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自賠責保険と車検の関係。車検切れ時の加入方法

更新日:2022年7月4日

公開日:2020年7月10日

自賠責保険の期間は車検の有効期限から少しずれて、長めに設定されているのが一般的です。

これは有効期限が同日でも、自賠責保険と車検の有効時間が違うため、「自賠責保険がない」という未加入状態を避けるためです。

自賠責保険のしくみや、名義が違う場合の対処法、更新時の注意点、車検と自賠責保険の関係などをご説明します。

ポイント

  • 自賠責保険は車の所有者(使用者)に加入が義務付けられた強制保険です。
  • 自賠責保険切れの状態で車検を受けることはできません。
  • 保険期間は通常、車検期間に対してずれて設定されます。
  • 自賠責保険の更新手続きは、損保会社や自動車販売店で行うことができます。
  • 自賠責保険証がない場合は、速やかに再発行手続きを取りましょう。

自賠責保険とは?

自動車損害賠償保障法第5条に基づき、自動車(軽自動車・オートバイ・原付含む)の所有者(使用者)が必ず入らなければならない保険、それが「自賠責保険」です。

自賠責保険に未加入のまま公道で運転をすると、自動車損害賠償保障法第5条の違反となり、同法第86条の3の1号の処罰の対象となり、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。

それと同時に道路交通法違反により、反則点数6点が付され免許停止処分となります。

また、自賠責保険の証明書を所持していなかっただけでも30万円以下の罰金(自動車損害賠償保障法第88条)が科せられます。
加入するのはもちろん、証明書を車のグローブボックスに入れておくなどし、運転中は常に携帯するようにしましょう。

自賠責保険は、基本的な対人賠償を確保することを目的としています。
万が一被害者が救済されないことがないよう、被害者救済のための必要最小限の補償内容となっているのです。
そのため、必ず自賠責保険に加入する必要があります。

ただし自賠責保険は、補償範囲が限られている点に注意してください。
補償の範囲は被害者の身体の損害のみであり、被害者の物損の補償には対応しておらず、また加害者の身体・物損に対する補償は一切ありません。

また支払い限度額もあります。その補いきれない補償は別途自己負担するか、自動車保険(任意保険)などでカバーする必要があります。

自賠責保険とは。強制保険・自賠責保険料について 自賠責保険(強制保険)

車検時には自賠責保険が有効であることが必須

自動車を所有すると、新車登録から3年後に最初の車検を受け、以後2年ごとに車検を受ける必要があります。

ディーラーや車検専門店(指定整備工場)などで車検をするときに必要な書類

  • 車検証
  • 自動車損害賠償責任保険(共済)証明書
  • 自動車税納税証明書(継続検査用)…省略できる場合がある
  • 使用者の認印

※指定整備工場(民間車検)による指定整備の場合は、保安基準適合証などが必要です。
くわしくは国交省の継続検査の手続きをご確認ください。

車検の際には、自賠責保険の保険期間が車検の有効期間をカバーしていなければ、車検証を交付してもらえません。

つまり、次回の車検までの期間をすべて満たす自賠責保険に加入していなければ、車自体の検査はクリアしていても、車検証は発行されないです。

名義が違う場合は

このように自賠責保険は、車検証の発行にも関わる大切です。中古車を購入したり個人売買や譲渡により車の所有者が変わった場合にも、速やかに名義変更を行いましょう。

販売店での購入であれば、通常はお店のほうで手続きを代行してくれますので、特に心配する必要はありません。

しかし、個人間の譲渡やネットオークション・フリマアプリなどを介した個人間取引では、注意が必要です。
その場合は、ご自身で名義変更を申請しなければなりません。

自賠責保険証明書の記載事項に変更があった場合は、その自賠責保険を取り扱っている保険会社で申請を行います。
その際に必要となる書類は、以下の通りです。

  • 譲渡人・譲受人双方の印が押印されている自賠責保険(共済)承認請求書(保険会社で用意されます)
  • 自賠責保険(共済)証明書
  • 譲渡意思の確認ができる書類
  • 保険契約者(譲渡人)の実印と印鑑証明書
  • 譲渡人本人が手続きされる場合は、本人の確認書類(免許証、保険証など)

車検と自賠責保険の更新がずれている場合は

車を購入したとき、同時に手続きをしたはずなのに、車検の有効期限と自賠責保険の保険期間の日時がずれていて疑問に思うことがあるかもしれません。

一般的に自賠責保険の保険期間は、車検の有効期限よりも長めに設定されています。

これはなんらかの事情により車検が遅れたり、車検切れとなってしまった場合にも、自賠責保険だけは切れないようカバーする(未加入状態を避ける)ための配慮です。

こうした車検と自賠責保険の期間のずれについては、のちほど『自賠責保険の保険期間が37ヵ月、25ヵ月などになっているのはなぜ?』の章で、さらにくわしくご説明します。

