更新日:2023年9月12日
公開日:2020年03月31日
自賠責保険は、すべての運転者に加入が義務付けられている強制保険です。車両を購入する際に加入手続きを行うことが一般的ですが、陸運局(運輸支局)やカー用品店、保険代理店でも加入手続きが可能です。
原動機付自転車(以下・250cc以下のバイクの場合は、インターネットやコンビニでも加入手続きを行えます。
自賠責保険に加入するタイミングや加入方法、必要書類、コンビニで即日加入は可能なのかなどご説明します。
※チューリッヒでは自賠責保険の取り扱いはありません。
自賠責保険は交通事故の被害者救済を目的としている強制保険で、すべての車両に加入義務があります。
基本的な対人賠償を確保するための保険であり、交通事故で他人を死亡またはケガをさせた際に、加害者が加入している自賠責保険から保険金が支払われます。
自賠責保険は被害者1名ごとに支払限度額が定められており、金額と内容は以下のとおりです。
損害の種類 | 支払限度額(被害者1名につき) |
---|---|
障害による損害(治療費/看護料/諸雑費/通院交通費/義肢等の費用/診断書等の費用/文書料/休業損害/慰謝料) | 最高120万円 |
後遺障害による損害(逸失利益/慰謝料) |
後遺障害の程度に応じた等級によって75万円〜4,000万円※ ※神経系統・精神・胸腹部臓器に著しい障害を残して介護が必要な場合 |
死亡による損害(逸失利益/慰謝料/葬儀費用) | 最高3,000万円 |
自賠責保険の加入手続きは、車両を購入するときに行うことが一般的です。ディーラーや販売店などで車やバイクを購入する際に、その場で自賠責保険の加入手続きを行うため、自分で手続きする必要はありません。
車両を購入する際に、その他の諸経費と合わせて自賠責保険の保険料も支払います。
しかし、知り合いから車を譲ってもらった場合や、オークションなどの個人売買で車を購入した場合は、自分で自賠責保険の加入手続きをする必要があります。
自賠責保険の契約期限が切れている場合は運転する日までに加入し、保険期間が残っている場合は、満了日までに加入手続きを行いましょう。
自賠責保険に加入したい場合、どこで加入できるのかがわからない方もいるでしょう。「自賠責保険の代理店」である以下の店舗で加入手続きを行えます。
なお、店舗ごとに契約している保険会社は異なりますが、自賠責保険料は一律であり、どこの店舗で契約しても変わりません。
「カーディーラー」や「自動車販売店」のように、車やバイクを購入できる店舗で自賠責保険に加入できます。車両の購入時に自賠責保険の加入手続きを同時に行うことが一般的であり、諸経費のなかに自賠責保険の保険料も含まれます。
「自動車整備工場」とは、おもに車のメンテナンスや修理、車検を行っている場所であり、自賠責保険の加入手続きが可能です。
自動車整備工場のなかには、新車や中古車を購入できる店舗もあります。自動車整備工場で車を購入した場合は、自賠責保険の加入はもちろん、メンテナンスや車検までトータルで依頼できます。
「陸運局」や「運輸支局」でも自賠責保険の加入手続きが可能です。ユーザー車検をする人であれば、陸運局または運輸支局で車検時に加入手続きするのもよいでしょう。
ユーザー車検とは、陸運局や運輸支局に車を持ち込み、自分で車検をするものです。
車に関する用品を専門的に扱う「カー用品店」でも自賠責保険に加入できます。カー用品店では車検を受けることもできるので、車検の際に合わせて自賠責保険の加入手続きを行うことが一般的です。
店舗を構える保険会社の支社でも自賠責保険に加入できます。加入している任意保険や生命保険があれば、保険会社の担当者に自賠責保険の加入手続きができるかを確認してみましょう。
※チューリッヒでは自賠責保険の取扱いはありません。
原付もしくは250cc以下のバイクに限り、コンビニやインターネットで自賠責保険の加入手続きが可能です。コンビニやインターネットであれば、24時間365日いつでも手続きができ、即日でステッカー(保険標章)を受け取れます。
ただし、コンビニの場合はマルチコピー機が設置されている店舗に限ります。
申込みでは、車体番号、氏名、電話番号、住所、生年月日、メールアドレスなどの情報を入力するので、情報がわかる書類などを用意しておくとスムーズに手続きが可能です。
