。
任意保険の場合はクレジットカードやコンビニ払い、銀行振込など複数の支払方法から選択できる保険会社もありますが、1日自動車保険の支払いは支払方法が限られている点に注意しましょう。
1日自動車保険は、1年満期の自動車保険(任意保険)に比べると付帯できる特約が少ないというデメリットがあります。万が一のときに受けられる補償は、1年満期の自動車保険と比べると手厚さに欠ける点を理解しておきましょう。
1日自動車保険は、比較的簡単な方法かつ短時間で契約できます。保険料の支払方法は各保険会社により異なるため、契約の際は事前に確認しておきましょう。
ここでは、一般的な申込方法を説明します。
スマホやパソコンから申し込む場合の手続きの一例は、以下の通りです。
事前登録は、初めて自動車保険に申し込む場合のみ行います。
コンビニのマルチコピー機から申し込む場合の手続きの一例は、以下の通りです。
コンビニでの申込みは、24時間365日いつでも可能です。ただし、コンビニによってはスマホでの事前申込みが必要となる場合があります。また、マルチコピー機での直接申込みができるコンビニでも、事前に申し込んでおいた方がスムーズです。
1日自動車保険に加入する際は、以下が必要になります。
ナンバープレートなど運転する車の情報は、事前に確認しておくと申込みがスムーズです。
1日自動車保険は、車に乗る日に加入可能です。
ただし、保険会社やプランによっては当日の契約ができないものもある点に注意しましょう。利用開始日の60日前から申し込める場合もあるため、加入できるタイミングを確認したうえで都合のよいときに手続きを行いましょう。
1日自動車保険を申し込む際は、保険会社とプランを選ぶ必要があります。ただし、料金はどの保険会社でも大きく変わりません。自分が希望する補償内容の有無や、加入のタイミングなどを基準に選ぶと決めやすいでしょう。
ここでは、1日自動車保険を選ぶ際の基準となるポイントを説明します。
1日自動車保険では、基本補償(対人賠償保険・対物賠償保険・搭乗者傷害保険・ロードサービス)はほとんどのプランに付帯されています。保険会社やプランによって差が出やすいのは、以下の特約です。
上記の特約を付帯すると、保険料が高くなる可能性があります。必要な補償と保険料のバランスを見て特約を選びましょう。
1日自動車保険を選ぶときは、自己負担金(免責金額)が少額のプランを選ぶのがおすすめです。自己負担金は、事故が起きた際の損害額のうち自分が負担する金額のことです。
1日自動車保険は、プランによって自己負担金の有無や金額が異なります。自己負担金がないもの、もしくは少額のプランを選んだほうが、事故にあったときの自己負担が少なくなります。
自己負担金がないプランや少額のプランは、自己負担金が多いプランに比べて保険料が少し高くなりますが、「事故時に負担するお金を少なくしたい」という方は免責なしのプランに入っておくと安心です。
1日自動車保険を選ぶ際は、ロードサービスで24時間365日対応してくれるものを選ぶのがおすすめです。ロードサービスとは、事故や故障などにより車が走行不能となった場合に車を搬送したり、搬送に必要な費用を支払ってくれたりするサービスです。
事故時のレッカーは多くの保険やプランで対応可能です。しかし、「ガス欠時のガソリン配達」「バッテリー上がりの対応」「タイヤのパンク」といった、事故以外のトラブルや故障の対応可否は保険会社によって異なります。
チューリッヒの場合、1日自動車保険はありませんが他車運転危険補償特約(自動付帯)があります。
他車運転危険補償特約は、他人の車を運転中に事故を起こしたときに、事故相手の方の治療費(対人賠償)や、電柱の修理代(対物賠償)などを補償する特約です。チューリッヒの場合は自動車保険に自動で付帯されています。
他車運転危険補償特約は、記名被保険者だけでなく配偶者、同居の家族、別居している未婚の子どもが運転中の事故も補償の対象となります。もし家族が自動車保険に加入しており、さらにこの特約が付いていれば1日自動車保険に加入する必要はないため、事前に確認しておくとよいでしょう。
1日自動車保険は自動車保険に自動で付帯されている他社運転危険補償特約と補償が重複する場合があります。1日自動車保険に加入する際は、事前に補償の対象となる自動車と補償内容を充分確認してください。
資格:CFP
東証一部上場企業で10年間サラリーマンとして勤めるなか、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
以下のものを用意し、スマホ・パソコン、またはコンビニのマルチコピー機で申込みをしてください。
プランによって異なりますが、一般的に1日単位の補償です。保険会社によっては、補償期間として連続7日程度までであれば一度の手続きで加入可能です。
事故を起こして破損した車両の修理費・相手や同乗者がケガをした場合の治療費などがすべて自己負担となります。たとえば、自動車保険未加入の状態で友人の車を運転して事故を起こしたら、友人の車を修理したり買い替えたりするための費用を全額負担しなければなりません。
※本記事の内容は特段の記載がない限り、チューリッヒの保険商品ではなく、一般的な保険商品の説明です。
※チューリッヒの自動車保険に関する内容について
本記事内で紹介しているチューリッヒの自動車保険に関する内容につきましては、ご契約の保険始期および契約条件によって、ご契約のお客さまに適用されない場合がございます。
必ずお客さまの保険証券、約款、重要事項説明書の記載などをご確認ください。
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