保険会社では、自動車の走行距離や過去の事故や違反の有無などを「リスク項目」として設定し、契約者の属性に応じた保険料を算出しています。これを「リスク細分型自動車保険」といい、契約者の保険契約における不公平がなくなるようにしているのです。
本記事では自動車保険のリスク項目のひとつ、「使用目的」ついて、解説していきます。
自動車をどのような目的で使用するのかというのは保険料を決定する大きな要素です。それは自動車の使用の仕方で、走行距離が変わり、それに伴って事故に遭うリスクも変化するからです。
リスク項目 | 高 | 低 |
---|---|---|
年齢 | 10-20代、 60代以上 |
30-50代 |
居住地域 | 都市部 | 地方 |
運転歴※ | ←1等級20等級→ | |
運転者の範囲 | 限定しない場合 | 本人・配偶者に限定 |
年間走行距離 | 多い | 少ない |
使用目的 | 業務通勤・通学日常・レジャー | |
免許証の色 | ブルー | ゴールド |
車種 | 損害保険料率算出機構が決めた「料率クラス」による | |
安全性能(衝突被害軽減ブレーキ) | 装着なし | 装着あり |
これらのリスク要因のどれを採用するかは保険会社によって異なりますが、それぞれの項目のリスクが高い場合に、保険料が高く算出される傾向があります。
このように各項目で考えられるリスクを考慮して、保険料の算出を行うのが「リスク細分型自動車保険」です。
リスク細分型自動車保険の料率に影響するリスク項目のひとつに、自動車の「使用目的」があげられます。
使用目的は「日常・レジャー」「通勤・通学」「業務」の3種類となっており、保険の契約時には、契約者が自動車をどのような目的で使用するのかを告知する必要があります。
自動車の保険料は、「使用目的」によっても変動があるため、保険会社には正しい情報を伝えることが必要です。これは、使用目的によっては、走行距離や運転頻度が変わり、事故にあうリスクが変動するためです。
それぞれの使用目的と、目安となる年間走行距離は以下の通りです。
分類 | 使用目的 | 概要 | リスク |
---|---|---|---|
家庭用 | 日常・ レジャー |
日常生活において使用する (年間走行距離 3,000km超〜10,000km以下) |
低 |
通勤・通学 | 年間に平均して月15日以上通勤・通学に使用 (年間走行距離 10,000km超〜15,000km以下) |
中 | |
業務用 | 業務 | 年間に平均して月15日以上業務に使用 (年間走行距離 10,000km超) |
高 |
次に、使用目的について細かく見ていきましょう。
チューリッヒの場合、使用目的は「日常・レジャー」「通勤・通学」「業務」の3つに分類しています。自分がどの使用目的に該当するのかわからない、といった場合は、使用目的の定義を確認することが必要です。
「通勤・通学」や「業務」に車を使用しない場合は、使用目的を「日常・レジャー」で申告することになります。たとえば、日常生活の買い物や、旅行などのレジャー目的などにしか車を利用しない場合が該当します。
「業務」や「通勤・通学」に比べて、運転時間や走行距離が少なくなるため、保険料は最も安くなります。
年間に平均して月15日以上通勤・通学に使用。日常・レジャー使用も含みます。
車で会社や学校に通っている場合は、こちらの使用目的が該当します。「日常・レジャー」と比べると保険料は割高になりますが、「業務」と比べると割安になります。
また、会社や学校の送り迎えに車を利用する場合、年間を平均して月15日以上の利用の場合には、使用目的は「通勤・通学」となります。自宅から最寄り駅など、通勤・通学途中の駅までの送迎に関しては、チューリッヒの場合は通勤先・通学先など目的地までの使用でなければ、「通勤・通学」にはなりません。
また学校とは学校教育法に定められた学校が対象のため、保育園への送迎は「日常・レジャー」になります。
なお、パートやアルバイトに行くために車を使用する場合も「通勤・通学」に該当します。
年間に平均して月15日以上業務に使用。日常・レジャー、通勤使用も含みます。