なお、電動キックスケーターに関しても自賠責保険への加入が必要であり、コンビニやインターネットで加入手続きが可能です。
インターネットから申し込む場合の手順は以下のとおりです。
出典:ファミリーマート「バイク自賠責保険」2023年4月時点
スマートフォンの場合は、事前申込み完了メールに記載されたバーコードをレジで見せれば、マルチコピー機で申込書を印刷は不要です。
事前にインターネットで手続きをせずに、コンビニのマルチコピー機で直接申し込むことも可能です。
コンビニで直接申し込む場合、マルチコピー機での操作が多い分時間がかかります。スマートフォンやパソコンで事前手続きをしておくほうが、マルチコピー機での入力が少ないのでスムーズです。
自賠責保険の加入に必要な書類は以下の2つが必要です。
また、店舗によっては保険料の支払いが現金のみの場合があるので、現金も用意しておくとよいでしょう。
自賠責保険証明書は、運転時に携帯する義務のある書類であるため、紛失した際は速やかに再発行の手続きをしましょう。
再発行の手続きは、自賠責保険を契約している保険会社で行います。自賠責保険の加入をカーディーラーや自動車販売店に依頼して、保険会社がわからない場合は、依頼した店舗へ問い合わせると保険会社名を知ることが可能です。
自賠責保険証明書を携帯せずに運転すると、30万円以下の罰金を支払わなければなりません。自賠責保険証明書は大切に扱い、万が一紛失した際は必ず保険会社を確認し再発行しましょう。
自賠責保険は、車やバイクを運転する日に合わせて契約をスタートさせる必要があります。そのため、納車前に加入手続きを済ませておくことが大切です。
自賠責保険の契約期間は、車検のタイミングに合わせて決めることが一般的です。たとえば、新車を購入した場合、初回の車検は3年後なので3年間の契約となり、以降は車検が2年ごとなので2年間で契約することになります。
車検がない原付や250cc以下のバイクに関しては、最長5年間の契約が可能です。ただし、車のように「車検のタイミングで加入する」といった目安がないので、自分で契約期間を把握して、更新手続きを行う必要があります。
なお、契約期限が切れていると、国土交通省から警告のハガキが届く場合があります。自賠責保険の契約が切れてしまった際にはすぐに加入手続きを行いましょう。
自賠責保険料は、加入する店舗・保険会社に関係なく一律です。
ただし、契約期間によって月々の保険料は変わります。契約期間が長いほど月ごとの保険料を抑えられますが、車検がある車やバイクの場合、契約期間は2〜3年となるので、大きくは変わりません。
2023年版自賠責保険料早見表
3年(36ヵ月) | 2年(24ヵ月) | |
---|---|---|
普通車 (自家用自動車) |
23,690円 (658円) |
17,650円 (735円) |
軽自動車 | 23,520円 (653円) |
17,540円 (730円) |
※()内は1ヵ月当たりの保険料換算の金額(端数切り捨て)
※離島(沖縄県を除く)を除きます。
国土交通省 自賠責保険ポータルサイト「自動車損害賠償責任保険料(共済掛金)表」をもとに表作成
※2023年4月執筆現在
自賠責保険の有効期限が切れていると、公道を走行できないだけでなく、車検を受けることもできません。自賠責保険の期限が切れたときは、速やかに再加入手続きをする必要があります。
車検と自賠責保険がどちらも期限切れとなっている場合は、まず先に自賠責保険の加入手続きを行いましょう。自賠責保険の加入場所と必要書類は以下のとおりです。
加入場所
必要書類
なお、車検切れの車は公道を走行できないので、車検を受ける場所に車を運ぶには、キャリアカーを手配するか、仮ナンバーを申請して運転することになります。
車やバイクを購入するときは、購入と同時に自賠責保険の加入手続きを行います。その場合、店舗が代理店契約をしている保険会社に加入することになります。
「お世話になっている保険会社で加入したい」といった理由で保険会社を自分で選びたい場合、店舗では加入せずに、自分で保険会社を選んで加入することも可能です。
その場合は、車を購入する際に「自賠責保険は別の保険会社で加入する」と伝えましょう。