車検切れと自賠責保険

車検を更新する際には、次の車検までの有効期間をカバーする自賠責保険の加入が必要だということをご説明しました。では先に車検切れとなってしまった場合はどうすればよいでしょう。

車検切れの車を公道で運転することは、無車検車運行にあたり、道路運送車両法第58条の違反となり、同法第108条の処罰の対象になります。

無車検車運行の罰則と罰金・違反点数

違反点数:6点
罰則と罰金:6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金
行政処分:免許停止
出典:交通違反の点数一覧表
道路運送車両法第58条第108条

そのため車検切れのクルマを動かして、車検を受けに行くというような場合には、仮ナンバー(自動車臨時運行許可申請)を発行するといった手続きが必要となります。

この仮ナンバーの申請には仮ナンバー期間中有効な自賠責保険が必要になります。

モータージャーナリスト 竹岡 圭

車検切れのクルマを動かして車検を受けにいく場合などには、仮ナンバーが必要になりますが、仮ナンバーの申請にも仮ナンバー期間中有効な自賠責保険が必要です。

車検切れの場合の自賠責保険の加入方法

車検も自賠責保険もどちらも有効期間内でなければ、自動車を公道で運行させることができません。

車検切れの車は公道を安全に走行する性能があるかという検査を受けていない、安全性の担保がない危険な車です。

そして自賠責保険に加入していない無保険車は、事故の際には被害者への補償を全額自己負担で行うことになります。
万が一、車検も自賠責保険も期限が切れてしまっている場合は、以下の手順で対応します。

  • 車検申請よりも先に、自賠責保険に再加入する。
  • 仮ナンバーを発行し、車検を申請する。

では、①②のポイントや注意点ついて、さらにくわしく見てみましょう。

自賠責保険を自分で更新するには

自賠責保険は車検の有効期間と重なっている場合が多いので、車検や自賠責保険の有効期間を日頃から確認しておき、早めの加入・更新を心がけましょう。

自賠責保険の更新は、損保会社の営業店や自動車やバイクの販売店などの保険代理店で手続きを行うことができます。

また250cc以下のバイクや原動機付自転車であれば、一部の郵便局やコンビニやインターネットなどでも手続きが可能です。
自賠責保険の更新に必要となる書類は、以下の通りです。

なお自賠責保険の期限切れにともなう再加入の際にも、車検証および自賠責保険証明書が必要です。
このとき提示する自賠責保険証明書は、期限が切れていてもかまいません。

車検のある車種 普通自動車、小型自動車、軽自動車
小型二輪自動車(250cc超)
自動車検査証(車検証)
契約している自賠責保険・共済の証明書
車検のない車種 軽二輪自動車(126〜250cc) 軽自動車届出済証
契約している自賠責保険・共済の証明書
原動機付自転車(125cc以下) 標識交付証明書
契約している自賠責保険・共済の証明書
出典元:政府広報オンライン
2022年4月執筆現在

仮ナンバーを取得するうえでの注意点

これまでご説明してきた通り、車検切れの車で継続検査を受けに行くためには、運輸支局などへの移動のために仮ナンバーの登録が必要となります。

仮ナンバーを受ける際に、忘れてはならない注意点があります。
それは「仮ナンバーでは、申請したルート以外を走行することはできない」という点です。

仮ナンバーは、あくまで車検切れなどのときに、継続検査を受ける運輸支局などまでへの運行を特例的に許可できます。

申請した目的地までの最短経路上の出発地・経由地・目的地、いずれかが含まれる市町村以意外の場所を走行しないよう十分に注意してください。

モータージャーナリスト 竹岡 圭

仮ナンバーは、車検が切れている中古車の登録など、継続検査を受ける際に特例的に運行を許可するものなので、走行ルートの申請が必要になります。

自賠責保険証がない場合は?

