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子どもの交通事故の発生原因と対策

高根英幸の“先進!”カーテクノロジー講座

前回のコラムで、道路環境の整備、自動車メーカーの安全性を高める技術努力により、交通事故死者数は大幅に削減できたものの、交通事故の数は大して減っていないということをお伝えしました。

子どもの交通安全についても、通学時間帯の通学路を車両進入禁止にしたり、大人が道路に立って安全な横断を誘導したりと地域でさまざまな取り組みを行っていますが、子どもの交通事故はなくなりません。今回は子どもの事故をどのように防いでいくべきかを考えます。

子どもの交通事故

子どもの交通事故

平成31年1月4日付で警察庁が発表した平成30年中の全国の交通事故死者数が3,532人(前年比−162人、−4.4%)となり、警察庁が保有する昭和23年以降の統計では過去最少となりました。

全国の交通事故死者数(人)

全国の交通事故死者数(人)
政府統計「平成30年中の交通事故車死者数について」を元に作成

では、子どもの交通事故死者数はどうなっているのでしょうか。
警視庁(東京都)の平成30年中、子どもの交通人身事故発生状況を見てみましょう。

子どもの交通人身事故 年別推移

子どもの交通人身事故 年別推移
※子どもの交通事故とは、幼児、小学生、中学生が関係した事故をいいます。
※発生件数は、子どもが第1、2当事者となった事故の合計件数です。
「警視庁平成30年中 子供の交通人身事故発生状況」をもとに作成

東京都のデータになりますが、平成27年以降交通事故発生件数はほぼ横ばいですが、交通事故による子どもの死者数は減少しています。

続いて、子どもの事故の特性をみてみましょう。

小学生は歩行中しかも下校中の交通事故が多い

小学生は歩行中しかも下校中の交通事故が多い

警察庁交通局の小学生歩行中の月別・時間帯別死傷者数(平成25年から平成29年)によると、小学生は登下校時の歩行中に起こっていることが多いことがわかります。月別では4月から7月の間、それに10月、11月が多くなっています。このことからわかるのは通学路で事故にあうことが多いということ、そして通学に不慣れな時期から、慣れて気が緩み始めた時期に事故にあう確率が高いということです。秋にも事故の発生が増えているのは、陽が短くなってきて薄暗くなってきた魔の時間と呼ばれる時間帯に、やはり事故にあっているようです。小学1年生は、6年生と比べ、8倍も事故にあう確率が高くなっていることからも、道路交通に不慣れな低学年児童が、通学中に起こすさまざまな行動が事故の要因となっていることもうかがえます。

もちろんドライバーの方々はこの時間帯、通学路では十分に気を付けて運転をしていることでしょう。しかし、交通事故の統計を取ると、やはり登下校時の児童との交通事故は避けきれていないということがわかります。登校時間帯はスクールゾーンなどでクルマの通行規制がある場合も多く、児童は比較的守られています。それに対し下校時はお友達とお喋りしたり、ふざけたりしながら歩行することで注意力が低下、突然進路を変えたり走り出したりするケースもあることから、より交通事故にあうケースが増えているようです。

中高生になると自転車乗用中の事故が増える

中高生になると自転車乗用中の事故が増える

中高校生に目を向けて見ましょう。「警察庁交通局 中学生・高校生自転車乗用中の交通事故」によれば、中高生の場合、歩行中ではなく自転車乗車中に交通事故にあうケースが増えています。特に自転車通学を始めたばかりの高校1年生が、通学に慣れた5月から夏休み前の7月までの間に事故が最も多くなっています。
時間帯としては、登校時のほうが事故件数が多いことから、急いで登校しようとしたり、頭がハッキリと覚醒しておらず、ぼんやりとしたまま自転車に乗車したりしていて事故にあってしまうケースが多いようです。

車道を走る小学生や中高生の自転車を見て、危ないと思ったドライバーは私だけではないでしょう。筆者自身も自転車を活用していますが、このところ自転車の走り方に関する法律が細かく変わり過ぎていて、一部の情報だけしか知らぬまま、ルールを守っているつもりで危険な走行をしている自転車運転者の方を多く見かけます。

自転車は運転免許が必要ないことから安易な気持ちで運転している人が多いのですが、道交法では軽車両に属する、れっきとした車両なのです。ここ10年の死亡事故を振り返ってみても、自転車乗車中に死亡事故にあった人のうち、8割の方は何らかの法令違反をしていることがわかっています。

実際に街を走る自転車の中に、車道を逆走したり、夜間に無灯火、あるいはスマホを操作しながら前を見ずに走行したりする人を本当にたくさん見かけます。歩道の無い道路で自転車がフラフラと走るのは、ドライバーにとって実に厄介な存在ですが、万が一接触事故などを起こしてしまうと、ドライバーの責任は重大です。

