運転免許証の更新区分である「優良運転者」というカテゴリをご存じでしょうか?「優良運転者」よりも「ゴールド免許」のほうが聞いたことがあるかもしれません。
「ゴールド免許」が交付される「優良運転者」と優良運転者が受けられる免許有効期間や運転者講習、自動車保険のメリットについてご説明します。
優良運転者とは運転免許証の区分の1つです。
70歳未満で、継続している免許の期間が5年以上、かつ違反やケガのある事故を起こしていない方が対象になります。そして優良運転者にはゴールド免許が交付されます。
①継続して免許を受けている期間が5年以上あること
継続して免許を受けているとは、免許を受けてからの継続した期間をいい、通算の経過年数ではありません。
たとえば、免許の有効期限が過ぎてしまい、期限切れの手続きを行なって免許を再取得した場合は、再取得後の経過年数だけをカウントします。
②誕生日の40日前の日からさかのぼって5年間、無事故無違反であること
ちなみに、ゴールド免許の判定に影響する「事故」とは、人身事故に限定されます。
人的被害のない物損事故自体の場合は、違反点数がないことから判定には影響しません。
③危険運転致死傷罪、重大違反のそそのかし行為や道路外致死傷行為などを犯していないこと
継続して免許を受けている期間が5年以上、かつ3点以下の軽微な違反が1回のみの方が対象です。
帯の色は青、有効期間は通常5年です。
違反が複数回あるか、またはケガのある事故を起こしてしまった方が対象です。
帯の色は青、有効期間は3年です。
継続して免許を受けている期間が5年未満で、かつ違反や事故の有無が違反運転者講習の区分に該当しない方が対象です。
免許証の帯の色は青、有効期間は3年です。
初めて運転免許を受ける方。帯の色は緑、有効期間は3年です。
警察庁の運転免許統計に、運転免許更新時講習に占める「優良運転者」数が記載されています。
2023年の優良運転者講習を受講した方は8,938,904人です。
更新時講習の受講者の63%が有料運転者、つまりゴールド免許保有者とわかります。
初回更新者講習 | 違反運転者講習 | 一般運転者講習 | 優良運転者講習 | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|
2023年 | 1,121,263 | 1,665,503 | 2,478,099 | 8,938,904 | 14,203,769 |
優良運転者は運転免許の更新手数料が安いという経済的メリットだけでなく、運転免許証の有効期間が長いこと、講習時間が短い、手続き場所の選択肢が多いなど、時間的メリットも受けることができます。
講習所要時間 | 更新手数料 | 講習手数料 | 手数料合計 | |
---|---|---|---|---|
優良運転者 | 30分 | 2,500円 | 500円 | 3,000円 |
一般運転者 | 1時間 | 2,500円 | 800円 | 3,300円 |
違反運転者 | 2時間 | 2,500円 | 1,350円 | 3,850円 |
初回更新者 | 2時間 | 2,500円 | 1,350円 | 3,850円 |
70歳以下の優良運転者、一般運転者は5年
違反運転者講習、初回更新者は3年
東京都の場合、指定警察署で更新手続きが可能なのは「優良運転者」のみです。
生活圏の広がりで、住所地を管轄する公安委員会で免許の更新申請をするよりも勤務先など他の公安委員会へ申請したほうが便利な方がいます。
経由地申請とは、住所地以外の都道府県公安委員会で免許証が更新できる制度です。
経由地申請ができるのは優良運転者に限られています。
ただし、優良運転者でも以下の場合は申請できません。
自動車保険の保険料は、保険契約者の過去の無事故年数や事故件数などに応じて、事故リスクが高い場合は保険料が高く、リスクが低い場合は保険料を安くするように設計されています。
無事故・無違反を重ね、過去5年間に違反やケガのある事故を起こしていない優良運転者は、「事故リスクが低い」ドライバーです。
そのためゴールド免許を保持している優良運転者には、ゴールド免許割引を適用している保険会社もあります。
チューリッヒの場合、ご契約締結時における記名被保険者の免許の色により保険料が異なります。
グリーン、ブルー、ゴールドの3つの区分を設けており、安全運転者となるゴールド免許の方の保険料が最も安くなります。
なお、契約中にゴールド免許になった場合でもご契約締結時の記名被保険者の免許証の色が通年適用されます。保険料の変更はありません。
次回継続契約の際にゴールド免許の保険料が適用されます。
ゴールド免許の割引率は各保険会社によっても異なりますので、正確な保険料が知りたい場合は見積りをとりましょう。
優良運転者であるための条件は継続して免許を5年以上保有し、違反やケガのある事故を起こしていないことです。
従って誕生日の41日前からさかのぼり、5年間の間に違反やケガのある事故を起こした場合、一般運転者もしくは違反運転者となり、免許の色はブルーになります。
交通事故によって、相手をケガさせてしまった場合には、行政処分(点数・反則金)、刑事処分(懲役・罰金)が科せられますので、人身事故を起こせば、次回更新時にはゴールド免許ではなくなります。
物損事故(自損事故)の場合は行政処分に該当せず、違反点数の加算がされないため、ゴールド免許を持っている方が「物損事故」を起こしても、ゴールド免許には影響しません。
しかし、物損事故であっても道路交通法第72条の緊急措置義務や警察への報告義務を怠れば、当て逃げとなります。
当て逃げと判断されれば、安全運転義務違反(2点)と危険防止措置義務違反(5点)と合計7点の違反点数の加算で30日間の免停処分
道路交通法第117条の5第1項により1年以下の懲役又は10万円以下の罰金
となり、単なる物損事故に該当せず、次回更新時にゴールド免許ではなくなります。
ゴールド免許になる条件は、過去5年間無事故無違反であることです。
たとえば高速道路で、シートベルトをしておらず、座席ベルト装着義務違反(1点)などの軽微な違反が1回でもあればゴールド免許は更新されません。
優良運転者と優良運転者のメリットについてご説明してきました。
優良運転者になると、ゴールド免許が交付され、免許更新時の講習時間と手数料、任意保険のゴールド免許割引などさまざまメリットがありました。
免許制度のうえでも、自動車保険においても優遇の多いゴールド免許。
交通ルールを守り、無事故無違反を心がけ、優良運転者を目指しましょう。
※記載の情報は、2024年9月時点の内容です。
インターネットから申し込むと、
初年度最大21,000円割引
DD200427-1