「エンジンに何かしらの異常がある」ということを教えてくれるエンジン警告灯。「エンジンマークのランプ」あるいは「エンジンチェックランプ」などという呼び方もします。エンジン警告灯とはどのようなものなのか、この警告灯が表示されたらどのような対応をすべきなのか、確認しておきましょう。
エンジン警告灯を含めた「警告灯」と呼ばれるものには、黄色(もしくは橙色)と、赤色があります。黄色(橙色)は速やかな点検が必要、という意味であり、赤の場合はさらに深刻な状況で、「車を即座に停車する必要がある」という意味になります。
エンジンにまつわる警告灯には「オイルランプ(油圧警告灯)」というものもあり、これは赤色で表示され、直ちに停車する必要があります。一方で「エンジン警告灯」は黄色(橙色)で表示されます。そのため、直ちに停車する必要はありません。とはいえ異常がないかといった確認は必要ですので、慌てず安全な場所まで移動し、点検しなければなりません。このように警告灯は色で深刻度がわかりやすくなっていますので、改めて確認しておきましょう。
エンジン警告灯は、エンジン制御系に何らかの異常を検知したときに点灯するランプです。大抵はスピードメーターの近くにあります。エンジンの制御システムが正常であれば、エンジンを掛けたときに明るくなり、エンジンが掛かり終えると消えて暗くなります。エンジンを付けた後や走行中に点灯・点滅している場合は、異常があると判断することができます。
エンジン警告灯がエンジンを掛けた後や走行中に点灯・点滅し続ける場合、O2センサーやエアフローセンサーといったセンサーの異常が原因だと考えられます。
酸素濃度を示す数値の異常か、センサーそのものの故障(数値には異常はないが、異常があるかのように表示されてしまう)が考えられます。O2センサーが故障していると、燃料の状態を正しく把握できず、正しくコントロールすることができません。放置すれば、アイドリング(車は停車しているがエンジンは回転している状態)が落ち着かない、エンストしてしまう、操作性が悪くなる、加減速のコントロールがしにくい、すす(煤)が大量に出てくるなどの支障が出てしまう場合もありますので、原因を特定し、早いうちに修理を依頼しましょう。
空気吸入量の数値の異常か、センサーそのものの故障が考えられます。上で触れたO2センサーの状況と同じです。エアフローセンサーも精密機械であり、想定外の振動が加わることで故障することはありますが、使用条件よりはもともとなんらかの問題がある場合が多いようです。
これらの異常は、自分で特定し解決することができません。修理はプロに依頼すべきですので、ディーラーや整備工場などへ連絡するようにしましょう。
エンジン警告灯が点滅したら、慌てずに安全な場所に車を止めて点検するようにします。走行中に異音や異臭、異常な振動などのおかしな点がないかということも確認しておいてください。
既にご説明した通り、一般の人が原因を特定することは難しいため、エンジンを見ても特に異常がない場合は、ディーラーなどに連絡し原因を解明してもらうようにしましょう。放置すると燃費が悪くなったり、別のトラブルを招いたりする危険性があります。なお、修理しなくていいと診断される場合もあります。
ただし、異常がないからといって放置し、エンジン警告灯がついている状態だと、車検で問題が出てきます。平成29年2月以降は制度が強化され、特定の警告灯が点灯したままの車両は車検に通らないことになったためです。車検を依頼するのがディーラーであれば対応・修理してくれるため問題はありませんが、ユーザー車検(ユーザー自身が運輸支局に車を持ち込み、車検を受ける方法)や専門の修理設備のない車検代行業者などで車検を通す場合は、注意が必要です。
エンジン警告灯が一度ついても、再度エンジンをかけ直すと警告灯が消えたり、走行中についたり消えたりするということがあります。「点検を依頼して特に問題がなかったら意味がない」と考えてしまうかもしれませんが、こういった場合もディーラーなどでエラーの履歴が確認できます。運転に支障がないとしても、一度きちんと原因を確認するのがおすすめです。
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