背の低い子どもの姿は見えにくい

背の低い子どもの姿は見えにくい

SUVやミニバンといった車体が大きく、車高が高いクルマが人気を博していますが、これらのクルマは遠くを見るには見晴らしがいいものの、車体の周辺には死角が多く、発進時や駐車時には特に気を付ける必要があります。

車体が大きく運転席が囲まれているようなデザインのクルマでは、背丈が低い幼児などが車体のすぐ近くにいると気付きにくいという問題があるのです。
フロントフェンダーにサイドアンダーミラーという補助ミラーが取り付けられているクルマ(カメラを採用しているクルマもあります)は、一般的な乗用車より死角が多いということの証と考えましょう。

ショッピングモールなどの大規模な駐車場で駐車する場合など、周囲にクルマが密集しているような状況では、ギアをリバースに入れると車体を上空から見下ろすように見える360度モニターの映像は、駐車時の運転操作を助けてくれます。これはドアミラーの下や車体の前後に組み込まれているカメラの画像を補正して、真上から見たように表示しているものですが、特に四隅は2台のカメラ画像を重ねているために、クルマが動くと急に障害物が出現することもあります。

カメラからの情報だけをあてにせず、常にミラーや目視で安全を確認し、十分に速度を落としてじっくりと操作することを心がけましょう。またボディの周囲をカメラで確認できる分、ドアミラーは車体がギリギリ見える程度まで外側に広げ、死角を減らすことも効果的です。

危険が予測できたにもかかわらず、万が一交通事故を起こしてしまうと、ドライバーの責任が大きく問われます。速度制限が低い道路は、それが意味あるものと認識するべきです。30キロ制限の道は、それだけ危険がいっぱい、高速道路は100キロまでは安全に走れる道路、という意味なのです。ちなみに駐車場内は徐行です。

もし「運転中に周囲の安全を確認する余裕がない」という場合は、クルマの動きがドライバーの能力を超えてしまっているということですから、速度を落とす、先行車との車間距離を開けるといった措置をするべきです。

子どもの思いがけない動き、反応に注意

子どもの思いがけない動き、反応に注意

特に子どもの自転車は車輪が小さく、バランスを取るために左右に舵を取りながら走る子も多いです。バランスを取ろうとするあまり進路が乱れてしまうこともあり、歩道の切り下げ(車道との段差を解消させる傾斜)などで車道に飛び出してくる可能性もあります。

こうした子どもたちを見かけたら、そうした危険があると認識しなければならないのが、今のドライバーに課された責任ともいえるのです。クルマが安全装備や快適装備でドライバーの運転をサポートするようになった分、自車に振りかかる危険の察知に気を配るようにするのが、今日のドライバーの新たな役割といえるのかも知れません。

初めて乗る自転車として、幼児にペダル無しバイクを与える保護者が増えています。そして親子でのお出かけに、このペダル無しバイクを颯爽と乗りこなしている子どもを見かけるのですが、悲しい交通事故も起こっているのが現実です。ペダル無しバイクは遊具であり、公道上での使用は禁止されています。
子どもの安全のために、保護者の方々には、ペダル無しバイクはあくまで遊具であり、公園内など安全な場所で遊ぶものという認識をもっていただきたいです。

犬と散歩をしている子どももよく見かけます。これも、実にほほ笑ましい光景ですが、犬の思わぬ行動によって進路を乱されたりして、車道へ飛び出してくる可能性もないとはいえません。

子どもの特性を知ろう

子どもの特性を知ろう

子どもは自分で自分の身を守ることについては、まだ非力な存在です。思いがけない行動や反応をするということをドライバーが十分に理解することが必要です。
子どもの特性についてご紹介しておきましょう。

一つのものに注意が向くと、周りのものが目に入らなくなる

・ボールを追いかけて道路に飛び出す
・道路の向こう側の家族や友達のところへ行こうと、周りを確認せずに道路に飛び出す

状況に応じた適切な判断ができにくい

・信号が青になると一目散に走り出す
・手を上げれば車は止まると思い込み道路を渡りだす

気分によって行動が変わる

・外に出ると、急に走り出したりする

大人の真似をする

・横断歩道のないところを横切る

物の陰で遊ぶ傾向がある

・物陰から急に飛び出す

あいまいな言葉はよく理解できない

・「危ないよ」「気をつけて」といった言葉だけでは、「どうして危ないのか」「何に気をつけるのか」がわからない

出典:埼玉県 県民生活部 防犯・交通安全課

このように子どもは大人が思いもよらない動きをすることがあります。運転者が視認できなかったことで起きてしまう交通事故を防ぐために、公園や学校など子どもが多い場所や住宅街の道路などを通行するときは、スピードを落とし、「子どもが飛び出してくるかもしれない」という意識を常に持っておくことが大切です。

※ 本記事は著者個人の見解・意見によるものです。

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