更新日:2025年5月12日
公開日:2017年9月5日
他車運転特約とは、他人の車を運転していて事故を起こした場合に、自分が加入している自動車保険で損害を補償できる特約です。
他車運転特約が付帯していれば、万が一他人の車を運転中に事故を起こしてしまったとしても、自分の自動車保険で補償を受けられます。
特に友人など、他人の車を運転する機会が多い方は、自分の自動車保険に他車運転特約が付帯しているかを確認しておきましょう。
他車運転特約とは、他人の車を運転していて事故を起こした場合に、自分が加入している自動車保険で損害をカバーできる補償のことです。
自分が加入している自動車保険に他車運転特約が付帯していれば、万が一契約車両以外の車を運転中に事故を起こしてしまっても、自分の保険で補償を受けることが可能です。
友人の車を運転中に事故を起こした場合に友人の保険を使うと、友人の自動車保険の等級が下がり、翌年度の保険料が上がってしまいます。しかし、他車運転特約が付帯している自分の自動車保険で損害をカバーできれば、友人に迷惑をかけずに済みます。
多くの自動車保険には、他車運転特約が自動的に付帯されており、特別に付け加える必要はありません。チューリッヒの自動車保険では「他車運転危険補償特約(人傷型)」が自動付帯しています。なお、バイクには「他車運転危険補償特約(自損型)」が付帯される場合があります。
チューリッヒの他車運転特約で補償される運転者の範囲は、以下のとおりです。
ただし、運転者限定特約や年齢条件を設定している場合、契約内容にあてはまらない人が運転していた際は補償されない点に注意が必要です。
たとえば、20歳の次男が友人の車を運転中に交通事故を起こしてしまったとします。この場合に契約中の自動車保険で運転者限定特約の補償範囲を「本人・配偶者限定」に設定していたり、運転者年齢条件を21歳以上に限定していたりすると、補償を受けられない場合があります。
チューリッヒの他車運転危険補償特約の対象となる車種は「自家用8車種」のみです。
自家用8車種とは、用途車種が以下に該当するものをいいます。
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レンタカーや、車検時に借りた代車の運転時に事故を起こした場合も「自家用8車種」に該当していれば他車運転特約の補償対象です。
レンタカーの運転中に事故が発生した場合は、まずはレンタカー会社の自動車保険が優先的に適用されます。もし、レンタカー会社の保険だけでは損害をカバーしきれない場合でも、自分の保険の他車運転特約を使えば、補償限度額を超えた分をカバーできます。
チューリッヒの他車運転危険補償特約では、契約内容のうち、損害に合った保険から補償されます。
たとえば、他車運転時に交通事故を起こしたことによって他人を死亡させたりケガをさせたりした場合は、対人賠償保険から補償されます。受け取れる保険金の上限金額や補償の範囲は、対人賠償保険の契約と同じで、対人賠償保険の保険金額を無制限と設定している場合は、他車運転時も無制限で補償されます。
もし車両保険を契約していない場合、他車運転時の交通事故で車両が故障しても補償を受けられません。
他車運転特約(他車運転危険補償特約)では、主に以下のケースで補償されます。
友人の車を運転中に歩行者にケガをさせてしまった場合は、対人賠償保険で相手の治療費などをカバーできます。
友人の車を運転中にガードレールを損傷させた場合は、対物賠償保険の範囲内で修理費用をカバーできます。
以下のように、条件によっては他車運転特約の補償対象とならないケースもあります。
他車運転特約は、あくまで一時的に借りた他人の車に対する補償です。記名被保険者や配偶者、同居の親族の車は「他人の車」ではないため、他車運転特約の補償対象にはなりません。
勤務先が所有する車を業務目的で運転しているときに事故を起こした場合も、補償を受けられません。業務中に会社の車を運転していて事故を起こした場合は、原則として会社が契約している自動車保険が適用されます。
所有者の承諾を得ずに無断で車を運転して事故が発生した場合の損害も、補償されません。他人の車を運転するときは、必ず所有者の許可を得てから運転するようにしましょう。
