更新日:2024年3月11日
公開日:2017年11月3日
自動車重量税とは、車の重量や車種、経過年数などによって税額が異なる国税です。自動車重量税は1年ごとかかる税金ですが、新規登録時と車検時にまとめて支払います。
自動車重量税や軽自動車の自動車重量税の税率一覧(早見表)や、税額の計算方法、エコカー減税についてもご説明します。
まず、自動車重量税の定義や納付時期などの概要についてご説明します。
自動車重量税は、自動車税と同じく車にかかる税金のひとつです。「車の重さ」や、経過年数などに応じて課せられる国税です。
自動車重量税は、新規登録時に次の車検までの3年分を支払います。また、車検時にも車検費用と合わせて次の車検までの2年分を支払うことになります。
自動車重量税の税額は、次の4つの項目によって変わってきます。
自動車重量税の税額を決める項目 |
|
---|
車種によっても、税額は異なります。
まず、普通車と軽自動車では自動車重量税が異なり、普通車のなかでも自家用乗用車と自家用貨物車、自家用特種用途自動車では金額が異なります。
車種は、次のようにナンバーで判別ができます。
車種 | ナンバー |
---|---|
自家用乗用車 | 5、3 |
自家用貨物車 | 1、4 |
自家用特種用途自動車 | 8 |
乗用自動車(軽自動車) | 5、7 |
貨物自動車(軽自動車) | 4、6 |
次に、自動車重量税について税額一覧を参照しながら、金額を見ていきましょう。
自動車重量税の年間の税額は、自家用乗用車の場合、車両重量0.5トンごとに増加します。軽自動車の自動車重量税は、車両重量にかかわらず定額です。新車の場合は原則として新規登録時に3年分、継続車検時に2年分を支払います。
また新規登録から13年以上・18年以上経過している車は、環境負荷が大きくなるため、税負担も徐々に増えます。おもな自家用乗用車における車両重量や経過年数ごとの税額の違いを、以下の税額一覧で確認してみましょう。
車両重量 | 2年自家用 | ||||
---|---|---|---|---|---|
エコカー減税の 適用あり |
エコカー減税の 適用なし |
||||
免税 | エコカー(本則税率) | エコカー外 | |||
右以外 | 13年経過 | 18年経過 | |||
0.5t以下 | 0円 | 5,000円 | 8,200円 | 11,400円 | 12,600円 |
〜1t | 0円 | 10,000円 | 16,400円 | 22,800円 | 25,200円 |
〜1.5t | 0円 | 15,000円 | 24,600円 | 34,200円 | 37,800円 |
〜2t | 0円 | 20,000円 | 32,800円 | 45,600円 | 50,400円 |
〜2.5t | 0円 | 25,000円 | 41,000円 | 57,000円 | 63,000円 |
〜3t | 0円 | 30,000円 | 49,200円 | 68,400円 | 75,600円 |
上の表は国土交通省が公開している「継続検査等時における自動車重量税の税額」より抜粋・作成したものです。自動車重量税のエコカー減税は2023年12月31日まで、現行制度が据え置きとなりました。
自動車重量税の税額一覧のPDFは、「国土交通省のウェブサイト」で閲覧できます。
その他の車両区分の税額などを知りたいときは、ご確認ください。
自動車重量税は新車購入時や車検の際に支払う税金で、車両重量などによって税額が変わります。環境性能に優れたエコカーについては、新規登録時の自動車重量税が大幅減税されます。一方で、13年以上経過した車では税額が上がります。
軽自動車の場合、普通車とは違い車両重量によって税額が変わることはありません。経過年数による違いは、以下の通りです。
2年自家用 | ||||
---|---|---|---|---|
エコカー | エコカー(本則税率) | エコカー外 | ||
右以外 | 13年経過 | 18年経過 | ||
免税 | 5,000円 | 6,600円 | 8,200円 | 8,800円 |
軽自動車の自動車重量税のエコカー減税も、2023年12月31日まで、現行制度が据え置きとなりました。
※2024年3月現在
2023年の税制改正で、現行制度が2023年12月31日まで延長となりました。新車新規登録時における自動車重量税の税額は、以下の通りです。
