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債務不履行(責任)と不法行為(責任)とは。損害賠償の違い

事件や事故にあった被害者は、受けた損害を回復するため、事件や事故を起こした加害者に対し損害賠償を請求することができます。

このとき、「債務不履行」と「不法行為」のいずれに基づく損害かによって、裁判上の取り扱いが変わります。

当事者間で争いがあった場合の立証責任や、民法改正による消滅時効の見直しなど、損害賠償にまつわる法律のポイントをご説明します。

損害賠償は大きく分けて2つ

他人に損害を与えた場合、その損害を賠償することを「損害賠償」といいます。

損害賠償は、大きく「債務不履行によるもの」と「不法行為によるもの」に分かれます。
それぞれ見ていきましょう。

債務不履行によるもの(2020年8月執筆現在)

契約などによって相手方に対して債務を負っている人が、その債務を履行せず損害を与えた場合、民法第415条に基づき損害賠償の義務を負うことになります。

債務不履行による損害賠償

第415条 債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。ただし、その債務の不履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。

たとえば、レンタカーを利用したにもかかわらず、車を返却しなければ、レンタカー会社に損害がおよびます。

車を返却する義務を怠ったために、レンタカー会社が損害を被ったときは、債務不履行となり、利用者はレンタカー会社に対して損害賠償の義務を負うことになるのです。

これを債務不履行責任といいます。
債務不履行があると債権者は損害賠償請求ができます(415条)

不法行為によるもの(2020年8月執筆現在)

故意または過失によって、他人の権利や法律上保護される利益を違法に侵害した場合、民法第709条により、その損害を賠償する責任を負います。

これを「不法行為責任」といいます。

不法行為による損害賠償

第709条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

不法行為責任は、交通事故のように、契約関係のない当事者の間でも成立するという特徴があります。
たとえば交通事故によってケガをした場合、運転者と被害者の間には何の契約関係もありません。

しかし、他人の権利や法律上保護される利益を侵害したとして、運転者が責任を負うことになります。
これを不法行為責任といいます。

債務不履行責任と不法行為責任の差異

同じ損害賠償であっても、債務不履行と不法行為のどちらによるものかによって、裁判上の取り扱いが変わります。

「立証責任」の観点から、その違いを確認しておきましょう。

債務不履行による損害賠償の帰責事由とは

債務不履行による損害賠償に関わる重要なワードに、「帰責事由」というものがあります。

民法第415条には、

その債務の不履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない

という文言があります。

これは、債務不履行に基づく損害賠償請求が認められるためには、「債務者の責めに帰することができる事由」すなわち「帰責事由」に基づくことが必要だということを意味しています。

つまり、債務を履行しないことが債務者の責任だといえる場合が「債務不履行」だということになります。

そして債務者の責任については、「契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念」に照らして帰責性があるかがポイントとなります。

このことは,改正民法415条1項ただし書きに規定されました。

一方、不法行為による損害賠償については、民法第709条に「故意又は過失によって」という文言がポイントになります。

たとえば交通事故があったとき、それが故意によるものでなくても、運転ミスや交通違反など、運転者の過失により事故が起きたのであれば、運転者は損害賠償の義務を負うことになるのです。

帰責事由・故意過失の立証責任

債務不履行における帰責事由も、不法行為における故意・過失も、債務者の帰責性の問題です。
しかし、「立証責任」の観点では扱いに違いが生じます。

立証責任とは、裁判で、ある事実の真偽が不明である場合に、「その事実を要件とする自己に有利な法律効果の発生または不発生が認められないこととなる一方当事者の不利益の負担」を指します。

立証責任を負う人は、その立証ができなければ不利になってしまいます。

債務不履行の場合、債務者(請求される側)が帰責事由について立証責任を負います。
ところが、不法行為における故意・過失について立証責任を負うのは被害者(請求する側)となっています。

前述したとおり、民法709条で「不法行為に基づく損害賠償請求権」が「発生」するためには「故意又は過失」があることが要件になっています。

つまり「不法行為に基づく損害賠償請求権」が「発生」したと主張する人、つまり「被害者」は、
「不法行為に基づく損害賠償請求権」が「発生」するための要件である「故意又は過失」に当たる「事実」の立証責任を負うことになります。

たとえば交通事故でケガをした場合、被害者が加害者に対して損害賠償や慰謝料請求をすることになります。

そのため交通事故における損害の発生の立証責任は原則として被害者にあるといえます。

しかしながら、傷害・死亡などの人身事故においては、事故による被害者の権利を救済するため、一般の不法行為と異なって、証明責任の一部が加害者側に転換されています。(立証責任の転換)

強制的に加入が義務付けられている、自賠責保険を定めている自動車損害賠償保障法第3条ただし書きを見てみましょう。

自動車損害賠償責任

第3条 自己のために自動車を運行の用に供する者は、その運行によつて他人の生命又は身体を害したときは、これによつて生じた損害を賠償する責に任ずる。ただし、自己及び運転者が自動車の運行に関し注意を怠らなかつたこと、被害者又は運転者以外の第三者に故意又は過失があつたこと並びに自動車に構造上の欠陥又は機能の障害がなかつたことを証明したときは、この限りでない。

この条文では、加害者が「故意又は過失がなかったことを証明したとき」は、損賠賠償の義務を負わない旨が定められています。

つまり傷害・死亡などの人身事故においては、加害者が

  • 自己に故意・過失がないこと
  • 被害者または第三者に故意・過失があったこと
  • 自動車に構造上の欠陥または機能の障害がなかったこと

について、立証責任があるということです。

改正民法における消滅時効、除斥期間(2020年8月執筆現在)

民法では、損賠賠償の権利を行使できる期間(権利行使期間)を次のとおり定めていました。

改正前の民法

債務不履行に基づく損害賠償請求権

権利を行使することができるときから10年以内

不法行為に基づく損害賠償請求権

損害及び加害者を知ったときから3年以内であり、かつ、不法行為のときから20年以内

これらの期間制限は

  • 人の生命又は身体が侵害された場合であるか
  • その他の利益が侵害された場合であるか

の区別はされていませんでした。

この規定が、2020年4月1日に「民法の一部を改正する法律」が施行されたことで、一部変更となっています。

改正後の民法

債務不履行に基づく損害賠償請求権は、次のとおり5年の期間が新設されました。

債務不履行に基づく損害賠償請求権

権利を行使することができると知ったときから5年以内であり、かつ、権利を行使することができるときから10年以内

次に、「人の生命又は身体の侵害に対する損害賠償請求権」については、次のとおり権利行使期間が延長されました。

債務不履行に基づく損害賠償請求権

権利を行使することができると知ったときから5年以内であり、かつ、権利を行使することができるときから20年以内

不法行為に基づく損害賠償請求権

損害及び加害者を知ったときから5年以内であり、かつ、不法行為のときから20年以内

上記の権利行使期間が過ぎると、損害を受けたにもかかわらず、損害賠償を請求できなくなってしまいます。

そのようなことのないように、債務不履行や不法行為により損害を受けた場合は、早めに弁護士に相談するなどして、対処されることをおすすめします。

最後に、車を所有されている方は、チューリッヒの自動車保険をご検討ください。
万が一の車の事故・故障・トラブルに備えておくと安心です。

※記載の情報は、2020年8月時点の内容です。

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