更新日:2022年11月7日
公開日:2020年2月4日
車を購入するにあたって、ローンを利用する方が多いでしょう。自動車ローンを契約する際に、最適な返済期間に悩む方も少なくありません。自動車ローンは返済期間を長くすると総支払額が高くなり、返済期間を短くすると月々の支払額が高くなる特長があります。月々の支払額や買い替え時期を踏まえて、ローンの返済期間を決定することが大切です。
当記事では、ローンの返済期間を決める際のチェックポイントや注意点を説明しています。返済期間別に返済金額を試算したシミュレーションも載せていますので、自動車ローンを検討している方は参考にしてみてください。
自動車ローンの最大年数は、借入先によって異なります。銀行系のローンは7〜10年、ディーラーのローンは5〜8年に設定されていることが多いでしょう。
自動車ローンは返済期間によって、月々の負担や総支払額が変わります。返済期間を短くすると月々の返済額が高くなり、返済期間を長くすると月々の返済額が低くなるしくみです。返済期間を長くすると月々の負担は抑えられるものの、総支払額が高くなる傾向があります。
自動車ローンを契約する際は、複数の返済期間のパターンで返済金額を事前にシミュレーションしてみましょう。家計への負担が少ない返済金額を設定することが大切です。
期間別に自動車ローンの返済金額をシミュレーションしてみましょう。
1,000,000〜3,000,000円の借入金額と、4種類の返済期間(3年、5年、7年、10年)の組み合わせで返済額を比較します。金利2%・ボーナス返済なしの場合、月々の返済金額や総支払額は以下の通りです。
借入金額 (万円) |
3年 | 5年 | 7年 | 10年 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
返済額(月) | 総支払額 | 返済額(月) | 総支払額 | 返済額(月) | 総支払額 | 返済額(月) | 総支払額 | |
100 | 28,642円 | 1,031,130円 | 17,527円 | 1,051,665円 | 12,767円 | 1,072,463円 | 9,201円 | 1,104,160円 |
150 | 42,963円 | 1,546,698円 | 26,291円 | 1,577,495円 | 19,151円 | 1,608,691円 | 13,802円 | 1,656,240円 |
200 | 57,285円 | 2,062,263円 | 35,055円 | 2,103,330円 | 25,534円 | 2,144,926円 | 18,402円 | 2,208,320円 |
250 | 71,606円 | 2,577,831円 | 43,819円 | 2,629,160円 | 31,918円 | 2,681,161円 | 23,003円 | 2,760,400円 |
300 | 85,927円 | 3,093,396円 | 52,583円 | 3,154,995円 | 38,302円 | 3,217,389円 | 27,604円 | 3,312,480円 |
借入金額が2,000,000円の場合を例に見てみましょう。
月々の返済額は、返済期間が3年であれば約57,000円、返済期間が10年であれば約18,000円です。総支払額を比較すると、返済金額が3年であれば約2,060,000円、10年であれば約2,200,000円で、140,000円近くの差があります。
自動車ローンの返済金額は、金利やボーナス返済の有無によっても異なります。あくまで目安として参考にしてみてください。
自動車ローンの返済期間は、長く設定した場合・短く設定した場合、それぞれにメリットとデメリットがあります。そのため、「何を基準に返済期間を設定すればよいか」と悩む方もいるかもしれません。
ここでは、自動車ローンの返済期間を決める際にチェックしておきたいポイントを3つ説明します。
自動車ローンの返済期間は、車の買い替え時期を踏まえて決定しましょう。車の買い替え前の自動車ローンが残っている場合、新しい車と古い車の両方のローンを支払わなければなりません。ローン期間中に車を売却できないケースもあるので、事前に確認しましょう。
車を買い替える予定がなくても、事故や故障によって買い替えが必要になる可能性もあります。突然車の買い替えが必要になった状況に備えて、車両保険に加入するのも選択肢のひとつです。車両保険に加入すると、補償対象の事故や故障が発生したときに保険料を受け取れます。
