更新日:2024年9月11日
公開日:2018年8月16日
自動車保険の契約を行うとき、「走行距離」の申告が必要な場合があります。 通販型(ダイレクト型)と呼ばれる自動車保険では、「年間走行距離」に応じて支払う保険料が変わります。
走行距離と保険料の関係、走行距離区分、申告した走行距離を超えたら(オーバーしたら)どうなるのか、超えても保険料には関係ないのかなど、ご説明します。
先に説明したとおり、自動車保険の年間走行距離は、保険料を決定する要素の1つです。車の使い方によって年間走行距離が変わり、それに応じて補償内容や保険料も変わります。
走行距離に応じて保険料を算出する自動車保険の考え方についてご説明します。
走行距離が短いという方は、走行距離が長い方に比べて、車を運転している時間が短いので、事故にあうリスクが低くなると考えられます。逆に走行距離が長い方ほど車を運転している時間が長いので、事故リスクが高いと判断されるわけです。
そのため、走行距離に応じて保険料が変わる自動車保険を契約する際には走行距離が非常に重要な要素となります。
年間走行距離は各保険会社が決定しています。ほとんどの保険会社は、以下2つのいずれかの方法で年間走行距離を決定しています。
ダイレクト型自動車保険の多くは、過去1年間の実際の走行距離に基づいて年間走行距離を設定しています。
初年度については、保険会社の基準で走行距離と保険料を設定しますが、その翌年からは「オドメーター(積算走行距離計)」の数値を入力します。自分の過去1年の走行距離がそのままその年の年間走行距離に反映されます。
「普段、どのくらいの頻度でどの程度の距離を走行しているか?」といった「保険会社からの質問に頻度や距離を答える形で、それをもとに「年間予定走行距離」を決定します。
また年間予定走行距離は、あくまでも想定の値となるため、事故の際に実際の距離を「オドメーター」の走行距離で確認することがあります。
総走行距離を表すためのメーターです。
車が完成したときから走行した距離を計測し続け、基本的に表示された数値を変えることはできません。
もちろん、状況が変わり自動車の利用頻度や走行距離が変わる可能性もあります。その際には保険会社に連絡し、契約内容の見直しを行います。これによって保険料が変更となることもありますので、ご留意ください。
チューリッヒの場合、年間予定走行距離は「〜3,000km以下」「3,000km超〜5,000km以下」「5,000km超〜10,000km以下」「10,000km超〜15,000km以下」「15,000km超〜」の5区分から選ぶようになっています。
保険会社は走行距離ごとに一定の区分を設けて保険料の設定をしていることが多いですが、その区分は保険会社によって異なります。
日常・レジャー | 通勤・通学 | 業務 | |
---|---|---|---|
〜3,000km以下 | あまり使用しない | ― | ― |
3,000km超〜5,000km以下 | 月に300km程度 (東京〜名古屋の片道距離が目安) |
― | ― |
5,000km超〜10,000km以下 | 月に700km程度 (東京〜名古屋の往復距離が目安) |
片道15km程度の毎日の通勤 | ― |
10,000km超〜15,000km以下 | ― | 毎日の通勤と休日の買い物 レジャーなどに使用する |
毎日の業務で使用する |
15,000km超〜 | ― | 毎日の通勤以外に休日には ロングドライブをすることもある | 毎日の業務で、長距離使用する |
上記はあくまでも目安として考え、実際の使用状況に従って設定します。
なお、使用目的と年間予定走行距離が途中で変更になる場合は契約内容の変更手続きを行ってください。
連絡がないまま事故にあった場合、保険金の支払いが遅れるなどの影響が生じることがあるので注意しましょう。
車の年間走行距離はライフスタイルの変化などによって、実際の走行距離が保険契約時に設定した走行距離とかけはなれてしまうこともあります。
そのようなときにはどうすればよいでしょうか?
