万が一の事故に備えるために必要なのが自動車保険です。自動車保険のうち、法律によって加入が義務づけられているのが自賠責保険です。
車やバイクを持つすべての人は、必ず自賠責保険に加入しなくてはなりません。加入必須の自賠責保険の保険料は、どのようにして決められているのでしょうか?
本記事では、自賠責保険の保険料をご紹介します。
自動車保険の種類のひとつに自賠責保険があります。自動車、バイク(原動機付自転車を含む)を運転して公道を走行する場合、すべての自動車、バイクは必ず「自賠責保険」もしくは「自賠責共済」に加入することが法的に義務付けられており、別名「強制保険」とも呼ばれています。
未加入で走行した場合は無保険運転になり、「1年以下の懲役、または50万円以下の罰金」の罰則(自動車損害賠償保障法第86条の3の1号)を受けることになります。また運転するときには必ず自賠責保険証明書を所持しなければなりません。
証明書を所持していなかっただけでも30万円以下の罰金(自動車損害賠償保障法第88条)が科せられますので注意が必要です。
さらに無保険での運転は交通違反となり、違反点数6点で直ちに免許停止処分になります(警視庁 交通違反の点数一覧表)。自動車、バイクを運転して公道を走行する場合は、自賠責保険への加入が必須ということを覚えておきましょう。
自賠責保険の保険料はどのようにして決められるのでしょうか?損害保険料算出機構が交通事故の発生状況や保険金の支払い状況などをふまえた保険料を算出し、金融庁に届け出ます。
毎年1月に金融庁で開かれる「自動車損害賠償責任保険審議会」で、その年度の4月1日以降加入分の保険料が決まります。
令和元年の自賠責保険の保険料については以下のとおりです。()内に1ヵ月あたりの料金を記載しました。ただし、地域によっては保険料が異なるため、詳細は国土交通省 自賠責保険ポータルサイトの「自動車損害賠償責任保険料(共済掛金)表」をご確認ください。
車種/保険期間 | 60ヵ月 | 48ヵ月 | 37ヵ月 | 36ヵ月 | 25ヵ月 | 24ヵ月 |
---|---|---|---|---|---|---|
自家用乗用自動車 | - | - | 36,780円 (994円) |
35,950円 (998円) |
26,680円 (1,067円) |
25,830円 (1,076円) |
軽自動車 (検査対象車) |
- | - | 35,610円 (962円) |
34,820円 (967円) |
25,880円 (1,035円) |
25,070円 (1,044円) |
軽二輪 (125cc超250cc以下) |
22,510円 (375円) |
19,140円 (398円) |
- | 15,720円 (436円) |
- | 12,220円 (509円) |
原付 | 16,990円 (283円) |
14,690円 (306円) |
- | 12,340円 (342円) |
- | 9,950円 (414円) |
※()内は1ヵ月当たりの保険料換算の金額(端数切り捨て)
※平成29年4月1日以降に保険の有効期間を開始した保険契約に適用されます。
※離島(沖縄県を除く)を除きます。
国土交通省 自賠責保険ポータルサイト「自動車損害賠償責任保険料(共済掛金)表」をもとに表作成
このように自賠責保険の保険料は、自動車を利用する目的(自家用・事業用など)や車種により差があります。このようなリスクに応じた区分を設けたうえ、加入月数に応じて保険料が決まります。
自賠責保険は、自動車事故の被害者に対する基本補償の確保を目的としており、政令で定められた一定の保険金の限度額の範囲内で支払うものです。損害に応じて支払われる保険金には、傷害・死亡・後遺障害による損害について、それぞれ支払限度額が定められています。
事故の区分 | 支払限度額 | 保険金の支払内容 |
---|---|---|
傷害による損害 | 被害者1名につき120万円 | 治療関係費・文書料・休業損害・慰謝料 |
後遺障害による損害 | @神経系統の機能や精神・胸腹部臓器への著しい障害で、介護を要する障害
|
逸失利益・慰謝料など |
A上記@以外の後遺障害 被害者1名につき (第1級)3,000万円〜(第14級)75万円 |
||
死亡による損害 | 被害者1名につき3,000万円 | 葬儀費・逸失利益・慰謝料(本人および遺族) |
※国土交通省:自賠責保険ポータルサイトをもとに作成)
自賠責保険は損害保険会社(組合)の支店などをはじめ、車やバイクの販売店で加入することができます。自賠責保険は被害者救済を目的とした最低限の補償で、法律により加入が義務づけられている強制保険です。保険料は車の用途や車種、契約者のお住まいの地域によって決められていますので、保険会社による違いはありません。
どの保険会社で契約しても、補償内容や保険料に変わりはなく、補償限度額を超えた分は自己負担となります。つまり、自賠責保険は、重大事故の加害者となってしまった場合の高額賠償金までカバーできる金額ではないことを理解しておきましょう。
強制加入の自賠責保険と、自賠責保険ではカバーしきれない損害を補償する任意保険を組み合わせることで、自動車事故に対するより万全な備えができます。自賠責保険の目的と補償内容を正しく理解し、ご自身の自動車保険について再検討してみてはいかがでしょうか。
※本記事の内容は特段の記載がない限り、チューリッヒの保険商品ではなく、一般的な保険商品の説明です。
※チューリッヒの自動車保険に関する内容について
本記事内で紹介しているチューリッヒの自動車保険に関する内容につきましては、ご契約の保険始期および契約条件によって、ご契約のお客さまに適用されない場合がございます。
必ずお客さまの保険証券、約款、重要事項説明書の記載などをご確認ください。
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