車両重量 | エコカー | エコカー(本則税率から軽減) | エコカー以外 | |
---|---|---|---|---|
50%減 | 25%減 | 軽減なし | ||
0.5t以下 | 免税 | 3,700円 | 5,600円 | 12,300円 |
〜1t | 7,500円 | 11,200円 | 24,600円 | |
〜1.5t | 11,200円 | 16,800円 | 36,900円 | |
〜2t | 15,000円 | 22,500円 | 49,200円 | |
〜2.5t | 18,700円 | 28,100円 | 61,500円 | |
〜3t | 22,500円 | 33,700円 | 73,800円 |
車両重量 | エコカー | エコカー(本則税率から軽減) | エコカー以外 | |
---|---|---|---|---|
50%減 | 25%減 | 軽減なし | ||
0.5t以下 | 免税 | 2,500円 | 3,700円 | 8,200円 |
〜1t | 5,000円 | 7,500円 | 16,400円 | |
〜1.5t | 7,500円 | 11,200円 | 24,600円 | |
〜2t | 10,000円 | 15,000円 | 32,800円 | |
〜2.5t | 12,500円 | 18,700円 | 41,000円 | |
〜3t | 15,000円 | 22,500円 | 49,200円 |
車検時におけるエコカーの本則税率は、1年あたり2,500円/0.5tです。自動車重量税は、次の式でもとめることができます。
経済産業省「大きく変わった、クルマの税。」をもとに作成
たとえば、エコカー減税対象の以下のような車を購入した場合を例として、自動車重量税を計算してみましょう。
経済産業省 「大きく変わった、クルマの税。」をもとに作成
車を廃車にする場合は、リサイクル法に基づいて行わなければなりません。車検残存期間に廃車にする場合、車検残存期間に対応する自動車重量税は元の所有者に還付されます。
業者に依頼する場合、還付金は買い取り価格に含まれる場合もあります。どちらのケースも見積書などに還付金の記載があるかどうか確認してみましょう。
また廃車にする場合は、「自賠責保険」「自動車保険(任意保険)」なども手続きが必要になりますので、忘れないようにしてください。ちなみに、2016年4月1日以後に発生した自然災害の被害により廃車となった車についても、車検残存期間の自動車重量税の還付が可能です。
自然災害によって車を買い替えたり廃車にしたりする場合には、自然災害が発生した日から5年以内に手続きをしてください。
車を廃車する際は、自動車リサイクル法に基づいた車両本体の解体を行い、運輸局で永久抹消登録手続きをします。自動車重量税の還付申請は、解体終了報告を受けてから15日以内に行うようにしましょう。
継続検査時の自動車重量税額については、国土交通省ウェブサイト「次回自動車重量税額照会サービス」を利用すると、詳しい税額を知ることができます。
自動車重量税は、車の重量や車種、経過年数によって税額が決まる国税です。自家用乗用車の場合、0.5トンごとに増額されますが、軽自動車の場合は定額です。エコカー減税の対象車には、税額の免税・軽減があります。
新規登録から13年が経過すると税率が重くなるため、税額が気になる方は、あらかじめ税額を調べたうえで上手に車を切り替えましょう。
※記載の情報は、2024年3月11日時点の内容です。
ファイナンシャル・プランナーで一児の母。大手損害保険会社を経て2010年に独立開業。
個別相談や執筆、セミナー講師として活躍中。企業研修や女性向けに賢いお金との付き合い方を伝えている。
株式会社K'sプランニング代表/一般社団法人あんしんLifeコミュニティ 代表理事
CFP®、一級ファイナンシャル・プランニング技能士
※本記事の内容は特段の記載がない限り、チューリッヒの保険商品ではなく、一般的な保険商品の説明です。
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本記事内で紹介しているチューリッヒの自動車保険に関する内容につきましては、ご契約の保険始期および契約条件によって、ご契約のお客さまに適用されない場合がございます。
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