
疲れや体調不良、単調な道を運転しているとき、眠気に襲われたという経験がある方もいらっしゃるでしょう。運転中の眠気が解消できず、居眠り運転をすることになれば、車はまさに走る凶器です。ここからは、運転中の居眠り運転を防止する眠気対策についてご説明します。
居眠り運転事故の特長として、高い死亡率が挙げられます。
2012年、関越自動車道で高速ツアーバスが防音壁に衝突して乗客7人が死亡、乗客乗員39人が重軽傷を負った事故は、運転手が自動車運転過失致死傷容疑で逮捕、2018年には睡眠障害の影響で居眠り運転を起こした男性が自動車運転死傷後遺処罰法違反(危険運転致傷罪)の疑いで逮捕されています。
居眠り運転の場合、ブレーキやハンドル操作による危険回避行動がとられず、減速しないまま事故を起こすことが多いことから、高速道路における死亡重症率は他の要因に比べて約4倍以上という調査結果が出ています。
また、2018年6月からは、貨物自動車運送事業法などに基づく省令が改正され、バスやトラックを運行する事業者に対して「ドライバーへの睡眠不足のチェック」が義務づけられています。
居眠り運転による事故は処罰の対象ですが、道路交通法上は居眠り運転の直接の規定はありません。また居眠りしていたかどうかは運転者本人か同乗者にしかわからないという難しさがあります。居眠りをしていた状況によって、道路交通法上の扱いは大きく2つに分けられます。
居眠り運転は、道路交通法70条「ハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転」する義務に違反していることになります。
違反点数 2点
反則金 9,000円(普通車)
罰則 3ヵ月以下の懲役または5万円以下の罰金
出典:警視庁ウェブサイト 交通違反の違反点数一覧表、反則行為の種別及び反則金一覧表
道路交通法第119条第1項第9号
また居眠り運転は、勤務形態などにより超過労働となっていて正常な運転ができない状態だと認められれば、「過労、病気、薬物の影響その他の理由により、正常な運転ができないおそれがある状態で車両等を運転してはならない」と規定する道路交通法66条違反にあたります。
違反点数 25点
行政処分 免許取り消し
罰則 3年以下の懲役または50万円以下の罰金
多くは睡眠不足によるものです。大人が日中に覚醒状態を維持するには平均して6〜8時間の睡眠が必要といわれています。事故前の24時間にドライバーがどれだけ睡眠を取っていたかを分類したデータによると、当たり前ではありますが、時間が短ければそれだけ事故リスクも跳ね上がっています。
居眠り運転に病気が関係している場合もあります。代表的なものは睡眠時無呼吸症候群で、これは、一見、睡眠時間が足りているように見えても睡魔に襲われてしまう可能性が高い病気です。この他にもカゼ薬や花粉症の症状を抑える薬品に含まれている抗ヒスタミン剤などの成分も、眠気をもよおしやすいのでかなり危険です。
これらの要因がなくても、人間には生体リズム(バイオリズム)があります。人間には3つのリズムのメカニズムがあり、これは睡眠不足や昼食の食事内容にかかわらず発生することがわかっています。
24時間周期の眠気のリズム、午前2時〜4時に眠気を引き起こす生体リズム
12時間周期の眠気のリズム、午前2時〜4時と午後2時〜4時に眠気を引き起こす生体リズム
2時間周期の眠気のリズム(単調な環境下に置かれると顕著になる)
以上の3つのリズムにより、眠気が高まるのが午後2時〜4時(ここには昼食後の満腹により生じる眠気も加わる)、午前2時〜4時とされており、居眠り運転による事故が起きる時間帯との因果関係があり、証明されています。
その他にも慢性の疲労(仕事や育児などによる疲労の蓄積)や一過性(長時間運転による集中力切れなど)の疲労、意外なところでは光量の少ない曇天下の運転なども眠気の原因となります。
居眠り運転になる前兆を理解しておくと、事前に対処することが可能になります。
などの症状が見られた場合、居眠り運転になる可能性が高くなるので、運転をやめて休む必要があります。
居眠り運転を防ぐために、簡単にできる対策をお教えしましょう。
30分以上仮眠を取ってしまうと、睡眠慣性と呼ばれる寝ぼけた状態が続くため、逆効果になってしまいます。長めの仮眠を取った後は、体を動かすなどしてしっかり脳を覚醒状態にしてから運転してください。また、覚醒効果のあるカフェインは摂ってから効果が現れるまで15〜30分のタイムラグがあります。うまく時間管理しましょう。
高速道路には50kmごとにサービスエリア、15kmごとにパーキングエリアが設置されています。長時間のドライブでは車を停め、車外に出て新鮮な空気を吸って休憩を取ってください。
脳の血管を拡張させ、血行を良くするため、覚醒水準低下を防止する効果があるといわれています。また、冷水で顔を洗う、おしぼり・洗顔シートで顔を拭くと一時的な覚醒効果があります。
同乗者がいる場合は会話に付き合ってもらうという手もあります。ひとりのときは歌を歌うのも効果的です。歌っているのを周りの車から見られて恥ずかしいと思うかもしれませんが、気にせずに歌いましょう。
居眠り運転の一番の防止策は、やはり日頃の体調管理、規則的な生活リズムを意識することです。翌日に運転するときには、十分な睡眠を取ることを心がけましょう。そして運転中少しでも眠気を感じたら近くのサービスエリアやパーキングに車を停めて、運転をやめることが大切です。
睡眠不足の運転は飲酒運転と同じくらい危険な行為と認識し、その防止はご自身だけではなく、人の命を守ることにもつながる大切なことだと自覚しましょう。
最後に、車を所有されている方は、チューリッヒの自動車保険をご検討ください。
万が一の車の事故・故障・トラブルに備えておくと安心です。
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