前年度の走行距離を基準として保険料を算出しているため、契約年の保険料は変わりません。契約内容の変更手続きも不要ですし、追加の保険料を支払う必要はありません。
また申告した走行距離を超えて事故を起こしてしまった場合でも、走行距離に関係なく補償が受けられます。
しかし、更新継続の際には過去1年間の実際の走行距離が基準となるため、翌年度の保険料は、前年の実際の走行距離に応じて計算されます。
契約時に設定した走行距離を超えてしまった場合、原則として保険会社に連絡を入れ、年間走行距離を変更する手続きする必要があります。
走行距離を超えてしまったからといって、ただちに補償がされなくなるということはありません。
チューリッヒでは保険契約期間中にも年間予定走行距離をインターネットでも変更手続きできます。ご契約する時点では「目安」とし、実態に走行してから、実情に近い走行距離を選択し直すことが可能です。
年間予定走行距離の変更に伴って、追加の保険料が発生することもありますのでご留意ください。
申告よりも走行距離が少なかった場合は、割高な保険料を支払ったことにはなるのですが、多くの保険会社では保険料の返還などはありません。
更新の際には走行距離を見直し、実情に近い走行距離で契約するようにしましょう。
ただし、契約期間の途中で車の使用頻度が少なくなり、明らかに申告よりも走行距離が少なくなるような場合は、契約内容の変更も行えますので、保険会社に連絡を入れるようにしましょう。
走行距離が少ない場合、事故にあう危険性も少ないと判断され、保険料も安くなります。
しかし、保険料を安くしたいからという理由で、虚偽の申告をすると告知義務違反として、事故の際に補償が受けられない場合があります。
申告した走行距離と実際の距離に、あまりにも大きな差がある場合には、虚偽の申告をしたとみなされ、保険金が支払われないだけではなく、契約が解除されることもあるので注意しましょう。
契約時には実態に近い走行距離を申告し、車の使用方法が大きく変わったような場合は保険会社に連絡し、万が一事故にあったときには確実に補償が受けられるようにしておくことが大切です。
走行距離によって保険料が変わるタイプの自動車保険の場合、年間の走行距離が長いほど保険料は高く、年間の走行距離が短いほど保険料は安くなります。
そのため、年間予定走行距離を自己申告する自動車保険の場合には、実際の走行距離と大きく異ならないように注意する必要があります。
実態と大きな違いがある場合には、追加の保険料の支払いを求められたり、場合によっては保険金が支払われなかったりといったケースも考えられますので、ご自身の自動車の使用状況をよく考えて申告してください。
車の使用状況に合った保険契約をする、ライフスタイルの変化で状況が変わったら、自動車保険の走行距離の契約内容を見直すということが、保険との正しい付き合い方です。不明点は保険会社に相談し、ライフスタイルに合った保険選びをしましょう。
年間走行距離の区分は3,5,8区分など、保険会社によって異なります。細かな区分で無駄のない自動車保険を提供するというのがリスク細分型自動車保険の最近の傾向です。契約していた走行距離に満たない場合、継続契約の保険料が割引になるなどの商品もあります。
※記載の情報は、2024年9月11日時点の内容です。
ファイナンシャル・プランナーで一児の母。大手損害保険会社を経て2010年に独立開業。
個別相談や執筆、セミナー講師として活躍中。企業研修や女性向けに賢いお金との付き合い方を伝えている。
K'sプランニング代表/一般社団法人あんしんLifeコミュニティ 代表理事
CFP®、一級ファイナンシャル・プランニング技能士
保険会社によっても異なりますが、契約時に申告した予想走行距離を超えた場合は、追加の保険料が発生することがあります。
年間走行距離の申告は、あくまで予想値であるため、申告した走行距離と実際の距離が極端に違っていなければ、すぐに告知義務違反に問われることはありません。また、即座に補償がなくなるというわけではありません。
※本記事の内容は特段の記載がない限り、チューリッヒの保険商品ではなく、一般的な保険商品の説明です。
※チューリッヒの自動車保険に関する内容について
本記事内で紹介しているチューリッヒの自動車保険に関する内容につきましては、ご契約の保険始期および契約条件によって、ご契約のお客さまに適用されない場合がございます。
必ずお客さまの保険証券、約款、重要事項説明書の記載などをご確認ください。
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