他車運転特約は「運転中」の事故をカバーするものであり、駐車中や停車中は「運転中」に該当しません。そのため、駐車場での当て逃げや、路上に停車中に後ろから追突されるような事故は補償されません。
自動車保険を使って補償を受けると、等級が下がり、翌年度の保険料が高くなります。他人の車を運転中に事故を起こして他車運転特約によって補償を受けた場合も、自分の車での事故と同じように等級に影響します。
たとえば、友人の車を運転中に事故を起こして対人賠償保険や対物賠償保険、車両保険を利用した場合、翌年度の等級が3等級下がって保険料が高くなり、事故あり係数は3年加算されます。
他車運転特約を理解するうえで、以下の点に注意しておくことが大切です。
自動車保険で運転者を限定している場合に、限定された運転者以外が運転中の事故は補償されない点は、他車運転特約においても同じです。
たとえば、運転者の範囲を「本人・配偶者限定」としている場合、同居の家族や別居の未婚の子が他人の車を運転中に事故を起こしても、他車運転特約による補償は受けられません。
運転者の年齢を限定している場合も、家族の年齢によっては補償を受けられない場合があるので注意しましょう。
他車運転特約の補償内容や保険金の上限は、自動車保険の契約内容と同じです。
たとえば、対人賠償保険で受け取れる保険金額を「2,000万円まで」と契約していた場合、他車運転中の事故で他人を死傷させてしまったときに受け取れる保険金額も2,000万円までです。仮に賠償金額が2億円、3億円などと高額になった場合、保険金額だけではカバーできません。
他車運転時の車両保険の補償範囲や免責金額も、契約内容と同じです。
たとえば、「限定カバー型」の車両保険を契約している場合、他車運転中の事故が補償対象外の事故であれば補償されません。
契約している自動車保険に他車運転特約が付帯されているかどうかは、保険証券で確認しましょう。保険会社の約款やウェブサイトなどで確認するとよいでしょう。
チューリッヒの自動車保険も「他車運転危険補償特約」を基本補償とし、自動付帯しています。
ただし、運転者の範囲を限定している場合は補償範囲が限定されるなどの注意点があります。特に家族が他人の車を運転する機会がある場合は、保険証券やマイページなどで補償範囲をあらためて確認しておくとよいでしょう。
他車運転危険特約は原則として自動でセットされていますが、念のため付いているか必ず確認をしてください。また自身が加入している補償内容が適切な内容でないと、他車運転危険特約の補償の対象外になってしまう場合があるため注意が必要です。
資格:CFP
東証一部上場企業で10年間サラリーマンとして勤めるなか、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
チューリッヒの他車運転危険補償特約で補償される範囲は、自動車保険のご契約内容と同じです。
運転者限定特約で「運転者本人・配偶者限定」「運転者家族限定」などにしたり、運転者年齢条件を限定したりしている場合は、他車運転特約の補償対象者も同様に限定されます。
チューリッヒの他車運転危険補償特約では、別居の未婚の子も補償の対象です。
たとえば、別居の未婚の子が友人の車を運転中に事故を起こした際、親の自動車保険の他車運転特約で補償を受けられます。
ただし、運転者の範囲を「運転者本人・配偶者限定」にしている場合は、別居の未婚の子は補償されません。
保険会社によっては他車運転特約が付帯していない場合があります。公式ウェブサイトなどで自動付帯かどうかを確認してみましょう。
なお、多くの自動車保険では他車運転特約は自動付帯となっています。チューリッヒの自動車保険も他車運転危険補償特約が自動付帯のため、別途ご契約いただかずに補償を受けられます。
※本記事の内容は特段の記載がない限り、チューリッヒの保険商品ではなく、一般的な保険商品の説明です。
※チューリッヒの自動車保険に関する内容について
本記事内で紹介しているチューリッヒの自動車保険に関する内容につきましては、ご契約の保険始期および契約条件によって、ご契約のお客さまに適用されない場合がございます。
必ずお客さまの保険証券、約款、重要事項説明書の記載などをご確認ください。
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