保険会社の窓口や保険代理店などでは、自賠責保険の申込み手続きをした日に加入とシールの受け取りが可能です。ただし、店舗によってはシールの受け取りが後日になるケースもあります。
申し込んだ当日中に加入したいのであれば、事前に店舗に問い合わせて、当日加入できるかを確認してみるとよいでしょう。
なお、原付や125cc以下の軽二輪であれば、コンビニで即日加入が可能です。
自賠責保険に加入していないと、公道を走行できません。未加入で公道を走行した場合、法律により1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。さらに、違反点数が6点となり、免許停止処分となります。
さらに、自賠責保険未加入の状態で人身事故を起こした場合は、本来であれば自賠責保険から支払う賠償金が自己負担となるため、高額な賠償金の支払いが必要です。
たとえば、事故を起こし被害者が死亡した場合、自賠責保険に加入していれば3,000万円を限度に保険金が支払われます。しかし、未加入だった場合は3,000万円を自己負担しなければなりません。
車両の購入時や車検時であれば、店舗のサポートを受けられるので、加入を忘れてしまうことは少ないでしょう。しかし、個人売買での購入や、ユーザー車検、車検のない原付や125cc以下のバイクの場合は手続きを忘れてしまうことも考えられます。
自賠責保険に加入していても、証明書不携帯の場合は30万円以下の罰金が課せられます。自賠責保険は未加入・不携帯のリスクを踏まえたうえで、契約期間の期限切れには充分に注意しましょう。
※チューリッヒでは自賠責保険の取り扱いはありません。
任意で加入している自動車保険の保険会社と、自賠責保険の保険会社が異なっていて、事故があった場合、連絡先は基本的に任意で加入している保険会社が窓口になり、支払も任意の保険会社が一括で支払います。
資格:CFP
東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
自賠責保険はおもに以下の場所で加入できます。
・カーディーラー
・自動車販売店
・自動車整備工場
・陸運局
・カー用品店
・保険代理店
原付・125cc以下のバイクにおいては、コンビニやインターネットでも申込み可能です。
原付、125cc以下のバイクに限り、インターネットで自賠責保険の加入手続きが可能です。保険会社のウェブサイトもしくは各コンビニのウェブサイトにある自賠責保険加入ページから手続きできます。
なお、250ccを超えるバイクや自動車の場合は、インターネットで手続きできないので、ディーラーや販売店などの店舗で申し込む必要があります。
原付・125cc以下のバイクに限り、コンビニで自賠責保険の加入手続きが可能です。
コンビニに設置されているマルチコピー機かレジでの申込みで加入手続きでき、パソコンやスマートフォンで事前手続きを行うとよりスムーズです。詳しくは、各コンビニのウェブサイトにある自賠責保険の申込み方法を確認してみましょう。
なお、250ccを超えるバイクや自動車の場合は、コンビニで手続きできないので、ディーラーや販売などの店舗で申し込む必要があります。
自賠責保険に加入するためには、以下の書類が必要です。
・車やバイクの車体番号や登録番号がわかるもの(車検証、軽自動車届出済証など)
・契約している自賠責保険の証明書(再加入の場合)
自賠責保険が切れた車やバイクは、所有すること自体に問題はなく、罰則などもありません。ただし、自賠責保険が切れた車両で公道を走行することは法律により罰せられます。1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられ、さらに違反点数が6点となり免許停止になります。
※本記事の内容は特段の記載がない限り、チューリッヒの保険商品ではなく、一般的な保険商品の説明です。
※チューリッヒの自動車保険に関する内容について
本記事内で紹介しているチューリッヒの自動車保険に関する内容につきましては、ご契約の保険始期および契約条件によって、ご契約のお客さまに適用されない場合がございます。
必ずお客さまの保険証券、約款、重要事項説明書の記載などをご確認ください。
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