自賠責保険証が手元にない、見当たらないという場合は、該当する車を不携帯のまま運転してはいけません。
自賠責保険証の携帯は、義務です。

冒頭でもご説明した通り、不携帯のまま運転すると罰金が科せられてしまいます。

紛失・盗難・破損などにより「自賠責保険証がない」場合は、同じく未加入状態での運転は絶対に行わず、すぐに再発行手続きを取ってください。

この場合、契約している自賠責保険の損保会社に連絡し、再発行を申し出ましょう。
自分が契約している保険会社名は、その車を購入した販売店などに問い合わせればわかります。

個人間取引などで自賠責保険の名義変更をしていなかった場合など、取扱保険会社が不明の場合は少々手間がかかります。

面倒でも思い当たる保険会社をひとつずつあたって、車両登録番号などを伝え、契約の有無を問い合わせてみるしかありません。

なお、自賠責保険を取り扱っている保険会社の一覧とその連絡先は、国土交通省の自賠責保険ポータルサイトで確認することができます。

自賠責保険の保険期間が37ヵ月、25ヵ月などになっているのはなぜ?

自賠責保険の更新時期は、一般的には『車検の有効期間=自賠責保険(共済)の保険期間』です。新車(初回)の場合は登録から3年、初回車検後は2年ごとに自賠責保険を更新することになります。

しかし、実際のところは、この『車検の有効期間』と『自賠責保険(共済)の保険期間』がずれていることが多いようです。なぜでしょうか?

車検と自賠責保険(共済)の期限日が同じでも時間に誤差が生じる

『車検の有効期間=自賠責保険(共済)の保険期間』であっても、順調に車検が通れば何の問題もありません。

しかし、車検の手続きの遅れや、点検・整備に時間がかかるなどのトラブルが起きると、車検前に自賠責保険の保険期間が切れてしまう事態が起こる可能性もあります。

というのも、車検と自賠責保険(共済)の期限日が同じでも、満了時間は違うからです。それぞれの満了時刻は、以下の例ように定められています。

車検の有効期限日の満了時刻:24時
自賠責保険の有効期限日の満了時刻:12時

【例】
たとえば、それぞれの有効期限日が8月8日だった場合、

車検の有効期限日の満了時刻は、8月8日の24時まで
自賠責保険の有効期限日の満了時刻は、8月8日の12時(正午)まで

このように、車検と自賠責保険の満了時刻に12時間の差が生じてしまいます。

この12時間の差によって、車検の点検項目はすべて合格する基準でも、自賠責保険(共済)に未加入の時間(自賠責保険が切れている)が生じているために車検を通せないという問題が発生することがあるのです。

車検と自賠責の有効期限の関係

モータージャーナリスト 竹岡 圭

車検は、有効期限日の24時が満了時刻です。自賠責保険は有効期限日12時(正午)が満了時刻となるため、同日でも期限切れがないように注意が必要です。

自賠責保険(共済)の契約単位は月単位

車検証の交付を受けるには、車検有効期間をカバーする自賠責保険の加入が絶対であり、車検が切れたままでは公道で走ることもできません。

そのような事態を回避するためにも、保険期間1日でも余分に設定できればいいのですが、車の自賠責保険の加入は月単位。そのため車検の期間よりも1ヵ月多めに契約することが多いようです。

自賠責保険の失効を防ぐために、たとえば以下のように自賠責保険の期間を設定することになります。

新車(初回)の場合は、車検期間36ヵ月+1ヵ月=37ヵ月
初回車検後の場合は、車検期間24ヵ月+1ヵ月=25ヵ月

このように余裕をもって自賠責保険の保険期間を設定していることにより、『車検の有効期間』と『自賠責保険の保険期間』がずれてしまう現象が起きるというわけです。

まとめ

自賠責保険は、車の所有者(使用者)に加入が義務付けられています。
保険の加入が切れている状態では車に乗ることはもちろん、車検を受けることもできません。

自賠責保険の更新手続きおよび紛失した場合は、損保会社や自動車販売店で行うことが可能です。
速やかに手続きを行いましょう。

※記載の情報は、2022年4月24日時点の内容です。

自賠責保険のよくあるご質問

Q車検切れの状態で継続検査を受けに行くため、仮ナンバーをもらいました。走行するうえで、注意すべき点は?
A仮ナンバーでは、申請したルート以外を走行することはできません。
あくまでも仮ナンバーは車検切れなどの特例のみ、継続検査を受ける運輸支局などへの運行を許可しています。
申請した目的地までの最短経路上の出発地・経由地・目的地、いずれかが含まれる市町村以外の場所を走行してはいけません。

※本記事の内容は特段の記載がない限り、チューリッヒの保険商品ではなく、一般的な保険商品の説明です。

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本記事内で紹介しているチューリッヒの自動車保険に関する内容につきましては、ご契約の保険始期および契約条件によって、ご契約のお客さまに適用されない場合がございます。
必ずお客さまの保険証券、約款、重要事項説明書の記載などをご確認ください。

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