自動車ローンを契約する際は、車の維持費を踏まえて月々に支払える返済金額を設定しましょう。
自動車ローンの支払額は、ローン金利によって変わります。車をローンで購入する際、借入金額や返済期間だけでなくローン金利も確認しましょう。車のローンを1,500,000円で契約した場合、金利・返済期間の組み合わせによる総支払額は以下のようになります。
3年 | 5年 | 7年 | 10年 | |
---|---|---|---|---|
2% | 1,546,698円 | 1,577,495円 | 1,608,691円 | 1,656,240円 |
3% | 1,570,383円 | 1,617,180円 | 1,664,873円 | 1,738,090円 |
5% | 1,618,428円 | 1,698,410円 | 1,780,870円 | 1,909,170円 |
返済期間が5年の場合、金利が2%であればローンの総支払額は約1,570,000円、5%であれば約1,690,000円と100,000円以上の差があることがわかります。
ローン金利は、ローンを契約する金融機関によって異なります。自動車ローンを契約する前に金利を確認しましょう。
自動車ローンを契約する前に、確認しておきたい注意点が2つあります。
自動車ローンは一般的に、契約後に返済期間を延ばせません。繰り上げ返済を利用して返済期間を短くすることはできますが、1度契約した後に「月々の返済金額が多いから期間を延ばそう」ということができないため、無理のない返済期間で契約しましょう。
返済期間の変更について、銀行や事情によっては特例がある場合もあります。借り入れする銀行に確認してみてください。
ローン期間中に車を売却する場合、ローン残債を一括返済しなければならないケースがあります。「車を担保にしている」「所有権はディーラーにあり、使用者を自分としている」といった場合に一括返済しなければならないことが多いです。
契約によっては、返済中の売却を禁止しているケースもあります。自分名義となることが多い銀行ローンでは少ない例ですが、事前に確認しておきましょう。
車にはさまざまな維持費がかかりますが、自動車保険は毎月支払いが発生します。自動車保険料を抑えると、月々の車の維持費を削減しやすくなります。
月々の負担を減らしたいという方は、自動車保険の見直しを検討してみるのもよいでしょう。
自動車ローンの返済期間は、長く設定すると月々の返済額が低くなる一方で総支払額が高くなります。自動車ローンを契約する際は、車の買い替え時期や維持費などを考慮して、返済期間を検討しましょう。
自動車ローンを契約する前に、返済期間や返済金額をシミュレーションしておくことが大切です。契約後に返済期間を変更できないケースが多いため、事前にシミュレーションをして月々の負担額を把握しておきましょう。
自動車ローンは繰り上げ返済をすると、利息負担を減らせます。ただ、自動車ローンは手数料がかかったり、一括返済しかできなかったりするケースもあるので、自動車ローン利用前に、繰り上げ返済の要件も確認しておきましょう。
資格:CFP
東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
最適なローン年数は人によって異なります。「毎月支払える金額か」「家の建築など大きな出費を控えていないか」などの観点から総合的に判断しましょう。
ローンを長くしたほうがよいか短くしたほうがよいかは、人によって異なります。自己資金がない場合や直近の出費でお金が必要な方は、長期ローンで月々の支払金額を小さく設定するのがよいでしょう。一方でローンを長くすると総支払額が大きくなるので、返済期間を短くしたほうが、費用を抑えやすくなるメリットもあります。
※本記事の内容は特段の記載がない限り、チューリッヒの保険商品ではなく、一般的な保険商品の説明です。
※チューリッヒの自動車保険に関する内容について
本記事内で紹介しているチューリッヒの自動車保険に関する内容につきましては、ご契約の保険始期および契約条件によって、ご契約のお客さまに適用されない場合がございます。
必ずお客さまの保険証券、約款、重要事項説明書の記載などをご確認ください。
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