更新日:2023年4月26日
公開日:2021年4月19日
自動車保険の保険料は、「ノンフリート等級」によって割引率が変わります。
ノンフリート等級はいわば「運転する人が事故を起こすリスク」を示したランクであるといえます。
事故歴のあり/なしで、ノンフリート等級や保険料はどのように変わるのかをご説明します。
同じノンフリート等級であっても、前の契約中に事故があったかどうかによって割引率は変わってきます。ノンフリート等級の割引率表をもとに検証してみましょう。
多くの保険会社では、「自動車保険参考純率」をベースにノンフリート等級ごとの保険料を各保険会社で決めています。
以下の割引率表は、損害保険料率算出機構が算出している「自動車保険参考純率 ※」の等級ごとの割増引率です。なお当社の等級ごとの割引率とは異なりますのでご注意ください。※参照元:損害保険料率算出機構「自動車保険参考純率改定のご案内」(2021年9月28日適合性審査結果通知受領)
等級 | 無事故 | 事故あり |
---|---|---|
20等級 | ▲63% | ▲51% |
19等級 | ▲57% | ▲50% |
18等級 | ▲56% | ▲46% |
17等級 | ▲55% | ▲44% |
16等級 | ▲54% | ▲32% |
15等級 | ▲53% | ▲28% |
14等級 | ▲52% | ▲25% |
13等級 | ▲51% | ▲24% |
12等級 | ▲50% | ▲22% |
11等級 | ▲48% | ▲20% |
10等級 | ▲46% | ▲19% |
9等級 | ▲44% | ▲18% |
8等級 | ▲38% | ▲15% |
7等級 | ▲27% | ▲14% |
6等級 | ▲13% | |
5等級 | ▲2% | |
4等級 | +7% | |
3等級 | +38% | |
2等級 | +63% | |
1等級 | +108% |
▲は割引率、+は割増率
自損事故の場合でも等級ダウンと事故ありの保険料となるため、修理費用次第では、保険を活用すべきか迷われるようです。そんな際は、保険を使った場合の追加保険料と、修理費用とを比較して判断するとよいかと思います。
前の契約中に事故があった場合、次の保険契約では「事故あり」の割引・割増率が適用されます。
そのため割引率表を見てみると、17等級でも無事故により17等級に上がった場合の割引率は55%ですが、事故を起こして17等級になった場合の割引率は44%となっています。
同じノンフリート等級でも「無事故」か「事故あり」かによってリスクの実態が異なるため、割引率が変わってくるのです。
そもそもノンフリート等級とは、どういうものでしょうか。
自動車保険は、事故リスクが高ければ保険料が高くなり、事故リスクが低ければ保険料が安くなるというしくみになっています。
事故歴に応じて保険料を割引したり、割増したりするための算定基礎となっているのが「ノンフリート等級制度」です。
ノンフリート等級は1等級から20等級の20段階に区分されています。原則として自動車保険を初めて契約する場合は「6等級」からスタートします。
その後事故を起こさなければ毎年1等級ずつ上がっていき、ノンフリート等級が高いほど保険料の割引率は高くなります。
事故を起こして保険を使った場合、ノンフリート等級は事故の種類によって1等級、または3等級下がります。
ここでは、20等級で契約中に事故を起こして保険を使った場合を例に、ご説明します。
自動車保険を利用した1件の事故につき、1等級下がる事故です。20等級の場合は、19等級になります。
など
自動車保険を利用した1件の事故で、3等級下がる事故です。1等級ダウン事故、ノーカウント事故以外の事故が3等級ダウン事故にあたります。20等級の場合17等級になります。
など
事故ありの割引・割増率が適用される期間のことを「事故あり係数適用期間」といいます。
この事故あり係数期間は、何等級ダウン事故を起こしたかによって変わってきます。
1等級ダウン事故の場合の、事故あり係数適用期間は1年、3等級ダウン事故の場合の、事故あり係数適用期間は3年です。
また事故あり係数適用期間は、1年間事故がないと「1年」減算されます。
事故あり係数適用期間中にさらに等級が下がる事故があった場合には、「1年」減算した後に、下がった等級分の年数が新たに加算されます。ただし、事故あり係数適用期間は最大で6年までとなります。
自動車保険はノンフリート等級によって、割引率が変わります。そして同じノンフリート等級でも保険料負担が公平になるように、事故リスクに合わせて「事故あり」「無事故」で割引率が異なることをご説明しました。
一度事故を起こし保険を使ってしまうと、ノンフリート等級が下がり、負担も大きくなってしまいます。
補償と保険料のバランスがとれた自動車保険契約への近道は、安全運転を心がけ、地道に無事故歴を積み重ねることだといえそうです。
無事故の場合、等級は毎年アップします。気をつけておくべきことは、更新手続きをきちんとすることです!もし満期までの更新を失念したら、等級は新規の6等級まで下がってしまいますので十分注意しましょう。
ノンフリート等級は、事故を起こさなければ毎年1等級ずつ上がっていくものです。
ノンフリート等級と事故歴は、損害保険会社間で共有されており、保険会社を変更してもノンフリート等級と事故あり係数適用期間は引継がれることになります。
日ごろから安全運転を心がけ、毎年1等級ずつノンフリート等級を上げていくことが保険料の負担を減らすことにもつながるのです。
※記載の情報は、2023年4月更新の内容です。
ファイナンシャル・プランナーで一児の母。大手損害保険会社を経て2010年に独立開業。
個別相談や執筆、セミナー講師として活躍中。企業研修や女性向けに賢いお金との付き合い方を伝えている。
K'sプランニング代表/一般社団法人あんしんLifeコミュニティ 代表理事
CFP®、一級ファイナンシャル・プランナー技能士
※本記事の内容は特段の記載がない限り、チューリッヒの保険商品ではなく、一般的な保険商品の説明です。
※チューリッヒの自動車保険に関する内容について
本記事内で紹介しているチューリッヒの自動車保険に関する内容につきましては、ご契約の保険始期および契約条件によって、ご契約のお客さまに適用されない場合がございます。
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