保険料は、3つのなかでは一番高くなる傾向があります。理由としては、業務で車を使用する場合は、他の2つと比べると運転時間や走行距離が長くなる可能性があり、事故にあう危険性も増すからです。
このように使用目的はご説明してきた「日常・レジャー」「通勤・通学」「業務」の順で補償範囲が広くなっています。
なお、チューリッヒでは、使用目的や年間走行距離について、目安を定めています。詳しくはこちらよりご確認ください。
たとえば、ふだん業務や通勤などで車を使うことがなく、「日常・レジャー」を使用目的として車に乗っていた方が、たまたま「通勤」のために車を使用したときに事故にあってしまうケースも考えられます。
この場合には、使用目的の目安となる「年間を通じて月15日以上通勤・通学に使用していたかどうか」が、補償を受けられるかどうかの判断基準となります。
ご契約の車を、業務や通勤・通学に年間を通じて月15日以上使用していなければ、たとえ契約内容が「日常・レジャー」であったとしても補償されます。
申告した使用目的である「日常・レジャー」でしか補償されないというわけではなく、他の目的で使用する場合でも「判断基準となる月に15日未満」という条件を満たしていれば、補償の対象になるため、自分が車をどのように使うのかを判断して選択するといいでしょう。
前述したとおり、使用目的は「日常・レジャー」「通勤・通学」「業務」の順で補償範囲が広くなっています。たとえば、「業務」を指定しておけば「通勤・通学」「日常・レジャー」で車を使用しているときの事故も補償範囲となります。
ただし保険料は割高になってしまうため、あくまでも適切な使用目的を選択することが大切です。
また、使用目的の選択を誤ったまま放置していると、いざ事故を起こしたときに保険金が支払われない可能性があるので、速やかに使用目的の変更手続きを行う必要があります。
なお、切り替え後の使用目的によっては、保険料の返還もしくは支払いが発生することもあります。変更手続きの際には、こちらの金額も確認しておくようにしましょう。
それでは、使用目的が変わった場合はどうすればいいでしょうか。
自動車保険は、契約期間中でも契約内容を変更することができます。もし、使用目的が途中で変更になった場合は、すぐに保険会社に連絡して、変更手続きをしましょう。
たとえば、自営業で車の使用目的を「業務」としていたが、転職して車を業務で使用しなくなった場合などは、「日常・レジャー」に変更することができます。
車の使用目的は、保険加入時に指定しますが、ライフスタイルの変化で使用目的が変わることもあると思います。そのときは、契約内容をそのままにしてしまうと、保険料が割高になったり、いざというときに補償が受けられなかったりする場合があります。
チューリッヒでは、使用目的の変更に関しては、インターネットとお電話でのお手続きを受け付けています。
インターネットでは、24時間いつでも変更ができますので、お手元に必要資料をご用意のうえお手続きください。
詳しくはこちらから。
今回の記事では、自動車保険の使用目的「日常・レジャー」「通勤・通学」「業務」の違い、選び方についてご紹介しました。
「使用目的」は契約時だけでなく、ライフスタイルの変化などによって契約途中でも、よく変わる要素です。契約時はもちろん、現状に合った使用目的の自動車保険の契約状態にしておくことが、万が一の事故の際にとても大事になります。
「使用目的」がどれにあてはまるかわからないなど、気になることがある場合は保険会社に問合わせましょう。
最後に、車を所有されている方は、チューリッヒの自動車保険をご検討ください。
万が一の車の事故・故障・トラブルに備えておくと安心です。
※本記事の内容は特段の記載がない限り、チューリッヒの保険商品ではなく、一般的な保険商品の説明です。
※チューリッヒの自動車保険に関する内容について
本記事内で紹介しているチューリッヒの自動車保険に関する内容につきましては、ご契約の保険始期および契約条件によって、ご契約のお客様に適用されない場合がございます。
必ずお客様の保険証券、約款、重要事項説明書の記載などをご確認ください。
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